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自由になりたかったころの話

俳優のリューク・ペリーさんが亡くなられました。

ビバリーヒルズ青春白書の俳優とどのニュースでも書かれているように、私にとっても彼はほとんど、ディラン(ドラマ内の役名)でした。

折しも、久方ぶりの新作製作の発表、以前のキャストたちも出演されるニュースにはお名前がなく、直後に脳卒中で倒れられたと報じられました。

ビバリーヒルズ高校白書を夢中でみていたのは、わたしもほとんど同世代の頃。すこしだけ上かな。お金持ちが集まる高校に転校してきた、そんなにお金持ちではない家族の双子の男女が主役。女の子の方が惹かれるのが、ディランです。

世間的には恋愛関係入り乱れるドラマというイメージが(たぶん)あると思うし、それは間違ってはいないのですが、最初のころはむしろ、若者にとっての性、ドラッグ、銃、家族関係、友情関係、のような中学生日記を思わせるところもあったと記憶しています。

と言っても恋愛主体であることに変わりはなく、夢中になるわたしに、母親はやや苦い顔?納得いかない顔?をしていたようにも思います。派手なタイプでもなかったから、なおさら不思議だったのかも。

わたしがなぜあんなにあのドラマに惹かれたのか、今考えると、自由さ、だったんだろうなと思います。自分の好きに選べる、傷ついてもつらくても、自分で歩く。当時のわたしは、なぜか、家を出る日が来るまで、自分をとてもとても不自由だと思っていました。

初めて一人暮らしをすることになり、引っ越しの終わった部屋に一人だけ残ったとき、これで本当に自由だ!と嬉しくて泣いたのを思い出します。

家族とうまく言っていなかったわけでもないんです。不思議。

ちょっと悪いところのあるディランに惹かれて、まじめなブレンダではなくケリー派だったわたし。

懐かしく思い出しました。


ディラン、ありがとう。いまのわたしは結構、自由です。

R.I.P






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