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AIに、予想を超える人生を紡いでもらって元気を出す方法(プロンプトあり)
もう駄目だ。私はこうやって大したことを成さないまま、育児と労働で消耗した人生を送るのかもしれない。
……と、週に一回くらい思っている。育児・労働・執筆の三輪駆動ライフは険しい。
しかしこういう気持ちは多くの場合、疲労による視野狭窄がもたらしている。バテて、焦って、思い込んでいるのだ。
こういう時こそ、コーチングで思い込みを解除する時間を定期的に設けるといいのだが、今の生活状況だとちょっと難しい。
そのため私は最近、もっぱらAIを使ってセルフコーチングをしている。自分が学んだコーチング技術を、そのままAIのプロンプト(命令文)に応用して、コーチングでやってもらえる打ち返しを出力させているのである。
この数ヶ月、散々試してきて、ある程度自分の狙い値な会話ができるようにはなってきた。今では、日々の習慣づけについて、過去の経験の解釈について、将来設計について、お金についてなど、実際のコーチングと同じくさまざまなテーマで気軽にAIとやり取りしている。
所詮AI、と思いきやこれが意外にいいのだ。私はコーチングや占いを「思考の死角を突く」ためのツールとして使うのだが、誠実に取り組めばAI相手でも近い効果は得られる。もちろん、テーマや目的によって違う工夫がいるし、AIモデルとの相性についても考慮は必要だ。深刻な悩みや専門知識が必要な分野については特に注意が必要である。しかし、自分の思考の癖を回避した考えを導くきっかけづくりには使える。AIと内省的な会話をする度に、占星術師のマギー・ハイド氏が占いについて、「誠実に参加する必要のあるゲーム」というような表現をしていたことを思い出す。
余談だけど、最近もこのAIセルフコーチングをする中で、過去について今更大きな発見をしてしまい、驚いたことがあった。これは今度、別の記事として書く予定……。
それはともかく、最近、落ち込んでいる時にやってみて良かったのが、「今の自分のデータをAIに与えて、将来のプランを豪華めに作らせる」という遊びである。疲れて視野狭窄になっているとき、AIの力を借りて「あり得なくもないスーパーな人生」を妄想するのは結構良いものだとわかった。
そんなわけで今回は、私が過去いろんなパターンを試して、一番テンションの上がる人生プランを示してもらえたプロンプトと全体の流れを紹介しようと思う。
なお、私はいくつかのAIを有料プランで使って比較しているが、結論から言うと、Claude sonnet3.5 が一番豪華でロマンチックなプランを出してくれるから好きである。ChatGPT o1 pro と Gemini Flash2.0 はよりシンプルで整合性重視という感じ。無料プランのモデルでもある程度は同じような流れでやり取り可能だと思うので、以下に簡単なプロンプトを紹介する。
1.自分のデータをとにかく大量に食わせる
まず用意するものは、AIに読み込ませるための、自分の詳細なプロフィールである。私は以下の情報を揃えた。
基本情報……名前、生年月日、性別、身長体重、出身地など
好きなもの……好きなコンテンツや人や動物、場所、なんでもいいから50個くらいリストアップ
好きな行動や状況……50個は出せないが、なるべくたくさんあげる
嫌いなもの……同上
制作物……構成した書籍や漫画、WEB記事などを羅列(あれば)
人生の年表……生まれてから、何年に何があったか、その頃の愛読書など好きだったものは何か、などを箇条書きにした一覧 ★なくてもいい
職務経歴書……就職活動で使用していたものをそのまま使用 ★なくてもいい
これが私の場合、全部でだいたい1万字くらいになった。作ってみるとなかなか面白かったので、一部はサポートプランの方でアップ予定である。
ちなみに、ここで年表や職務経歴書により、「学歴やこれまでの仕事・金銭状況」を入れるか入れないかでちょっと分岐が発生する。これを入れると、AIがより「過去の情報から推測される(過去の延長線上の)未来」を作りやすくなるのだ。
これには一長一短ある。「今までこうだったから、この先もこうであろう」という発想で出されるアウトプットは、見ても「まあそうだろうね」という範囲の感想になりやすいのである。たとえば「過去5年営業職をやってきたということは、3年後には営業部長になりそうですね!」と言われるようなイメージ(営業のことは何も知らずに書いています)。
「そういうプランを欲している」という人はいいのだが、私はあまり「延長線」的プランに興味がない。どちらかというと、より広範な、今自分が気づいていない可能性の中から面白い案を出してほしいタイプである。なので、年表と職務経歴書はなしで、「好き嫌い」から徹底推論してもらう方が良いと思っている。コーチングでも、将来のビジョンを考えさせる時には、過去への言及から積み上げない方がいいという考え方がある(この辺はいろんな方法論があります)。
で、これをAIに渡しつつ、まずは簡単に以下の指示を出す。
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