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ボランティアのおっちゃんからの贈り物。「盛らなくちゃな!」【美術館再開日記27】
今回は当館の愛すべきボランティアのおっちゃん(日記では「やんちゃさん」)、またまた登場である。
何度か書いているが、世田谷美術館のボランティアは「そのへんのおっちゃんおばちゃん」が主力だ。区立小学校の4年生(ざっくり5000人)が毎年全員やってくる当館では、彼ら彼女らが大活躍する。もう20年以上になる。登録者数は500人、実際活動しているのはたぶん200人。毎日来る人もいれば、年に1回ふらりと来る人もいる。なんでもOK。
その子どもたちもボランティアも、このコロナ禍で来れなくなった。展示室では展覧会をやっているし、カフェもレストランも開いているので一見「日常」なのだが、子どもとボランティアのみなさんがわいわい言いながら館の内外を回る姿がないのは、やはり「非常時」の風景だ。不在。そういう状態に慣れてしまいたくない。
やんちゃさんが最初に登場した回はこちら。7月。旅に出る、という宣言をきいた。コロナなのに。↓
その次の登場。ひとり旅から無事に戻ってきたときのこと。
で、今回である。プレゼントをもらった。同僚たちはみな爆笑していた。
ところでボランティアは「中」の人なのか、「外」の人なのか。その線引きは美術館によってそれぞれ違うと思う。当館の場合は、「美術館に最も近い位置にいる外の人」というとらえ方である。完璧に「中の人」に見えるほど活動の密度や館内スタッフとの関係が濃い人もいるが、それでも「外の人」である。当館のような地域密着型の館は、逆にそのような距離感がほどよいのだと思う。
美術館再開87日目、9/11、まだ暑い。デスクに、おっちゃんからの贈り物が。
ニューヨークのテロから19年。
19年前、直前まで訪れていた。
先日、外出先から美術館に戻ったら
デスクに伝言付きのブツが置いてあった。
当館ボランティアの、
あのやんちゃさんからだった。
やんちゃさん、三たび登場。
「これを見て笑ってほしいので
もらってね❤️」
目と口はわざわざ手描き。
口元の赤は…擦れて消えている。
で、たわしヘア。
塚田さんも
これくらい盛らなくちゃな!!!
ってことか。。。
やんちゃさん、
軽トラでの東北と北海道の旅に続き、
今度は四国方面に向かうと言っていた。
ご自身のルーツの地らしい。
東北は亡くなられた奥様のゆかりの地
であったと、あとで後輩から聞いた。
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