作家の僕がやっている文章術022 漢字熟語は読者がすでに内容を知っていれば使う
ビジネス文書でよく書かれる表現の代表が漢字熟語です。
「方針」「提言」「指標」 などはその代表例でしょう。
<例文1>
新任の社長の提言によって経営方針が転換されたことを報告する。
「新任」の「社長」は、おそらく社員がすでに知っている存在です。
「転換」は「何かが変わる(った)」という共通認識を持てるでしょう。
「報告」は、これから社員が読む中身のことです。
上記の漢字熟語なら、意味が読み取りやすいわけです。
すでに知っている内容なら漢字熟語を使える
やっかいなのは「提言」「方針」の漢字熟語です。
既認識ではないからです。
「その提言と、(経営)方針をこれから知らせる」のがビジネス文書なのだから、そう書いても構わないと考えがちです。
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