六作目 望み

わたしは可憐な花を望む。
誰もが欲しがる美しい花。

しかしわたしは目が見えない。
自分と花の距離がわからない。

初めはゆっくり進んでいたが、いつまでたってもたどり着かない。
ついに私は、はやく進みはじめた。

リアルな感触が全身を貫いた。
わたしは花を踏み潰していた。

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