愛知県のMさんは糖尿病を患われ通院治療をされています。健康のために歩くといいのですが、靴を履くと足の指が痛くなるため相談に来られました。
糖尿病と足の疾患
糖尿病を発症すると微細な血管に支障をきたすことはよく知られています。
「三大合併症」と呼ばれ①網膜症②腎症③神経障害を併発しやすくなります。③神経障害は特に足部の末梢神経に影響を及ぼしやすいと言われています。足部の神経がマヒしているので熱い冷たい・痛いなどの感覚がありません。足に合っていない靴を履いて靴ずれができたりウオノメができたりしても痛みを感じないので放置している方がおられるそうです。さらに免疫力が低下していると感染症にかかりキズが治りにくいだけでなく皮膚が壊疽を起こし足部の切断手術をする方も多いということですから怖いですね。
靴選びはより慎重に
Mさんの場合は幸い早期発見と加療中のため深刻な事態にはなっておられません。とはいうものの、小指が靴のカベにあたって痛いので大き目のゆるい靴を履いておられました。大き目のゆるい靴は痛い箇所が擦れないので一見ラクに感じるようです。しかし、靴の中で足がぶれたり前滑りをするので、違う場所に靴ずれができたり、ウオノメを発症してしまうことがあります。
健康な足の方でも間違った靴選びでトラブルを招くことがあるわけですから糖尿足の方はより慎重な靴選びをしたいですね。
糖尿足の靴選びのポイント
神経障害のあるデリケートな足ですので
①指先を守るため、つま先部にクッション加工がしてある
②甲部全体のフィット感を高めるクッション性がある
③足首やかかとを優しく包む加工がしてある
④足の返りの良い底材
⑤足留りを良くし、調節しやすいヒモやマジックベルト仕様 などを考慮した足に合ったサイズの靴を選びましょう。
なお、足部に深刻な疾患を抱えてしまっている場合は素人判断をしないで専門医の下でしっかり治療をうけ、靴選びの相談も受けられることをお勧めします。