12月10日の新人・新刊・著者情報【2024年】 旅のち、チャイ チャイと焼き菓子のレシピ&旅ノート
商業出版を支援するNPO法人 企画のたまご屋さんで出版のサポートをしている私は、新人著者のデビュー作を研究し、初めて本を出版する人に役立つノウハウを蓄積しています。
12月10日の新人著者の新刊で気になったのは、『旅のち、チャイ チャイと焼き菓子のレシピ&旅ノート』(吉池浩美/婦人之友社)。
著者の吉池浩美さんは、長野県東御市にあるチャイと焼き菓子の店「mimiLotus(ミミロータス)」の店主
本書では、チャイの本場であるネパールやインドを旅した記録とともに、チャイや焼き菓子のレシピを紹介しています。
昔は個人の旅行記が出版されることも珍しくありませんでしたが、現在では個人の旅の記録がネット上に数多く公開されているため、商業出版は難しくなっています。
ただし、コミックエッセイによる旅行記と、現地の食や雑貨を通して文化を知ることができる旅行記には根強い人気があります。
旅行記を出版したい人は、絵が描けるなら、女性向けのコミックエッセイが最も実現しやすい方法です。まずはインスタグラムなどのSNSで少しずつ作品を発表し、フォロワーの反応を見ながら書籍化を目指してみてください。
コミックエッセイ以外の形式で旅行記を出版したいなら、例えば以下のような切り口があります。
・その国の文化を通して、生き方、暮らし方のヒントを提案
・お金をかけなくても楽しめるアイデアを紹介
・YouTubeで旅の記録を発信し続けフォロワーを増やす
・シニア世代向けに特化したノウハウを伝授
旅行記を商業出版するには、読者が「読んで得した!」と思うかどうかが大事です。
「めちゃくちゃ笑った!」「生き方を見つめなおすことができた」というような感情面での満足を得られる内容でも、「お金を節約できた」「交通系アプリの便利な使い方がわかった」というような実用面での満足を提供する内容でも構いません。
重要なのは、著者個人の思い出を大切にするだけにとどまらず、読者に価値を届けるという視点を持つことです。