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スクラップブック

好きな漫画家さんがいる。

その方(以下「A先生」)が数年前に書かれた文章を今更見つけた。(ご本人があまり拡散を望まれていないように思うので名前は伏せる。)

明るく誰も傷つけない笑いを届けてくれることで知られているが、

その裏では世間から悪気なく投げかけられる言葉に心身ともに疲弊していたようだった。



ただA先生は、世間にうんざりしても怒ることはしなかった。
先生の怒りは先生自身に向いていたのだった。

世間に迎合し、先回りして自虐することで自分を守っているつもりだった。だがそれは怠惰な行為だったと言った。相手を良い気持ちにさせているだけだったし、自分にも自分を応援してくれる人にも失礼だったと。

誰に文句を言う訳でもなく、自分への向き合い方を見つめ直している姿にひれ伏した。

わたしなら世間にぶーぶー言って終いにはブーブー星人と化すだろうし、世間とのギャップに落胆するだけだろう。

A先生は世間に迎合せず、しないからといって戦う訳でもなく、
自分のメッチャ楽しい毎日をただ誇っていこうとしている
のだ。

とっても素敵だな。

ひたすらに真っすぐなその文章は、わたしの心を打った。


チャリンコに飛び乗り、近くの百均へ向かうべくシャカリキに漕いだ。

そしてスクラップブックを購入し家路を急いだ。

帰ってすぐA先生の文章に簡単なデザインを加えて印刷し、スクラップブックに貼りつけた。完成したページは雑誌に載っているコラムの欄ようで、素敵だ。

いや、衝動的にも程があるだろうとセルフツッコミしながらも、一連の作業はただただ楽しく、心が躍った。



スクラップブックを眺めながら考える。

A先生みたいに自分に誠実でありてぇ~~

自分の大切にしているものを踏みにじられそうなときにはしっかりと声を上げて守ってあげたい。
文句を言うだけで終わりにしない。

ブーブー星人になりそうなとき、また読み返したいと思う。


読んでくださりありがとうございました。(*^^*)


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