【市会議員への道】議会報告会に行ってきました。
「福祉の増進と職員負担の軽減との両立をめざす」が最近のテーマとなっている、みきやと申します。関西在住の地方公務員です。
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先日、私が生まれ育ったまち(今でも住んでいます)の市会議員の方々による議会報告会があり、参加してきました。そこで得られたこと、気付いたことについてまとめていきたいと思います。
出席者について
今回参加されていたのは20~30名でした。小さめの会議室が満員になっている感じです。
年齢層
年齢層は参加者に直接聞いたわけではありませんが、40代が1割、50代が1~2割、60代以上が7~8割という感じでした。30代以下の子育て世帯やさらに若い世代の参加者はいらっしゃらないように見受けられました。非常に熱心に活動されている先生方による報告会なので、ぜひとも若い世代の参加者が増えていってほしいところです。とはいえ託児スペースがあるわけではなく、このあたりは会場の都合もあるかと思いますが、工夫してもらえると若い世代の参加者が増えるのかなと感じました。
男女比
また、男女比ですが、男性が7~8割、女性が2~3割くらいでした。上で述べた年齢層とクロスさせると、年配の男性が多いという事になり、反対に若い女性はほとんどいないという事になります。若い女性の声を聞く機会をどうやって増やしていけばいいのか、ここも考えどころです。
内容
出席者の分析はこれくらいにしておいて、内容に移っていきます。いくつかテーマはありましたが、大きく分けて3つありました。
財政問題(企業版ふるさと納税)
小規模多機能自治
廃棄物処理施設
財政問題(企業版ふるさと納税)
法人が自治体に寄付することで法人市民税が控除されたり、一部を損金に計上でき税負担を軽減できる企業版ふるさと納税。わがまちでは2023年に市長が代わり、新たな市長の掲げる「稼げるまち」の実現に向けて、トップセールスの重要性について触れていらっしゃいました。
現在私の住むまちは、ふるさと納税の「負け組」。ふるさと納税というある種理不尽な制度に文句を言っても現状は変わらないので、理不尽の中でどう戦うかを考えていかないといけません。
いち市町村でどこまでできるのか分かりませんが、個人的には思い切って3000万円くらいでセールスやプロモーションのプロを雇い、納税額を6000万円くらい引っ張ってくるという手法を考えてもいいのではないかと思いました。「そこまでする必要あるの?」って言われそうですが、経済合理性から考えると間違いとは言い切れません。必ずプラスになる保証はありませんが。
こういうのって個人的なつながりがものをいうところも大きいと思うので、役所の職員にまかせていてもうまく回らない気がしています。私自身もいち公務員ですが、実際に自分が勤務している自治体以外に本社を置く企業のトップとはほとんどつながりがありません。というかそもそも会社の社長の知り合いすら数えるほどです。
プロモーションの重要性はそのとおりですが、その前につながりをどうやって作っていくかを考えていくことも大切だなと感じました。
小規模多機能自治
小規模多機能自治とは、概ね小学校区などの範域において、その区域内に住み、又は活動する個人や団体等により構成された地域共同体が、地域実情及び地域課題に応じて住民の福祉を増進するための取組みを行うこと、されています(磐田市HPの紹介文をお借りしました)。
人手不足は自治会レベルでも深刻化しており、婦人会のようなより小さい単位の活動が維持できなくなってきています。そこで対象区域を小学校区レベルに拡大し、そこで各種自治活動を行ってもらおうというのが目的です。
わたしの住むまちは10歳以下のこどもと20代後半の年代が多く転出しており、高齢化率も深刻になっているとのこと。実際に会議の出席者にも表れていますね。
自治体職員の確保も厳しくなる中、なんでもかんでも役所が決めるということは不可能になっていくので、地域住民が自分たちの責任で公共を運営していくことがこれからの自治体の課題のようです。機運醸成や人材育成をどこまでできるのか、難しい課題だなと感じました。
このテーマは私自身不勉強なので、今後勉強していきたいと思います。
廃棄物処理施設
今回もっとも盛り上がったのはこのテーマでした。
現在使用している廃棄物処理施設が老朽化しており、10年後をめどに建て替えが必要です。現在の場所で建て替えるのか、それとも場所を変えるのか。どちらにもメリット・デメリットがありますが、今回の報告の中では災害時対応の点から検討状況に問題があるのではないかと指摘されていました。
現在地で建て替えとなるとコスト増、移転すると交通アクセスが橋1本のみになり、かつ、災害時に液状化の懸念があるとのこと。個人的には現在地での建て替えが望ましいのかなと思いながら聞いていたところ、どうやら行政側としては移転を進めたいように感じるとのことでした。
役所もパブコメで今後意見を募るそうですが、パブコメをやっていることすら届かない可能性が懸念されるため、せめてLINEでは情報発信してほしいということを私からお伝えいたしました。このあたりはもう少し詳しく書きたいところですので、別の機会に書こうと思います。
その他
テーマとしてはほとんどの人が盛り上がらなかったのですが、私からはオンライン申請がもっとできるようになってほしいとお伝えしました。
出席者の年齢層から考えれば「そんなもの若い人がやればええやん」となりそうな話題とは覚悟しつつ、オンラインで手続きできれば移動に困難を伴う高齢者や障碍者にメリットがあることを述べさせていただきました。同時に、役所はオンライン申請を広めるために、市民の方を相手に講習会を開くとか、そういった活動に力を入れてほしいとお伝えしました。
これには直後に「それはそういうこと(オンライン申請)ができる人が高齢者になるのを待つしかない」という発言が出ていましたので、オンライン申請のほうが実は優しい施策だということがまだまだ浸透していないということがよく判りました(言った直後でしたからね)。
オンライン申請を進めることが「優しい」ということは過去にも書きました。
今後も機会をとらえて、参加者の神経を逆撫でしないように気をつかいながら発言していこうと思います。