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自分の身は自分で守れと言うけれども

今朝、人集りで喧嘩が起きたのか、殴りかかろうとする人たちを警察官たちが必死に抑えている姿を目撃した。
10名以上そこに関わっていたためか、次から次へとパトカーが到着し、最終的には5台ものパトカーが集まっていた。

私は所用でそこから移動することができず、少し離れたところから警戒していのだけど、普段そのような場に遭遇した時よりも恐怖が強かった。
元々足の速さには自信があり、危険に巻き込まれそうになったら走って逃げようと思っていたが、手術後の身体はまだ元のように全力疾走できる状態ではない。今の速度で逃げきるなんて無理よりの無理だ。

今回は実際に巻き込まれる可能性が目の前にあってこの恐怖を感じたが、退院してすぐは何も無くても少し怖かった。
手術の際お腹を膨らませるために入れたガスの影響で、身体を動かす度に痛みを感じさせ、横隔膜を正常に動かせないことで、ちょっとしたことで息苦しい。普通のスピードで歩くことができず、杖を着いたお婆さんにも抜かされ、信号は赤に変わるまで余裕がないと怖くて渡れない。そんな状態が退院から1週間ほど続いた。

ちょうど世の中では物騒な事件が多く、今巻き込まれたら終わりだなと思って、普段より周りを警戒して生きていた。なんならちょっと自分が不審者っぽかったと思う。

そしてその時はじめて、こんな気持ちを持っている人が沢山いるのかもしれないと気づいた。
病気や障がい、妊娠中だったり、元々身体能力が高くなかったり。

自分の身は自分で守れと言うけれど、何かしらハンデがある人はどうすればよいのか。

私は元々身体障がいのある方の施設で働いていたこともあり、車椅子に乗った人たちと関わってきたが、彼らのできる護身術はあるのだろうか。効率的な逃げ方は、なんだろう。
当時関わった人たちを思い浮かべたが、良い案が浮かばない。
施設で避難訓練を行ったときは職員が人力でなんとかしていたけど、一人でいる時に危険が迫ったら。
「護身術 車椅子」で調べたが、使えそうなものは出てこない。

施設で働いている時に強く感じたこととして、必要な知識が当事者に余りにも周知されていないということもあった。
自分たちのためにあるはずの制度の存在を知らない人が多かった。情報得にくい環境にいる人が多かったり、支援する側や行政も踏み込みきれなかったりして。

ハンデを持つ人たちが身を守る術を作ること。そしてそれを広めることが絶対に必要だ。
じゃないと私は自分や大切な人たちがその立場になったときに怖い。

今は福祉の分野を専門としているわけでは無いけれど、なにかできないか考えたい。

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