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【卵巣嚢腫手術記録①発覚編】

この度、卵巣嚢腫の摘出手術を受けました。

”入院生活には何が必要なんだろう、どんな過ごし方になるんだろう”
"傷跡はどのくらい残るんだろう”
"この痛みはいつまで続くんだろう”

入院も手術も初めてで、発覚した時から術後間もない現在まで、心のどこかには常に不安があります。

その不安を感じるたびに、Google、Twitter、インスタグラム…いろんな場所で”卵巣嚢腫 手術”という言葉を検索しました。

病院も人も違えば、同じ病気でも同じ体験が待っているとは限らない。

そう知りつつも、”こういうことがあった”という誰かの体験を読むと、全く想像できない状態よりも安心することができたんです。

だから私も、自分の体験を綴ることにしました。
この記録が誰かの役に立てたら嬉しいな。

最初に気づいたのは整形外科の医師だった

卵巣嚢腫は初期段階でほぼ自覚症状がなく、気づいたら手術が必要な大きさになっていることも多いようです。
しばらく婦人科検診に行っていない人はぜひ定期的に受けるようにしてみて!




卵巣嚢腫が見つかったきっかけは、3~4年前から悩まされていた腰痛だった。
歩くのがしんどくなるくらい痛みが強い時もあり、耐えられない痛みになるたびいろんな整形外科を渡り歩いたけれど原因は不明。

ヘルニアでもないし、椎間板は多少傷んできているものもあるけどそんな痛みになるほどか…?
どのお医者さんもそんな反応で、毎回痛み止めをもらって帰るだけだった。
最初に行った整形外科に至っては「すごい綺麗な脊椎だねぇ!ほんと綺麗だ!」とひたすら脊椎をべた褒め。
こっちは現在進行形で痛いんだから、何とかして欲しいんだけど!
と内心ムカつきながら帰った。

ただ、ハッキリさせたい苛立ちはありながらも、腰痛の多くは原因が分からないことも理解していた。
だから、気付かぬうちに負担をかけていただけかもしれないと自分に言い聞かせ、いつも痛みが無くなるまでは腰に負荷がかからぬように過ごしていた。


そして今年の夏、久しぶりにズキッとした痛みが私の腰に。
配信公演の本番も近く、早急に対処せねば。
痛み止めでも処方して貰えればと、整形外科に行くことにした。
引っ越しもしたし、もしかしたら身体に変化もあるかもしれないから、MRIの撮ってくれそうなところにしようと、初めての病院を選んだ。


思惑通りMRIを撮り、万が一にも原因がわかったらいいなと、少しワクワクしながら診察室に入る私。
医師は渋い顔で
「いやぁ〜腰には特段異常はないねぇ」
と言い出して、私は心の中で"またか"と少し残念な気持ちになったけれど、医師の言葉はそこで終わらなかった。

「この端っこに見えるの、卵巣なんだけど凄い腫れてるよ。腫瘍みたいだね、婦人科行った方が良いよ。もしかするとこれが腰痛の原因かもしれないし。」

そう言うとすぐ看護師に紹介状の用意を指示し、私は翌週産婦人科に行くことに。

腫瘍と聞いて、悪性か良性かもわからず、生きた心地がしなかった。
産婦人科の予約日までソワソワしたりなんかして。

整形外科で撮ってもらったMRI画像では、卵巣周りは端っこにしか写っていない。
見たい部位によって当然MRIの撮り方も変わるるため、産婦人科でも新たに撮ることになった。
これが1回1万円近くかかる。どんどん薄くなる財布が悲しかった。


そして産婦人科でのMRIの結果、卵巣嚢腫が見つかった。

幸いにも良性。
ただ、一定の大きさを超えると破裂したり、くるっと回って子宮に繋がってる部分が捻れ激痛になる危険性があるらしい。
私の卵巣嚢腫も摘出手術が必要な大きさになっていて、翌月手術を受けることになった。

なんとなく手術になるかもなと覚悟はしていたけど、実際言われると涙が出そうになって、病院から出るまでぐっと堪えていた。
はじめての入院と手術は想像できなさすぎて、そこへの不安よりも傷跡残るのが嫌だなぁという気持ちが強かった。

でも同時に今必要なことがハッキリした安心感と、もしかしたら腰痛がなくなるかもしれないとう期待もあった。
MRIの画像には腫瘍によって子宮が脊椎側に押されていて、これが腰痛の原因になっていた可能性もあるらしい。

その日は大好きなお寿司を買ってゆっくり歩きながら家に帰った。

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