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風が吹くとき

『風が吹くとき』

絵本が好きで
よく待ち合わせをする時は
少し早めに出て
本屋さんで約束の時間まで
楽しんでいました。

そんなに数はありませんが
そういう時に
出会って買った絵本が
今も手元にあり
『風が吹くとき』も
そのうちの一冊です。

片田舎で幸せに暮らす老夫婦。
ある日、原爆が落とされ

そのことを知らず
また知ったあとも
それがどういうものか
わからずに
日常を過ごしていく物語。

原爆によって
少しずつその日常が
侵されていく様が
描かれています。


新聞が届かないなぁ、と言う
ほのぼのした会話は
逆に恐ろしさを感じます。

少しずつ
おかしいなぁと
気付き始めた頃には
具合も悪くなっていて

夫婦が最後に
シェルターを自前で
作り隠れるのだけれど
到底、シェルターの機能を
はたさないような
簡易的なもの。

旦那様が優しく妻を
いたわる
その様はとても悲しく
虚しさを感じ

本当に
こんなにも沢山の感情が
溢れる絵本は
なかなかありません。

原爆をコロナウィルスに
置き換えてみても
同じようなストーリーが
もう、どこかで
始まっているかもしれません。

知らないことや無防備が
どんなに恐ろしいかを感じます。

ぜひ、機会があったら
読んで欲しい絵本です。



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