MIKI FURUKAWA(みきてぃ)

1998年熊本生まれ。東京学芸大学を卒業後、東京藝術大学 先端芸術表現専攻 修士課程に進学|東京都美術館 アートコミュニケーター(2021-)|制作活動▶︎写真と絵具で描き贈る《gift》、コロナ禍のコミュニケーションを探るガラス越しのペイントパフォーマンス など

MIKI FURUKAWA(みきてぃ)

1998年熊本生まれ。東京学芸大学を卒業後、東京藝術大学 先端芸術表現専攻 修士課程に進学|東京都美術館 アートコミュニケーター(2021-)|制作活動▶︎写真と絵具で描き贈る《gift》、コロナ禍のコミュニケーションを探るガラス越しのペイントパフォーマンス など

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東京藝大修了制作《もうひとつのことば》

現在、2024年1月28日(日)-2月2日(金)に、上野にある東京都美術館、東京藝術大学構内、大学美術館にて、卒業・修了作品展が開催中である。 私も、東京藝術大学構内 絵画棟一階アートスペースにて、修了制作《もうひとつのことば》を展示している。 本作は、異なる背景を持つ者同士の隔たりを、糸の重なりとして捉え、対話を試みることをテーマに、活動を通して生まれた9つの立体や映像、ドキュメントで構成した。 本記事では、作品《もうひとつのことば》について、ステートメントと活動内の

    • メキシコ旅の記録ーマヤの織物芸術を学ぶー

      本記事では、2022年4月から大学院を休学し、10ヶ月間南米へアートを学びに旅に出た私が、同年10月に、メキシコのチアパス州に住むツォツィル族の織物職人の方から、マヤ文化の織物芸術を学ばせていただいた1ヶ月半の日々について書きます。 マヤの織物芸術主にメキシコ南部等で継承されているマヤの織物芸術は、マヤ族のアンデンティフィケーションを構成する大きな要素です。 特に、チアパス州に住むツォツィル族とツェルタル族は、はるか昔から受け継いだ感性を持ち、特に女性が背負機を用いて作る文

      • 帰国後1ヶ月。こぼれていく記憶の中にある、鮮やかな断片

        帰国後の1ヶ月間 エクアドル、メキシコへの10ヶ月間の冒険を経て、2月に帰国してから1ヶ月以上が過ぎた。 ここでは、帰国後1ヶ月間の思いや、ふと思い出されたエクアドルでの記憶の一部を書く。 ここ1ヶ月は、久しぶりに会う知人から「留学どうだった?」と聞かれることも多かった。 相手からのフィードバックをもらえることはとてもありがたいと思うのと同時に、話をさせてもらうことを通して、記憶の中にある様々な体験にまた触れることができるのが、とっても嬉しく感じた。 私の大事な一部

        • 縫合と解放-作品の変遷と新作について

          こんにちは。芸術大学院2年を休学し、メキシコでアートを学んでいる古川実季です。 今回、11月4日から始まった、アート、サイエンス、テクノロジーのための学際的国際会議In Castにて作品を発表させていただいています。本記事では、2021年からIn Castに参加させていただいている私が、芸術、科学、コミュニケーションをテーマに、2021年のインキャストから現在に至るまでの作品の変遷について、新作も紹介も交えながら書きます。 In Castとは ペイントを介したコミュニケ

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        • 制作活動
          9本
        • 日常
          4本

        記事

          Documento de "Tejiendo una relación" 30 de agosto 2022

          SaludoBuenos días, maestros, compañeros y público en general.  Me llamo Miki Furukawa, soy artista japonesa. Estudio el segundo año de la Maestría en Arte Contemporáneo de la Universidad de Artes de Tokio.  Hoy voy a hablar de mi vida com

          Documento de "Tejiendo una relación" 30 de agosto 2022

          Actuación participativa 《Tocar la distancia》

          Del 13 (dom) al 20 (dom) de marzo de 2022, se celebró solo exposición de Miki Furukawa en la Galería Uptown Koenji. Este artículo resume la actuación participativa que tuvo lugar durante la exposición. Esta actuación participativa, "Tocar l

          Actuación participativa 《Tocar la distancia》

          ラテンアメリカ冒険の書02-タフで柔軟なプロジェクトの進め方-

          エクアドルに来て1ヶ月半。 言語や文化が全く異なる人たちと、アートを介したコミュニケーションを行う中で、アートとコミュニケーションについて改めて考える南米留学。 ”元指導教員の知り合いがエクアドルにいる”という糸のように細いつながりを手がかりに、スペイン語もままならないまま一人でエクアドルに飛び込んでから、1ヶ月半がたった。 困難な場面に出くわして、なんでこんな無鉄砲な決断をしたんだろう〜と笑っちゃう時もあるが、それ以上に来てよかったと感じる瞬間、気づきがたくさんある。

          ラテンアメリカ冒険の書02-タフで柔軟なプロジェクトの進め方-

          参加型パフォーマンス《隔たりに触れて》

          2022年3月13日(日)から3月20日(日)に、Uptown Koenji Gallery にて 古川実季 個展を開催した。本記事は個展の中で行った参加型パフォーマンスについてまとめる。 この参加型パフォーマンス《隔りに触れて》では、「あなたとわたしの間にある”隔り”とは何なのか」という問いを元に、非接触、非言語的に対話をする内容となっている。 第一部「隔たりを通して存在を確かめる」 こちらは、参加型パフォーマンス《隔たりに触れて》第一部「隔たりを通して存在を確かめる

          参加型パフォーマンス《隔たりに触れて》

          ラテンアメリカ冒険の書01-完成しない作品としてのgift-

          初めに 2022年4月8日に、エクアドルのキトへ到着し、無事に活動がスタートした。 エクアドルでは、3ヶ月の間、アーティストコレクティブAl Zur-ichと協働して、ラトーラ(La Tola)、オヤコト(Oyakoto)、エスメラルダス(Esmeraldas)内の比較的安全な地域の3拠点にて、アートを介したコミュニケーションの実践を行なう。 本記事は、エクアドルでの暮らしの様子を交えつつ、エクアドルでのプロジェクトの一つ"Regalo"の2作品についてまとめる。 人と

          ラテンアメリカ冒険の書01-完成しない作品としてのgift-

          ENCANTADA,SOY MIKI FURUKAWA

          これは、自己紹介(スペイン語、時々英語)です。 SOBRE MÍ Tres actividades principales Tres actividades principales La primera es el "regalo", gift in Inglesa Se trata de una actividad en la que se hace un dibujo y se regala a alguien. La segunda es "Pintura de

          ENCANTADA,SOY MIKI FURUKAWA

          おうち探検レポート|子どもが自分の時間を過ごす場所「とをが」

           今日は、小金井のアトリエ・ギャラリー・ショップなどを運営している「とをが」へ遊びに行かせてもらった。  いつか自身のスペースを運営したいと思っている私にとって、ときめきポイントが本当にたくさんあったので、言葉として書き留めておく。   「とをが」は、小金井市にある色んなお店が寄り合っている場所「丸田ストアー」の2階にある。  ワクワクしながら外階段を登り2階の扉を開けると、そこには鮮やかで楽しげな空間が広がっていた。リノベーションした空間は、どこの家具も手触り感があって

          おうち探検レポート|子どもが自分の時間を過ごす場所「とをが」

          他者への興味によって触発される行為と、それらがもたらす自己変容や社会との接合について

          芸大院での1年間の振り返りと今後の展望  私自身、今期の活動としてペイントを介したコミュニケーションや、贈与することを軸としたプロジェクト型アート活動を中心に行ってきました。     活動を行う中で、それらに含まれる重要なエッセンスに、”協働するということ”があり、そしてその根底には”他者への興味”があるのではないかと考えました。  現代のアートシーンにおいても”他者と関わること”や”誰かと協同し社会と関与していく”ということが非常に重要な要素の一つとなっています。 

          他者への興味によって触発される行為と、それらがもたらす自己変容や社会との接合について

          アサヒ荘合宿ハイライト_ファッションショー

          2022年1月8日-9日、群馬の別荘でアサヒ荘合宿が開催された。 何かを作り上げること、誰かと一緒に試行錯誤することの純粋な楽しさを感じた一泊二日。今回は特に印象的だったファッションショーのシーンを中心に書き残しておく。 全体を通してー空間に漂っていた色んな温度 合宿は、これまでアサヒ荘に遊びに来てくれていた様々なクリエイターたちが30人ほど集まり、まだ雪が残っている山奥の古民家で行われた。 参加者たちは、尖っているところと柔らかいところの両方を持ち合わせていて、夢中にな

          アサヒ荘合宿ハイライト_ファッションショー

          日記-わたしがいた

          なんでもない日の日記 朝、帰りの電車で、私は声を殺して大泣きした。 同じ車両で、同じく大泣きする赤ちゃんもいて、声の出せない私の代わりに声を出してくれてるような気持ちになった。 1年過ごしたお家を出て半年、住人の誕生日だったのでとても久しぶりに遊びに行った。 新しい人が入って、変わっていたり、変わっていなかったり。 私が描いた絵をまだ飾ってくれていたり、私のお友達が入居してくれてから今も暮らしていたり、今日家から出る時、お家にいた時にはまっていたエヴァの漫画を貸してくれ

          日記-わたしがいた

          日記-なんでもない日に、なんでもないことを残す

          最近のなんでもないこと なんか好きなものたち、びっくりしたことなど、最近考えてること、感じてることを、なんの目的もなく、つらつらとここに書きとどめておく。 最近まちで見て、つい撮影しちゃったもの なんで1番右に貼ったのかなぁと、知らない誰かの、無意識かもしれない選択に想像を膨らませた時間。 最近よく撮る、絡まったイヤホン 同じ絡まったイヤホンでも、その時の余裕度で見え方が全然変わってくるのが面白い。 早くほどけろ〜とイライラしちゃう時もあれば、蛇みたい〜楽しい〜となる

          日記-なんでもない日に、なんでもないことを残す

          ガラスを介して人に触れ、まちと対話する。コロナ禍のアートプロジェクト「コミュニケーションペイント@高円寺」開催レポート

          2021年6月26日(土)-6月27(日)にイベント「コミュニケーションペイント@高円寺」を主催させていただきました。本noteではそのイベントレポートになります。 コミュニケーションペイントとはコミュニケーションペイントとは、ガラス(又は透明ボード)の内側と外側で同時に絵を描くことを通して、コロナ禍の新しいコミュニケーションを探す、参加型ペイントイベントのことです。 2020年11月に商業施設ららぽーとのショウウィンドウにてさせていただいたことが始まりでした。イベント写

          ガラスを介して人に触れ、まちと対話する。コロナ禍のアートプロジェクト「コミュニケーションペイント@高円寺」開催レポート