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第9話 添乗員時代② コラム【それでも愉快な僕のガイド人生】

皆さんこんにちは!ミキキートスの庭野です。株式会社ケンネット様の公式サイトで連載中のコラム【それでも愉快な僕のガイド人生~耳に"知"を届けるために~】の中から、第9話 添乗員時代② の中身を一部ご紹介します。

第9話 添乗員時代②

ズタボロのデビュー戦(前編)
2本目の同乗研修は1回目とは別の旅行会社のツアーで、中堅の大柄な男性の先輩に同行させて頂くことになりました。1本目とは打って変わり、いい意味でアバウトな先輩だったので、肩の力を抜いて研修に臨むことが出来ました。外房の「かつうらビッグひなまつり」を見るのがメインのツアーで、そのあと房総半島を周り、東京湾アクアライン経由で海ほたるに寄って帰るという、ある意味で房総ツアー定番のコースでした。

お客様がバスツアーに参加する時にバスに乗車することが出来る出発地のことを、業界用語では「配車場所」と呼びます。例えば、1つ目の集合場所が新宿で2か所目が池袋の場合には「第1配車が新宿、第2配車が池袋」のように言います。今回は第2配車の場所が交通量の多い幹線道路上に位置し、短時間でお客様を乗せなければならないということで、その大役を仰せつかることになりました。失敗こそしなかったのですが、他のツアーのバスを待っている人も大勢いる中、短時間で自分のツアーのお客様を確認してバスに乗せ込むという作業は大変だなと思ったのをよく覚えています。実戦デビューを間近に控えている私にとって大変学びの多いツアーで、少なからず経験を積めたことで「これならできるかもしれない…」と、少し自信を持てたような気になりました。しかし、その小さな自信はデビュー戦でズタボロに打ち砕かれることになるのでした。

さて、いよいよデビュー戦のお仕事がアサインされました。方面は山梨でも千葉でもなく茨城。筑波山麓や水戸の偕楽園で梅のお花見をしながら、いちご狩りも楽しむことが出来るツアーでした。偕楽園こそ子供の頃に親に連れられて行ったことがありましたが、その他は行ったことがない所ばかりでした。 といっても、いきなりバスに乗ってお仕事をするのではなく、まずはエージェント(*旅行会社のことを添乗業界ではこう呼びます)に行って打合せをすることになります。打合せといっても、ほぼ1人で行う確認作業や準備が中心で、実際にエージェントの方とお話をするのはごくごく短時間だったりします。初回は派遣会社の社員さんが打ち合わせに同行してくれるので、分からないなりにも安心感をもって打合せに臨むことが出来ました。エージェントによりますが、今回の場合には意外とあっさりと終わってしまい、負担が少ないのは良いものの、「初添乗」ということもあり少々不安を引きずって帰路に就きました。前日に出来ることはもはや限られているのですが、あきらめの悪い私は、一応これまでの研修で学んだことを確認しながら、現地のこともできる限りお勉強し、初陣に備えました…

株式会社ケンネット それでも愉快な僕のガイド人生~耳に"知"を届けるために~
第9話 添乗員時代②ズタボロのデビュー戦(前編)

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