人種差別に関する私なりの考え方と、おすすめアクション
#BlackLivesMatter について、私なりの考えをまとめみます。
アメリカで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警察官によって殺害された事件を発端とし、黒人に対する差別をやめるよう呼びかけるムーブメントが広がっています。(詳細は記事がたくさん出ているので、そちらを確認してください)
このムーブメント、今に始まったものではないことを理解してほしい。かなり前からハッシュタグも使用されています。私も過去に何度かハッシュタグを使いつつ発信していましたが、今回の事件を経て、世界中の人々が考えを巡らせる今、私も黒人に対する差別問題に改めて何らかのサポートがしたいと思いました。今はインスタグラムを通して黒人作家たちの作品を積極的に紹介しています。
私にできることは本当に小さいことなのかもしれませんが、世界中の人々が差別という大きな問題に向き合うための、きっかけとなったらいいと願っています。そして、私自身も日々学んでいきたいと思っています。
自分の考えを振り返る過程で気になったのが、イギリス在住である私が、最近よくいただく質問が人種差別に関するものであるということ。
イギリスに行ってみたい方や、海外での生活に関心がある方からの質問の場合が多い。コロナウイルスがアジア人差別に繋がったと日本で報道されたからでしょうか。
私自身の回答はいつも、私自身が差別を受けたことはない、というもの。単にラッキーなだけなのかもしれませんが、私はロンドンで生活する上でアジア人であることを理由に攻撃されたり、不快に思う経験をしたことは今のところありません。
でも、ここで考えるべきなのは、イギリスに私のようなアジア人に対する差別があるかどうか、ということではないと思うのです。
世界中のどこにいても、残念なことに差別というものはあるのではないでしょうか。その差別に一人ひとりがどう対応し、差別を許さない社会を築けるかが大事です。
自分自身が外国で経験するかもしれない差別に不安を覚える方に考えてほしいことがあります。差別ってどんなものでしょうか。
「外国は怖い」「日本は安全」
日本でよく聞く考え方です。
外国だから、アジア人は差別を受ける。
日本には差別がないから、外国で差別されるのが怖い。
本当にそうでしょうか?
その考え方は差別していませんか?
日本で生活するとよく聞く嫌韓嫌中のコメントは、差別のひとつのはず
外人さんは〇〇と一括にした表現は適切でしょうか
ハーフという呼び方
男女の差別や出身地による差別
見逃している様々な差別は、きっと当事者になって初めて傷つき、気付きとなるのかもしれません。
差別してしまっている側は、差別がいけないことはわかっていても、差別を差別と認識できていないのかもしれません。
今回の Black Lives Matterも、日本にいるからよくわからない、大事なことはわかるけれど傍観している...そんな声をよく聞きます。
私のおすすめアクションは、関連するフィクションを読むことです。
フィクションは、読んでいる過程で主人公の視点から見える世界を疑似体験することができます。
差別を受ける人々の気持ちや痛みを、100%理解することは難しくても、読書を通して、彼らが見る世界を想像することができます。
相手の立場にたって想像することは、問題への理解を深めるのに大変重要なステップだと思います。
次に、自身が受けている差別に対して声を挙げている勇気ある人々をサポートしましょう。
ここで「私達アジア人も差別受けてます!」と主張しなおしたり、「他の差別についてどう思いますか」とか聞くというのはナンセンスです。論点のすり替えです。
どんな差別も許されないというのは大前提。でも、今、Black Lives Matterを世界中の人々が話し合っている場では、他の差別についてはまた今度で良いのです。差別を受けることだってあるアジア人が、今どう黒人への差別にアプローチするのかを考えましょう。
私は、日本人だから、アジア人だから、女性だから等と差別されたら怒るし、差別された人と一緒に声を挙げたい。
でも、黒人じゃない私でも、死の危険と隣合わせに生きる黒人への差別に一緒に声を挙げたい。
サポートの仕方もいろいろ。
当事者の話にしっかり耳を傾けることもサポート、こんなことが起きている、と当事者たちの発信する情報をシェアするのもサポートです。
ゴールは、如何なる差別も許さない世界をつくること。
どうしたら世界はすべての人々に寛容で優しくなれるのか。
手を取り合って考え、行動していきたいですね。