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駐在帯同からの海外大学院進学 LSE修士留学までの道のり ②構想〜出願校決定

南アフリカ駐在帯同を経て、イギリスの大学院に進学しました。
先月末から、LSEに通っています。

きょうは、構想から出願校を決めるまでについてまとめます。
なぜイギリスで勉強することにしたのか?勉強する内容をどう決めたのか?などが主な内容です。


構想5年 実行2.5ヶ月

最初に「進学」をふわりと考えたのはパンデミック前です。でも、この時期はやっと仕事の要領がわかってきて、忙しくも楽しく、一生懸命働いたときでもありました。

なかなか出願に踏み出せませんでしたが、のちに願書に書くことになる経験をしたのもこの時期です。結果、このとき仕事を続けていて本当に良かったと思います。

いよいよ「やるぞ」と動きはじめたのは駐在帯同が決まってからです。なので、構想およそ5年。この時期の詳細については、こちらもどうぞ。

実際の出願準備は、去年9月中旬に本格始動。そして、12月上旬には全ての出願が完了しています。実行2.5ヶ月

正直、短すぎて間に合ってませんぜんぜんおすすめしないです。詳しいスケジュールと、間に合ったこと&間に合わなかったことは、今後伝えます。

なぜ、進学先をイギリスに?

最初は南アを検討

南アフリカにも世界レベルの高等教育機関がたくさんあります。最初は、ヨハネスブルクの家から通える近くの大学院を調べていました。

例えば、南ア最高峰ともいわれるWits大学。ただ、この大学のメディア学修士は、授業がなく研究に専念するタイプの学位でした。

入学要件は、「メディア研究の強力なバックグラウンドがあること」、「筆記試験あり」、さらに「適切な指導教官がいる場合のみ入学可」。

ちなみに、私は経済学部出身です……。シンプルに、私では入学要件を満たせないと悟りました。

また、ケープタウン大学、ステレンボッシュ大学など他にも世界有数の研究機関があります。でも、これらは自宅から通学できない飛行機の距離です。南アはとっても広いんです!

北上!イギリスを視野に

どうせ飛行機の距離になるならと、南アからそのまま北上した先のイギリス進学を考えます。サマータイムなら、南アとの時差1時間。夫と連絡がとりやすい。直行便もある。

勉強の内容も、授業形式の修士課程がたくさんあり、新しいことを教わりたい気持ちも大きかった自分に合っていました。

さらに、イギリスの修士は多くの場合1年で卒業できます。2年制と比べて時間もお金も(死活問題!)セーブできるならありがたい限りです。

実は夫は、「オランダもいいじゃない」とか、「フランスでフランス語も勉強したら」とか、色々他の国も挙げてくれていました。でも私としては、英語も非常に雲行きが怪しいのに英語圏じゃない国はとても考えられませんでした……。

専攻を決めるまでに考えたこと

定番の質問「メディア専攻じゃないの!?」

私の専攻は、MSc Gender, Media and Cultureです。

所属は、ジェンダー学部になります。その上で、メディアコミュニケーション学部設置の授業や、イベントにも参加できます。

「記者出身なのにメディア専攻じゃないの?」「どうしてジェンダー学部なの?」とリアルに通算50回は聞かれたと思うので、この機会に書いてみます。

ジェンダー学 権力と抑圧の構造を学ぶ

前提として、メディアも専攻です!でも、メディアそのものを勉強するだけではなく、学んだことをどの分野にいかしたいかも考えました。言い換えると、この専攻の選択は何に問題意識を持ってメディアを勉強するのかを反映しています。

私の場合、愛知県議会の取材に行って、102人の県議の男女の内訳が男性97人、女性5人だった背広ばかりの光景(当時2019年、令和です)に衝撃を受けたのがはじまりです。以来、当時の自分の担当だった政治分野のジェンダー平等についてよく考えるようになりました。

ちなみに、女性比率5%未満だった県議会のようすをこのドキュメンタリーに残しています。

ジェンダー学では、権力と抑圧の構造がどのように築かれ、維持されるのかを勉強します。私の専攻の場合は、そこにどうメディアが関わるのかも。

そして、考えるのはなにも男性と女性の間の(不)平等だけではありません。同じ構造は、南アでは白人と黒人の間にもあるかもしれないし、イスラエルではユダヤ系とアラブ系の間にもあるかもしれない。移民や、少数民族も同じ構図で抑圧されているかもしれない。

ありとあらゆるところに存在するパワーバランスの不均衡についてもっと知りたいと思ったし、権力の構造を考えるための方法が欲しかったです。

学部の最初の授業で、教授から鮮烈なスピーチがありました。

It is not only about challenging structures of oppression, but it's also about envisioning more just futures in a world that's more livable.
(ジェンダー理論を勉強することは)抑圧の構造に挑戦するだけではなく、より生きやすい世界の、より公正な未来を思い描くことでもあります。

最初の授業から

「ここにいる学者の先生たちは、本気で生きやすい世界を、公正な未来を、アカデミアから目指してるんだ」と、ちょっと胸がいっぱいになりました。

とにかくこの1年は、そんな先生たちについていって、一生懸命勉強してきます。いつかどこかで誰かに還元できますように。

併願校「寒すぎて」ひとつ断念

出願検討は4校 出願は3校

そんなこんなで、イギリスで「メディア」と「ジェンダー」の両方が勉強できる専攻がある学校をリストアップした「出願検討校」がこの4校です。

・the London School of Economics and Political Science
・The University of Glasgow
・University of Sussex
・Goldsmiths University of London

でも、実際に出願したのは3校です。

・the London School of Economics and Political Science
・University of Sussex
・Goldsmiths University of London

グラスゴーが消えた。

すごく浅いけど、極めて深刻な理由で断念しました。

"Glasgow"幻の併願校

グラスゴー大学大学院は、スコットランドの名門校です。BBCスコットランドと提携して共同研究していたりしているキラキラの学校です。

でも、イギリスの冬が寒すぎて……断念してしまいました……。

去年の出願時期は、いろんな事情でイギリス・オクスフォードに滞在していました。そして、イギリスの冬が寒くて、暗くて、天気も悪くて、なんだかびっくりするほど気持ちまで塞いできて、予想以上に辛かったです。涙
南アではハッピーピーポーだったのに……!

えっ、スコットランドってもっと北??これ以上寒かったら本当に無理……。まして、部屋に缶詰めで勉強漬けの生活してたら気持ちが参りそう……。たぶん激ヤバだやめておこう……。と、本気の防衛反応が働きました。生存本能だったと思います。
8月生まれ夏女、末端冷え性、ついでに低血圧、寒いのは昔から大の苦手です。

どの学校で勉強するかは、「どこに暮らすか」の選択でもあります。

「寒いから無理」って情けない理由なんですが、でも、あのナポレオンだって、寒いから無理でロシア遠征を断念したらしいです。

ということで、ロンドンの2校と、ロンドンより南のブライトンにある1校に絞って出願しました。

とはいえ、グラスゴーも一度は行ってみたい!旅行で一緒に行ってくれる方を、募集しています!

次回は、出願書類の準備について書こうと思います。

駐在帯同からの海外大学院進学 LSE修士留学までの道のり #2
2024.10.18

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