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窓口のオンライン予約に関するアンケートと「市民の声」③ ドブ板営業開始

「福祉の増進と職員負担の軽減との両立をめざす」が最近のテーマとなっている、みきやと申します。関西在住の地方公務員です。

この夏に児童扶養手当現況届のオンライン予約導入に取り組み、その反応をアンケートまたは「市民の声」で集めようと活動しております。

先週までの動きとしてはこんな感じです。

  • アンケートまたは「市民の声」に回答してほしいという手紙を送付(児童扶養手当の通知書に同封)

  • アンケート回答率1%

  • 窓口に来られた方に個別営業開始 ← 現在地

個別営業開始から1週間。どれくらいの成果になったのか、振り返っておこうと思います。


今週の成果

アンケート回答率と「市民の声」

今週の成果としては、先週末の8件から15件に増えました(回答率2%)。非常に少数かもしれませんが、ドブ板営業は着実に成果を生んでいます。

住所の変更であったり、JRの通勤定期の割引証の発行であったり、各種手続きのための窓口に来られる方がいるたびにアンケートの趣旨を説明し、その場でアンケートに回答してもらうようにしました。

幸い手続きに時間がかかるものも多いため、そこの待ち時間をアンケート回答に使ってもらえたのは良かったと思います。また、「市民の声」にポジティブな回答を届けていただくことで、来年度以降も同じ取組を続けていくチカラとなると説明すると、そちらにも協力していただける方がいたのはありがたかったです(「市民の声」には3人協力してくださいました)。

先日もたまたま窓口に来られた方ですが、めちゃくちゃお褒めの言葉を「市民の声」に寄せていただきました。直後に広聴の担当から連絡をいただき、「いいコメントが届いているよ」と教えていただきました。以前事務処理をしている中で「あれ?この方、もうちょっと扶養人数を増やせるのでは?」と気づいて御連絡した方でした(児童扶養手当は、扶養人数が増えると所得制限額が高くなり、手当の金額が増えるというしくみになっています)。

私もすっかり忘れていたのですが、こういう形で素敵な出会いを引き寄せてくれることもあるんですね。頑張っている自分を神様が応援してくださったのかな、とちょっと嬉しかったです。

周囲の変化

この間、組織内でもちょっとした変化が起きていました。

地道なドブ板営業を続けていた折、私のデスクからは結構離れた場所に座っている同僚がこんなことを言ってくれたのです。

「最近すごく力をいれてはりますね」

普段の業務で会話をすることがあまりない方でしたし、自分がドブ板営業を楽しんでいることを直接話したこともなかったのですが、ドブ板営業をしている様子には気づいていたようでした。

人って見ていないようで見ていることってあるんですね。普段の仕事に対する姿勢が思わぬところで周りに影響を与えていることを再認識しました。

また、普段の業務で児童扶養手当受給者の方と会う可能性の高い方には、毎朝の挨拶のついでに「昨日、1人回答してくれました!」と回答状況を伝えるようにしました。するとこれもだんだんと浸透してきて、今では開口一番アンケートの話から入るようになっています(笑)。

気づいたこと

窓口によく来る人はオンラインが苦手

アンケート回答率を高めるためには一人でも多くの人に声をかける必要があるのですが、今週窓口に来られた方の中にはあえて声をかけなかった人もいました。そもそも予約窓口を設けていた期間内に来なかった人や、本人に代わって同居家族が窓口に来られたケースなどです。

中にはアンケートをお願いしても「そういうの苦手なので」といって断られることもありました。他にも電話で問合せをして来られた方にお願いした際には、「もう捨てました」という返事が返ってきたこともあります。まあ、役所から送られてくる文書なんて、自分にとって必要な物(児童扶養手当証書)以外は相当価値が低いですからね。その方は電話で予約をして来られた方でした。

こんな感じで1週間の様子を振り返ると、3~4割はアンケートに答えてもらえなかった感じです。ちょくちょく役所に来る方々は、言い方が悪いかもしれませんが、ネットリテラシーが高いとは言えないのかもしれません。(そういう方々にこそオンラインツールの恩恵を届けたいのですが、、、)

そもそも「市民の声」制度を知らない人が多い

そういったフィルターを通してアンケート回答や「市民の声」を刈り取ってきているわけですが、ほとんどの人が「市民の声」制度を知らないということが判りました。

これだとせっかく拾えるポジティブな声も拾えないですよね。ノイジーマイノリティが多用している実態がおぼろげながら見えた気がします。

直接話を聞いてみると、オンラインで予約ができるのは便利だった、とか、今はどこも予約が必要ですよね、といった意見をお持ちの方は多いです。でもその意見をどうやって届けたらいいのか、というところで止まっている方も確実にいるという事が判りました。

サイレントマジョリティーによる、良識ある意見がもっと役所に届けば、日本の公務員はもっとやる気を取り戻すのではないかと思いました。

今週の報告は以上です。

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