予約制を周知したその後② いよいよ開始!
8月に全国の自治体で実施される、児童扶養手当の現況届受付。対面での受付を国から求められるという条件の中でいかに効率よく業務を進めることができるか。そのチャレンジとしてオンラインによる予約制を導入しています。
先週(7月29日~8月2日)はいよいよ受付も開始となりましたが、この間の概要を報告するとともに、良かった点、良くなかった点についても共有しておこうと思います。
予約制導入後の概観
今回は受付開始から2日間しかモニタリングできていないのですが、初日(8月1日)はほぼ満席となりました。また、7月中に受付をしてほしいという人も皆無でしたので、大きな文字で法的根拠を示せば、きちんと対応してくれるという事が明確になったので良かったです。
一人だけですが「前の担当者は7月に受付をしてくれた」ということを言ってこられた方がいたのですが、「前の担当者がどうだったかは知らないが、法的にできないことはできない」ときちんと伝えられたのも良かったですね。ちなみに前任に確認したところ、案内が8月に届くように発送していたそうなので、いわゆるカマをかけてきていたことも判りました。次年度以降の申し送りにはきっちり残しておこうと思います。
自分で時刻を選んだ効果なのか、時間に遅れてくる方はほぼいませんでした(逆に早く来る人のほうが多かった)。一人だけ電話したところ「今役所に向かっています」という方がいたくらいで、特に初日はきっちりしている方が多く来られていたというイメージです。受付に不慣れな職員であっても、初日に複雑なケースが来る可能性が下がることも期待できるため、窓口研修の機会として活用できるように思えました。
良かった点
①混雑知らず
やっぱりこの点に尽きるのですが、予約して来ていただくため、同時に多人数が来る(つまりは混む)ということがありませんでした。役所は初日が生活保護費の支払日ということで混みやすい日なのですが、隣の予約なし窓口が混雑でバタバタしている中でも淡々と受付をこなせていたのは非常によかったです。
同時に、「児童扶養手当の現況届だから混む」ということが思い込みだったことも判明しました。これは今後の窓口体制を考える上で非常に使えるデータになったと思います。
②昼休みがきちんととれる
今回の予約制では、正午から午後1時までは予約が取れないようにしています。この時間帯に来る人もいなかったので(仮にいらっしゃったとしたら空いている時間に回っていただく)、お昼休みがきちんととれたのも良かったです。現在事情があって昼休みにしようと決めている業務があるのですが、その業務に取り組む時間を確保できたのは気持ち的にすごく楽です。
それと、「なぜ昼間は受付していないのか?」と聞いてくる人は皆無でした。思ったほど昼間の時間に受付してほしいというニーズは高くないのかもしれません。これも今後の体制検討に使える情報かと思います。
③予約期間外(7月)に来た人はゼロ人
冒頭にも書きましたが、期間外に来た人はゼロ人でした。数人だけ、書き方を教えてほしいということで来られた方がいて、その方の対応の際にも予約を入れていただいたので、期間外来庁者をゼロにできたのはよかったです。すばらしい前例を作ることができました。前例踏襲と言われる公務員の世界で、良き前例を作れたというのは私としてはポイントが高い実績ですね。
良くなかった点
①他の予約が入ってきた
私の職場の他に2部署ほど予約制に取り組んでいるところがあったようで、なぜかその関係の予約が入っていました。調べてみると予約用のサイト公開日前だったらしく、なんとか探してみたところ、私の部署の予約サイトにたどり着いたようでした。
このトラブルが悩ましいのは、他の予約のせいでうちのお客さんが予約できなくなっていることと、他の部署は誰がまちがって予約しているのか把握できないということ。そのため私が一人ずつ連絡を入れさせていただき、予約のキャンセルを行いました。
②要件によっては予約時間枠に収まらない
これは受付側のスキルによるところもありますが、時間的に余裕があると思って丁寧にお話をしすぎると、同時に他の手続きが必要な方の場合は当初の枠を超えてしまうケースがいくつかありました。私が後方で控えていたので超過分を受け付けることで対応しましたが、ここの対応は考えておかないといけません。
③微妙に遅れたときの対応が悩ましい
1枠15分で、10分もあれば十分受付可能な手続きではありますが、5分くらい遅れて来られると対応が悩ましいです。実際にそのようなケースがあったのですが、たまたま次の枠の方が来られていたので順番を入れ替えて対応することができましたが、それができないような状況だった場合のことは考えておかないといけないです。が、明確な答えを探っているところです。
まとめ
とりあえず無難な滑り出しになったと自負しています。次の週はどうなるのか分かりませんが、受け付けた書類の決裁等がこれに加わることになるので、そのあたりの捌きも考えていかないといけません。
こんな感じで現場が進んでおります。