園児と楽しく安心してお散歩できる靴
多治見市のKさんは保育士さんです。若い頃から外反母趾をかかえておられ、多少の痛みはあったものの我慢しながらお仕事を続けて来られました。ところが最近、今まで履けていた靴が痛くて履けなくなってしまいました。通園や普段用に使っておられただけに何とかしないと履ける靴がない…とご相談にこられました。
開帳足と外反母趾
足には「アーチ」と呼ばれる半円状のドームが三つあります。カカトから前方に二つあります(内側にある一つは「土踏まず」の名称でよく知られていますね)。タテ方向なので「タテアーチ」いいます。もう一つは母趾と小指の付け根を結ぶ直線上にあります。足を「横断」しているので「ヨコアーチ」と呼ばれています。この三つのアーチがカメラの三脚のようにバランスを保っているので自然に立ったり歩いたりすることができます。しかし、内側タテアーチや横アーチのバランスが崩れてくるといろいろな支障が出てきます。内側のタテアーチ(土踏まず)が崩れて床方向に沈み込むと足裏の筋肉に無理が生じ母趾のつけ根の関節がずれてきます。いわゆる外反母趾の症状です。発症中に痛く、一旦痛みが納まっても靴を履くと痛いことがあります。気づかないうちにジワジワと進行することがあり、母趾が2番目の指の下に潜り込んだり側面を圧迫して指の間にウオノメができて違う痛みに悩まされることもあります。外反母趾はパンプスなどつま先の細い靴を履くと発症しやすいものですが、足を支える骨格や筋力が弱かったり合わない靴を履き続けても起こることがあるので気をつけたいですね。
また、横アーチが崩れてくると骨格は横方向に広がってきます。足裏の指のつけ根には「骨頭(こっとう)」と呼ばれる骨のでっぱりがあります。ドーム状の屋根が崩れてくるとこの骨頭部が床や靴の中敷で摩擦や圧迫を受けるようになります。これが「開帳足(かいちょうそく)」と呼ばれる状態です。ストレスを受ける場所に痛みを覚えたりタコやウオノメができることもあります。
「そうそう、母趾のつけ根が一番痛かったんですが、確かに足ウラの指のつけ根も痛かった覚えがあります」とKさんにも自覚症状があったようです。
「アーチの崩れ」は今回のように二か所以上に見られることも多いようです。
安心してお散歩できる靴
さて、Kさんは「通園だけでなく園児達とお散歩に出かけた時ラクに歩ける靴」を希望されました。そこで足を下から支える立体成型の中敷と足の甲で調節しやすい靴ヒモ仕様の靴をお見立てすると―「土踏まずが気持ちイイ。外反母趾も痛くないし、足がぶれなくて歩きやすいですね」という感想を頂きました。
暑い季節になります。水分補給をしながら園児さん達とのお散歩を楽しんで下さいネ。
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