思い出よ、こんにちわ
先程、駅のブリッジを自転車で渡っていたら
抱っこ紐でお子さんを抱いて、電車を見せてるママさんがおられた。
とても微笑ましく眺め、
とある事を思い出したりした。
思い出よ、こんにちわ、である。
それはまだ、息子が
ママ〜!だのワンワ!だの、ブーブーだの、ゴトンゴトンだの、キチンとした名詞を使えなかった時代の話しである。
息子を預けていた保育園は、線路がすぐそばにあり
よく、ママ友と帰り道に子供に電車を見せるという目的で
自転車前カゴに子を乗せたまま、立ち話をしたりしていた。
いや、むしろ私達の立ち話の方がメインだったかもしれない。
公園で自分達で遊べる手前の月齢だ。
目は片時も離せず、むしろ前カゴに収まってくれていると、少し安心。
私達のこれから始まる家事育児前のほんの数分の癒しタイムでもあった。
その日もママ友と線路前で立ち話に興じていた。
すると突然、うちの息子がなったエックチュプッチュ!
と叫んだ。
ん?
私もママ友も、明らかに、マンマ〜とかゴトンゴトンではない
何かを訴えているらしい息子に気づいた。
なったエックチュプッチュ…
2人で顔を見合わせた!
あーっっっ!
成田エクスプレス!!!
丁度、その線路に成田エクスプレスが通り過ぎた瞬間だった。
なるほど、他の総武線より成田エクスプレスの方が形もスピードもカッコイイ。
私は、その名を教えた記憶はなかったので
きっと、園の先生がお散歩の時、成田エクスプレスだねぇ、と教えてくれてたんだろう。
なったエックチュプッチュ…
息子が多分初めて口にした固有名詞である。
戦隊ものやライダー系にハマる少し前の貴重な時間の思い出のお話でした。
まる。