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noteにディレクターとして入社して1年、数百人のクリエイターと向き合ってきて、思うこと

こんにちは、piece of cakeディレクターの水野です。2018年2月に入社して1年が経ちました。このnoteでは、ディレクターとしてクリエイターひとりひとりにどう向き合ってきたか、にフォーカスして書いてみようと思います。

はじめに

これまでに、3ヶ月半年9ヶ月の節目で、お仕事をまとめるnoteを書いてきました。ぼくとしては、仕事の備忘録としてこつこつ書いているのですが、毎回たくさんの方に読んでいただけてありがたいです。

で、今回も業務内容をまとめようと思って書き始めたのですが、社長の言うとおり、めっちゃたくさんやりすぎており、ひと記事にまとめるには収拾がつかなくなってきました。noteさん本当にいろいろやってんね、という事をざっくり伝えるにはよいかもしれませんが、読み物としてそれはどうなのかなと。で、こんなツイートをしました。

ちなみに、noteでは法人も個人もひっくるめて、クリエイターと呼んでいます。そして、当社の行動指針のひとつに「クリエイターと対話する」というものがあります。当社のミッションである「誰もが創作をはじめ、続けられる」を実践するための、大切な指針です。

ぼくたちは、noteをよりよい場にするために働いています。CEO以下、さまざまなスタッフががんばっていますが、ディレクターは、noteを使ってくださる方と近い距離でやり取りをすることが多いです。ぼくとしても、この1年、さまざまな形で、クリエイターと向き合ってきました。そのやり方の変遷について、以下、まとめてみます。

コンサルタントのしごとの面白さ

noteコンサル、と称して、様々な書き手の方と向き合うことも、noteディレクターの仕事のひとつです。著名なクリエイターにぴったりついて伴走したり、友達とランチしながら雑談のように行ったり、形式は様々です。

ディレクターは編集者ではないので、どなたかがつくられるコンテンツの出来に関して責任をもたない、とぼくは考えています。創作物のクレジットとして名が乗るわけではありません。とはいえ、相談してくださる方に対しては、たとえば、書きたいネタにフィードバックし、noteを書く目的を尋ね、いったんのゴールを定め、継続できそうな掲載スタイルを探り、次のnoteいつ頃までに書きます?と約束をしています。責任の範囲内で全力を尽くし、その方の、心のスタッフロールに名前が乗っていたら幸いだな、と思っています。

僕のスタンスとしては、こちらから、書く内容を提案することはまれです。あくまで、その方のやりたいことにフォーカスすることをこころがけています。ときには、noteをうまく使っていらっしゃる方を引き合いにだして、コンセプトの例や、タイトルや書き出しのスタイル、あるいは値付けの相場感(難しいけど)などを伝えることはありますが、こうすべし、みたいなことはほとんどありません。

誰かのnoteの相談にのる仕事を、1年ずっとやらせていただいていて、つまらないと感じたことは一度もありませんでした。それは、創作することには、その人の人生が現れるからだと考えています。その人にしか書けないことを、一緒になって探しにいく行為はめちゃくちゃエキサイティングです。

というような感じで、著名な方だけでなく、noteをはじめたばかりの方、これからのクリエイター、はたまた、友人や、社内の同僚とランチしながらというケースもあります。ここ1年で、だいたい100名以上の方と1on1で、向き合ってきたかなあと思います。

こうした経験を踏まえて、書き手の心身のコンディションが大きく崩れてはおらず、伴走することを受け入れてくだされば、対話を重ねていくことで、何かしらその人にしか書けないおもしろいコンテンツは絶対に見つかる、という確信があります。

note勉強会をスタートしました

ダイレクトにその人と向き合うときの親密さと、そこから得られる地に足の着いた方針を、僕は好みます。しかしながら、ありがたいことに、noteの成長に伴い、クリエイターの数は爆発的に増えています。

そこで、note勉強会と称して、noteの利用者向けのイベントを、月1ペースでやっています。noteをはじめたばかりの方や、noteって聞いたことあるけど何をしたらいいかわからない、という方に向けて、noteのごく基本的な使い方を話します。これまでの参加者の総数は200名くらい。開催後するたびに、イベントレポートがどんどん生まれます。

勉強会では、noteの基本的な機能や設計について話しています。話しているときのみなさんの表情や、終演後のSNSでのレスポンスを拝見していると、みんなのフォトギャラリーや、スキのリアクションなど、noteの書き手と読み手を繋げたりする機能を、特におもしろがってくださる印象をもちます。しかも、セミナーの鬼門であるはずの質疑応答コーナーも毎回盛り上がります。

勉強会を、やってよかった、と感じています。シンプルにnoteの使い方や機能をひとつひとつ紹介するだけのイベントが、なぜ毎回、SNSのタイムラインが賑わったり、たくさんのレポート記事を生むのかというと、noteというプロダクトにはすみずみまで、CEO以下、開発や運営をするスタッフの想いが行き渡っており、サービス自体がクリエイターファーストの考えを体現しているからだと思います。

ちなみに、イベントでは毎回、弊社CTOである今さんの言葉を引用するのですが、特に、みなさんがメモを書き留めてくださるポイントでもあり、手応えを感じます。ぼくもすごく好きな言葉です。

また、ことしは、地方での勉強会開催をひそかに自分のミッションとしています。眼の前のミッションがひと段落したら、でかけていきたいと思っています。大阪開催の可能性について、ツイートしたらすごく反響があったので、勇気づけられました。福岡も札幌も、ふるさとである名古屋にも行きたい。

こうした取り組みをこつこつ続けていたところ、コルクやオプト、テテマーチにもお招きいただき、それぞれの企業で勉強会を実施しました。リクエストとして、活用事例を求められ話すことが多いのですが、途中から、参加者個人のnoteをどう書くか、という話にシフトしていくことが興味深いです。

ということで、企業やチームへの出張勉強会、受付中です。TwitterのDMなどで気軽にリクエストをお待ちしています。

広く深く関われるワークショップの可能性

ぼくは、仕事やプライベートにおいて、カウンセリングとか、コンサルティングといった、パーソナルに向き合うことを得意としてきた反面、大勢と濃いコミュニケーションを取るにはどうしたらいいか、答えが出せないでいました。

個別でのやりとりは、対象者が限られるし、時間もかかります。勉強会ではnoteの考えや思想をつたえるぶんには良い枠組みなのですが、クリエイターそれぞれの抱える事情へアプローチするには別の方法が適切なはずです。

で、noteクリエイターの、臼井隆史さんとランチをして、僕としてはいつもやっているように、ああだこうだ彼のnoteについて、話していたところ、こんな記事をかいてくれました。

クリエイターとの向き合い方を丁寧に言語化してくださったこのnoteは、ぼくのディレクター人生の中で、ターニングポイントとなり、自信に繋がっていきました。

その後、これまで、1対1でしかなし得なかった、僕のクリエイターとの向き合い方が、臼井さんの手で型化され、誰もが体感できるワークショップとして結実しました。圧巻だったのが、ワークショップの開催にあたって、進行台本をすべて公開したこの記事です。

ワークショップデザイナーとして実績が豊富な彼は、僕のコンサル(っぽい対話のやりかた)を分解し、定義し、再現可能な形におとしこんでくれました。正直、めちゃくちゃびっくりしました。ふだんから意識せずしている相づちや、言葉の言い換えを、いちいち価値を見出してくれて、感激しました。

臼井さんと、ボードゲームデザイナーであるミヤザキさんにお手伝いいただき、ワークショップは盛況のうちに終わり、たくさんの反響がありました。

今ではそこから発展して、note公式の「noteが書きたくなるワークショップ」という形に変わりました。やるたびに達成感があり、クリエイターと広く、深く関わりあえる装置として、可能性を感じています。今後も続けていきたいと考えています。

さいごに

以上です。毎度、ごくパーソナルな仕事の話を長々とお読みいただき、ありがとうございます。入社して1年、Twitterのフォロワーも増えたし、会いたい人にも会いまくりだし、こうしてnoteを書く習慣もできて、何より、やりがいに満ちた仕事をたくさん任せていただいて、最高だなあ、と思っています。引き続き、いろいろな方のお手伝いをしていきたいです。

最後に1つだけ。立場上、おすすめのnote記事をきかれることが多いのですが、なんというかもう、まったく決められません。おすすめ対象が多すぎるし、その方の興味に合わせて伝えたい・・ってなると全然思いつきません。すみません。

で、話しの流れとはすこし異なるのですが、ぼくの妻が書いてくれたnoteを最後に貼り付けておこうと思います。いつのまにか記事のスキが100超えててすごい。

ディレクター2年目もがんばってまいります。読者のみなさまにおかれましては、noteを引き続きご愛顧いただけますよう、お願いします。

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みずのけいすけ
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