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判断軸を教えてくれるひと


若手と言われる存在が、プロジェクトや私生活問わず、日々何度も訪れる「意思決定」に翻弄される日は少なくない。

はじめての経験ばかりで、何を比較してなにを優先させるべきかという判断軸をまだ持ち合わせていないことが多いというのが理由ではないだろうか。

はっと立ち止まって、どう決めたらいいのか迷ってしまった時にあらわれる神のような人がいる。

"判断軸を教えてくれるひと"。


「●●と✖︎✖︎という選択がありますが、どちらの方がいいですか?」
と判断を仰いだときに、結論として●●と答えてくれるひとと、
〜〜〜という理由があるから●●の方がいいと答えてくれるひとがいる。

言わずもがな、今後も応用できる問いと解を学べるコミュニケーションは後者だ。

あの時はこういう理由があったから●●だけど、今回は▲▲があるから✖︎✖︎のほうがいいな。と判断するには、「なぜ、それを選ぶべきだったのか」という思考回路を理解していなければ、次の機会にそれを生かすことはできないように思う。


昨日、病院に行って、「そういえば」と思い、2年前から腕にのこる、しこりについて先生に相談した。
ずっと残っているんだけどどうしたらいいですか?と。

その先生は「取らなくて大丈夫だよ」と言ってくれ、続けて言った。

「しこりを取るか取らないかの判断軸は3つある。1つは大きくなるかどうか。1つは痛いなどの自覚症状があるかどうか。最後は悪性の腫瘍かどうか。」

これを聞いて私は、今後なにかしこりができた時に判断を迷うことはないだろうな、と思えた。

今、ここにあるしこり1つに対しての解ではなくて、その起こりうる事象に対する想定解をもらえたことで、私の意思決定できる範囲は広がった。

私の周りの人はそういった伝え方をしてくれる人が多くて、そのコミュニケーションがたくさんあるから、色んな判断を自分ですることができる。

こんな時どうしたらいいんだろう、と都度迷わずにいられるのは、こうした判断軸を教えてくれるひとの存在があるから。

私も誰かに何かを伝えるときは
なぜ自分はそう判断したのか、という思考回路も一緒に伝えるように意識しようと思う。

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小松 美貴 (こまみ)
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