![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/94738858/rectangle_large_type_2_d5bc6208c377c61c5383659bff731ffc.jpeg?width=1200)
2022年の振り返りと2023年の抱負
新年あけましておめでとうございます。ご存知の通り2023年になりました。せっかくの新年なので昨年の振り返りと新年の抱負などを書いてみました。
2022年の振り返り
アンカーデザインとして、派手さこそありませんが様々な新しい種類のプロジェクトに挑戦することができた年だったのかなと考えています。プロジェクトを通して自分たちのできること、得意なこと、そして今後取り組まなければならないことが見えてきたとも思っています。
クライアントプロジェクトについて
クライアントプロジェクトはデザインリサーチやUXリサーチに加えて、プロダクト開発まで含めてお手伝いさせて頂くケースが増えてきています。プロダクト開発ではtoC向けのアプリもあれば、toB向けのSaaSプロダクトもありますし、業務用のシステムをデザイン・開発させて頂く場合もあります。
他の開発会社さんとの違い、と行ってしまうと大げさかも知れませんが弊社で開発まで進めさせて頂く場合はデザインリサーチやUXリサーチ、プロトタイピングを軸にしながらプロジェクトを進めることがひとつのポイントであるようにも思っています。
なお、諸々の事情ですべてのプロジェクトを公開させて頂いているわけではないのですが2022年はプロジェクトに関する実績公開もいくつか実施させて頂きました。
例えばリサーチに関するプロジェクトだと下記に示すように、日本科学未来館様やアステラス製薬様があげられます。それぞれtoC向けのデザインと、業務のデザインで性質が大きく異なる点も面白いなと思っています。
一方で、プロトタイピングやシステム開発に関するプロジェクトもいくつか実施させて頂いています。
UIやUXデザインに関するプロジェクトだとBetterbound様やトドケール様のプロダクトのお手伝いも実施させて頂いております。
プロジェクトの種類としては本当に様々で、これらに分類されないような楽しい素敵なプロジェクトもいくつか実施しています。様々なプロジェクトに楽しく取り組む中で、徐々にではあるものの僕らなりの型が見えてきたのではないかとも感じています。なにかご一緒できそうなことがありましたらお気軽にお声がけ下さい。
自社プロダクト開発
自社プロダクトの開発には以前から取り組もうと思っていたのですが、ものづくり補助金への採択を機に、自社プロダクトの開発に本格的に着手しました。
ちなみに内容としては視線計測を活用したWebサイト評価システム。テーマ名だけ見ると15年ぐらい前かと錯覚させられるけど、今の時代に必要なプロダクトを作るよ。ベータテストとかお付き合いいただける方は、ゆるーくお声がけください。 pic.twitter.com/qcd48ytlYb
— 木浦 幹雄/ KIURA Mikio @ANKR DESIGN (@kur) January 13, 2022
プロダクト開発中から、様々な方にヒアリングなどにご協力頂きニーズの確認などを進めておりましたが、ありがたいことに方向性も見えてきており年明け早々のリリースができるのではないかと思っています。
とはいえ、本格的に展開するためには価格設定をどうするか?どうやってスケールさせていければ良いのか?本業とのシナジーをどのように生み出すか?など考えなければならないことも多く、そう簡単にいくものでもないとは思っています。
とはいえ、社会に良いプロダクトやサービスを溢れさせるためには有用なサービスになると確信しているのでご期待ください。
デザインに関する研修など
デザインリサーチやデザイン思考に関する研修も積極的に実施させて頂いて居ます。
企業向けのものが中心となっているのであまり公にできるものは少ないのですが、東京都が実施しているDX人材リスキリング支援事業では新商品・
新サービス開発コースにて講師を務めさせて頂きました。こちらは半年かけて何回かの講義を提供して参加者の方に新商品や新サービスを企画して発表頂く内容になっています。
このように5-6回に分けて講義を提供するパターンもある一方で、1日や2日間でデザイン思考を学ぶコースもありますし、先日はなんと2時間でデザイン思考を学ぶコースも提供させて頂いたりしました。
講義に使える時間が少なくなってしまうとデザイン思考やデザインリサーチのエッセンスのみについて学ぶ形にはなってしまうのですが、これはこれでひとつのフォーマットとしてあり得るなと手応えを感じています。
その他、アンカーデザインとしての様々な活動
2022年は会社の営業としても様々な取り組みを実施してみました。わかりやすいものだと展示会への出展があげられます。Interop Tokyo 2022とCEATEC 2022に出展し、弊社のPRを実施しました。また、ウェビナーなども比較的積極的(当社比)に実施させて頂きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1672668067934-bQtbH1124G.png?width=1200)
展示会への出展を通して、これまで弊社のことを知らなかった人や、そもろもデザインリサーチやUXリサーチ、プロトタイピングに興味がなかった人に対してもアプローチすることができました。そうした方々をお話させていただくことによって我々の業務に興味関心を持って頂くというのはもちろんですが、我々も様々な業界の方々とお話することによって「今まであんまり意識してなかったけど、こんなニーズもあるんだ」のような気づきを得られることもあり、非常に価値の高い機会になったのではないかなと感じています。
一方で弊社主催・共催のウェビナーはどちらかというと、すでにデザインリサーチやプロトタイピングについて知っている…という方々の参加が中心であったようにも思われます。もちろん、すでに興味関心を持ってくださっている方々に、トピックについてより深く理解していただくという意味ではこちらも非常に重要だろうと思っています。
とはいえ、展示会とウェビナーでは接点を持てる方々の属性が明確に異なりますし、コミュニケーションの仕方としても対話としての展示会と、一方通行になりがちな展示会ではやはり異なるものがあるのだと思います。
いわゆる「営業活動」というのは私の苦手なことで、可能であればあまりやりたくないところではあるのですが、今後のアンカーデザインとしての事業継続を考えると避けて通れるものではないとも思っております。
とはいえ、弊社の場合はいきなりアポイントを取って売り込めるような商材でもありませんので、リサーチやプロトタイピングについての認知拡大をしつつ、こんなことやあんなことができるよと訴求しながら中長期的に対話を続けていくのが結局のところ適切な方法だろうとも考えるようになりました。
新型コロナについて、再度拡大傾向にはあるものの「正しく恐れる」風潮ができてきているようにも感じられますので、オフライン、オンラインを適切に組み合わせながら、リサーチやプロトタイピングの価値について、そして弊社がお手伝いできることについて訴求していけると良いなと感じています。
リサーチに関する情報発信など
その他、アンカーデザインとしての活動ではないのですが、デザインリサーチやUXリサーチの普及活動もいくつかさせて頂いています。
例えば2022年5月に開催したリサーチカンファレンスも個人的には大きなトピックでした。こちらは2023年5月27日に第二回も開催予定です。
また、監訳本になりますが要点で学ぶ、リサーチ&デザインの手法125についてもじっくりと内容を確認させて頂きましたので自信を持っておすすめできる一冊になっていると思います。
デザインリサーチの教科書については引き続き好評を頂いており、ついに第5版となりました。多くの方に読んで頂き大変ありがたく感じています。
2023年の動きについて
本年も昨年に引き続き、コンセプト作成や仮説検証、プロトタイピングやUIやUXデザインなど意欲的に取り組んでいきたいなと思っています。それに加え、下記のようなことに取り組んでいきたいなと考えています。
リサーチ&プロトタイピングを広める
私達の組織としての成長を考えると、リサーチやプロトタイピングに関する情報発信を通してその裾野を広げることこそが一番の営業活動なのではないかと感じています。
その手法としてはイベントの開催、研修、ウェビナー、ブログ、SNS、あるいは書籍の出版なども含まれるかも知れませんが、リサーチ&プロトタイピングに取り組んでいる人向けの情報発信はもちろんのこと、そうでない人向けの情報発信にもきちんと腰を据えてやっていく必要があるなと感じています。
プロダクトデザインおよび開発を強化する
いくつかのプロダクト開発に関与させて頂きながら我々としての型が見えてきたようにも感じています。リサーチ&プロトタイピングで「こんなのがあったらいいな」が見えてきたとしても、やっぱり動くものがなければユーザーに価値を提供できませんから意味がない。プロダクト開発までしっかりやってこそ、リサーチやプロトタイピングの価値が最大化されるのではないかとも思っています。
もちろん、そこに至る前のフェーズで「これ、作っても意味がないのでは?」と判明してしまうケースもあるでしょうから、無理やり開発をすすめるというのは適切でないことは自明です。この点については倫理観を持ちながらプロジェクトを進めていく必要があるでしょう。
自主プロダクトを夜に送り出す
そして最後に。我々としてクライアントプロジェクトだけではなく、自社プロダクトを世の中に送り出す、という点にも取り組んでいかなければと思っています。
これについては資金調達など含め諸々動いていきたいなと思っていますので、新年早々やることが山積みですが、どうぞよろしくお願いいたします。
おわりに
思いつくままに書いてみたところ、社内・社外ともに実現したいことが山盛りで新年早々大丈夫だろうかと不安になりますが、昨年に続き目一杯頑張っていきたいと思っていますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。