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【神戸S】 SMILE TOGETHER な未来へ -リーグワン2022-23シーズンまとめ

NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23
ジャパンラグビーリーグワン_合同noteで担当したコベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)はプレーオフを前にシーズンを終えた。
今シーズンの神戸Sと、神戸Sを追いかけた私の総括を記録する。


神戸S推し、2シーズン目突入

今シーズンもジャパンラグビーリーグワン_合同noteコベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)を担当した。
昨シーズン開幕時は、自称「ラグビー専門ライター」の自分が1つのチームだけをフォーカスすることがイメージできず、”1シーズンで終わるだろう”となんとなく考えていた。

しかし、昨シーズン終わった段階ですっかり神戸Sにはまっていた。

やめるともやめないとも決めないまま、ごく自然に今シーズンも担当となった。やるからには、と今シーズンは目標を決めた。

・現地観戦試合増(昨シーズンは5試合)
・全16 試合の試合後記事掲載

チームのシーズン総括

チームによる総括

ニコラス・ホルテンヘッドコーチのコメントが印象的だ。

“2018年シーズンの優勝した時の状態にチームを戻す”ということに囚われすぎてしまったように思います。

2018年シーズンはニュージーランドの英雄ダン・カーター選手を有し、同じくニュージーランドの名将デーブ・ディロンヘッドコーチが率いた。あれから5年、チームのメンバも状況も変わるし周囲の環境も変わる中で、それでも栄光を取り戻したいともがいた。会見からも苦しかったチーム状況を垣間見た。

順位表・スタッツ

DIVISION1全12チームのうち9位でシーズンを終了した。
トップリーグ以降で神戸Sの最下位となった結果だった。
昨年同様だが得点は全体の6位(トライ6位、ゴール5位)、失点は全体の4位と「多く得点するが、多く失点する」のが特徴だった。昨年はWTB山下楽平選手がトライ王となるなど、特定の選手が点を量産したが、今年はそれぞれの選手が役割を果たし、得点を取った。
課題も昨年党同様に反則数。反則203は全体の4位。順位が上位のチームが少ないのはもちろんのこと、下位のチームよりも上回っている。

印象

シーズン16試合、半年間のリーグワンDIVISION1は、過去の自分ではなかった試合の多さだ。選手の不調や体調不良等はあり、どのチームも常にベストメンバーで挑むことは難しい。
神戸Sも例外ではない。特にスタンドオフ(SO)は、ワッカ選手・李選手・日下選手が負傷で相次いで戦線を離脱した。本来のSOを欠く中、第11節~第13節ではCTBティモシー選手がSOを務めた。シーズン後半のカンファレンス戦の勢いをつけるところで司令塔不在は苦しい戦いとなった。選手の離脱はやむを得ないが、それに対して層が厚いチームとの差が出たように感じる。

個人的総括

リーグ戦全16試合を昨年以上に追いかけたシーズンとなった。

TVを含む観戦:16試合
現地観戦:12試合 (ホーム 6 / ビジター6)
note記事:試合前 11 / 観戦記 15

関東⇔関西を6往復、よく遠征した。

今季一番の収穫は「ファン友」

その中で今年の一番の収穫は「ファン友」ができたことだ。
きっかけはコベルコ応援Youtuber「Fan Fun コベルコ」いっくんと知り合いになったことだった。いっくんをHUBに繋がったファン友、そしてファンクラブイベントで会うようになった方とつながり始めた。

神戸Sの試合会場でお会いできる神戸Sファンの友達ができたのは10数年ぶりだ。観戦に新しい楽しみをもたらしてくれた。

みんな、本当にありがとう!

フラッグベアラー

第2節 vs.花園L戦でフラッグベアラーの大役を担った
観客席より低いフィールドは吹き降ろした風が舞い上がる。真ん中から周囲を見回すと観客の熱気が伝わってくるようだ。そして入場する選手たちの気迫を正面から受けた。
素晴らしいクリスマスプレゼントをありがとうございました。

目標に対する実績

2つの目標は、1つ達成、1つ未達成。
試合後記事(観戦記)だけで見れば未達成だが、今シーズンから事前情報も記載するようになったことで、記事数は26記事と伸びた。
「よく頑張った!」としたい。

・現地観戦試合増(昨シーズンは5試合) → 12試合、高度達成!
・全16 試合の試合後記事掲載 → 15/16試合、未達成↘

ありがとう、神戸

DIVISION1 16チーム中9位。
選手・スタッフにとっては「ふがいない」シーズンと言われた今シーズン。ファンは苦しい状況のチームを前に「本当に神戸ファンでいるのか」を迫られたシーズンだった。

私も苦しかった。それでも観戦し続ける中で、「ずっと応援するんだ」と決めた。今シーズンは来シーズンに向けて選手とスタッフだけでなく、ファンも覚悟を持った年だったように思う。
だから、苦しかっただけじゃない。次のシーズンも応援する力をたくさんもらった。

ファンは直接チームを強化に携わることができない。
できることは応援することだけだ。
だから、来シーズンもせいいっぱい応援する。

次は #SMILETOGETHER なシーズンを。

そして、私に神戸Sを全力応援するきっかけをくれた、note と一緒にマガジンを作ってくれるライターの皆様。ありがとうございました。

【観戦記】カンファレンスB 前半戦(第1節~第5節)

第1節: vs. 横浜E - 開幕戦、黒星発進

神戸S ● 30 - 39 ○ 横浜E
開幕戦は昨シーズン互角の1勝1敗の横浜キヤノンイーグルス(横浜E)とビジターで対戦した。今季横浜Eに入団した南アフリカ代表SHデクラーク選手を見るために多くの観客が集まった。
横浜Eが先制し神戸Sが追いつく試合展開は最後まで追い越せず、神戸Sは今季黒星発進となった。

第2節:vs. 花園L -ホーム開幕「関西ダービー」勝利!

神戸S ○ 58 - 36 ● 花園L
第2節はホームに近鉄花園ライナーズ(花園L)を迎え「関西ダービー」となった。昨シーズンDIVISION2で全勝優勝した花園Lに対して、中嶋選手・アタアタ選手のハットトリックを含む9トライ58点と圧倒した。

第3節:vs. GR東葛 - 素直に喜べない苦い勝利

神戸S 〇 43 - 33 ● GR東葛
NECグリーンロケッツ東葛(GR東葛)とのビジターゲーム。前半5トライを上げて大きく引き離したものの、後半は互角の得点むしろ印象では攻撃はGR東葛が神戸Sを上回りトライを取られるシーンのあった本ゲームは少し苦いテレビ観戦となった。

第4節:vs. 東京SG - 「メモリアルマッチ」は勝ちたかった

神戸S ● 19 - 39 〇 東京SG
阪神・淡路大震災発生日の1月17日を前にした第4節はホームゲーム「メモリアルマッチ」。今シーズン唯一のノエビアスタジアム神戸開催であり、神戸のファンの前で勝ちたいしたい試合だった。
しかし、昨シーズン準優勝の東京SGは強かった。ここまでの3節で得点数、トライ数上位の神戸Sが1トライで止められた。

第5節:vs. S東京ベイ- 惜敗、でも光は見えていた

神戸S ● 21 - 25 〇 S東京ベイ
この時点で2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)とビジターで対戦した。パワーのあるフォワード+早いバックスを組み合わせた攻撃型のアタッキングラグビーのS東京ベイに対して守りの時間が長かった神戸Sだったが、神戸Sらしいアタックも見られトライ数では互角の惜敗となった。

【観戦記】交流戦(第6節~第11節)

第6節:vs. トヨタV - 相手の執念に屈した敗戦

神戸S ● 21 - 38 〇トヨタV
交流戦の初戦は昨年と同じ(ただし昨年は中止)となったトヨタヴェルブリッツ(トヨタV)をホームに迎えた。
ここまで4連敗とシーズン立ち上がりから苦しんでいたトヨタVの勢いが爆発し気迫で神戸Sを圧倒した。前半は神戸Sが2トライを上げてペースをつかんでいたものの、後半だけで5トライを上げたトヨタVに敗れた。今シーズン初の3連敗となった。

第7節:vs. 相模原DB - 緑の壁を突破し連敗は3でストップ

神戸S 〇 49 - 30 ● 相模原DB
今シーズンDIVISION1に昇格しスタートダッシュで連勝した三菱重工相模原ダイナボアーズ(相模原DB)とのビジター戦。神戸Sは連敗を食い止めたい大事な一戦で、「神戸ラグビー」らしい全員でのパスとランを組み合わせたアタッキングラグビーを見せてくれた。

第8節:vs. 静岡BR - 自ら引き寄せた逆転勝利

神戸S 〇 32 - 29 ● 静岡BR
神戸S・クッツェー選手 / 静岡ブルーレヴズ(静岡BR)・スミス選手の南アフリカNo.8対決。前半は静岡のディフェンスにボールを奪われ先制されるものの、後半に追い上げを見せた神戸Sが、後半75分に同点に追いつき、最後はPGで逆転勝利した。

第9節:vs. 埼玉WK - 王者の前になすすべもなく

神戸S ● 10 - 48 〇 埼玉WK
昨シーズン優勝、ここまで全勝の王者・埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)をホームで迎えた。得点力のある神戸Sが1トライ、特に後半は0トライ3点に抑え込まれた。一方の埼玉WKは6トライ、さらにSO山沢選手のドロップゴールもあり大量得点した。王者の強さに圧倒された。

個人的はファンクラブゴールド会員限定(抽選)選手お出迎えが当たり、試合前の選手の表情を見ることができたのが嬉しかった。

第10節:vs. BL東京 - 今季最多失点で完敗

神戸S ● 12 - 51 〇 BL東京
今シーズン初の秩父宮での試合は東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)との試合。神戸Sが攻める時間が多く、相手陣内にも入るものの得点に結びつかない。一方でBL東京は少ない機会で確実に点を重ねた。今シーズン最大51失点、39点差で完敗した。

第11節:vs. BR東京 - 2度目の3連敗で9位に後退

神戸S ● 26 - 41 〇 BR東京
今季初のナイター試合は秩父宮でリコーブラックラムズ東京(BR東京)と対戦した。負傷等でSOの選手を欠く神戸Sは本来CTBのティモシー選手をSOに起用、FB山中選手をキッカーに置き試合に挑んだ。前半は両チームとも得点が少なかったが、後半に攻撃が爆発、BR東京に5トライを許して敗北した。

【観戦記】カンファレンスB 後半戦(第12節~第16節)

第12節:vs.GR東葛 - 今季最大59得点で快勝

神戸S 〇 59 - 26 ● BR東京
ホーム&ビジターの後半戦の初戦はGR東葛をホームで迎えた。
前日の他チームの試合結果により暫定10位となった神戸Sだが、この試合では攻撃でGR東葛を圧倒、9トライ59点と前対戦のもやもやを払しょくするような快勝だった。

第13節:vs.S東京ベイ - 点数差以上の敗北感

神戸S ● 14 - 23 〇 S東京ベイ
ホーム試合を神戸市内から花園に移した第13節は、今シーズン快進撃を続けるS東京ベイと対戦した。激しい雨の中での試合はキック合戦となった。その中でPGで着実に点数を積み上げたS東京ベイが逃げ切った。
雨でボールが手につかない中で選手が「ディシプリン(discipline)!」と声を掛け合うのが印象的だった。

第14節:vs.東京SG - 強風強雨の中で惜敗

神戸S ● 17 - 25 〇 東京SG
秩父宮ラグビー場でSG東京のホームゲームは、2試合続けての強雨に加えて強風のナイターとなった。相手のミスから先制した神戸Sは前半を買って折り返し「勝利できる!」ムードとなったが後半は東京SGのディフェンスの強さが発揮されノートライ、相手に点数を許して逆転となった。
観客席もずぶ濡れの試合は、体も心も冷えた。

第15節:vs.花園L 花園Lに初勝利を献上

神戸S ● 33 - 34 〇 花園L
東大阪花園ラグビー場だが神戸Sのホームゲーム。ここまでの14試合で勝利のない花園Lに対して格上の神戸Sは、前半は3トライ、23点差でリードしたにもかかわらず、後半に大量得点を許した。そして試合終了間際にトライが決まり、コンバージョンキックを成功させた花園Lが逆転勝利となった。
花園Lは今シーズンのリーグ戦での唯一の勝利が神戸Sとなった。

第16節:vs.横浜E -最終節、勝利で締めくくれず

神戸S ● 26 - 52 〇 横浜E
最終戦は初戦に敗北した横浜Eとホームで対決。序盤にトライを奪われて以降80分間を通じて追いかける展開となった。後半序盤に仕掛けて一時は7点差まで追いつくも、2回の連続トライを許し、ダブルスコアでの敗北となった。苦しい今シーズンの終わりは、苦しい敗戦だった。

(番外編)SteelMates感謝祭(ファン感謝祭)

プレーオフ出場チームが準備をしている赤、一足早くシーズンを終わった神戸Sはチーム解散前の4月29日(土)にファン感謝祭を実施。
今年は3年ぶりに選手と直接触れ合うことができ、交流を楽しんだ。後半にはトークライブ、選手と一緒に運動会と楽しいイベントとなった。


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