都会の喧騒を離れてパリっ子気分が味わえるサンマルタン運河を散策しよう。
バスティーユ広場からセーヌ川へ続くアルスナル港(Port de l'Arsenal)と、ウルク運河(Canal de l"Ourcq)から続くラ・ヴィレット貯水池(Bassin de la Vilette)を結ぶサン・マルタン運河(Canal Saint-Martin)周辺は、パリの東側に位置し、街の真ん中にあるのに割と静かな環境のせいか、都会の喧騒が苦手なパリの若者たちに人気のエリアです。
朝は、運河沿いにジョギングや犬の散歩をする人々が現れ、昼間は、水辺の端っこに座ってランチを食べる人々、そして夕方や週末になると、友人たちと音楽をかけながらビールやワインを飲みながら夜遅くまでおしゃべりに熱中する若者たちが後を絶えません。
小さな運河には鉄の太鼓橋がいくつも架かり、河の両岸には樹木が植えられ、水位には高低差があるために閘門がいくつかあって、観光船などが通るときは段差のある水位を同じ高さにしながら船を進めていきます。そののんびりとした風景はまるで田舎にいるようで、自分が花の都パリ、フランスの首都にいることをつい忘れてしまいます。
観光船も出ていて、私も過去に2度ほど乗ったのですが、水位の高低差を調整しながら進むので約2時間半のクルーズで、時間に余裕のある時にしか乗れないのですが、セーヌ川のクルーズと違って運河の閘門や船が通過するときにだけ開く可動式の橋の仕組みも見られるし、レピュブリック広場の辺りからバスティーユ広場までは地下水路になっているのですが、そこも船が通過していくのでまるで冒険をしている気分になります。
セーヌ川ももちろん美しいのですが、観光客も多いのでなかなかのんびり散策できないこともあるのに対して、サン・マルタン運河には観光客も少なく、パリっ子たちの憩いの場となっています。
また、サン・マルタン運河は2001年の映画『アメリ(Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)』で主人公アメリが石を投げ水切りをした場所として登場したり、マルセル・カルネ (Marcel Carné)の1938年の映画『北ホテル(Hôtel du Nord)』の舞台になっていたりして、北ホテルは現在はレストランとして営業しています。
もう、何度もパリに観光に来ていて他に見るところを探している方や、映画好きな方、パリっ子気分を味わいたい方は是非、サン・マルタン運河にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
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