南アフリカ総選挙②「停電大国」に選挙で異変......!? Johannes-blog #18
「ヨハネスブログ|Miki's Johannes-blog」です。
南アフリカ・ヨハネスブルクでの暮らしを記録しています。
「南アフリカ総選挙」取材、きょうは「選挙と電気」についてです。
「停電でもスタバの電気は大丈夫!」
自宅近くのスターバックスで、こんな看板を見つけました。
「停電(ロードシェディング)しても、うちの電気は大丈夫、WiFiは強いし、コーヒーマシンはいつだって使えるんだぜ!」とのこと。
そう、この国は停電大国です。
南アフリカで停電が日常茶飯事なのは、きたばかりの頃のヨハネスブログでも紹介していました。私も、滞在初日からしっかり洗礼を受けています。
そんな南アフリカで、最近まことしやかに囁かれている噂があるんです。
停電…しない……!?
今月15日、iPhoneに突然現れたあるポップアップを二度見しました。
珍しすぎて苦笑しながらスクショ。
グッドニュース!
50日間ロードシェディング(停電)がありませんでした!
このポップアップを出してきたのは、南アフリカに暮らしている人ならほぼ必ず入れている「停電アプリ」で、普段は何時から何時までどのエリアで停電するのか?をポップアップで知らせます。
南アに来てから9ヶ月。
日本に一時帰国している時期も、他の国で暮らしている時期もありましたが、このアプリはいつもONにしていて、どこの国にいても毎日のように停電情報を見せられてきました。
それが突然、「タラーン!グッドニュース!!」だなんて、どうした!?てかなんで!?どういうこと!?天変地異でも起きるんか!?です。停電がないのはありがたいけども……。
蔓延する噂「選挙対策で停電減?」
自分が直接聞いた中だけでも、5人。
ヨハネスブルクだけじゃなくて、ケープタウンに住んでいる人も、ポートエリザベスに暮らしている人も、みんな口を揃えて言っているのがこれです。
「与党ANC(アフリカ民族会議)が選挙対策で停電を回避している」!!
5月末の国政選挙を前に、こんな噂が蔓延しています。
国内の電力供給を担うのは、国営電力会社のESKOM(エスコム)です。
この国は石炭という資源に恵まれて、エネルギー源には困らない。それなのに、停電が頻発する理由……。
それは、この電力会社による電気設備の維持管理不足や、国と石炭の会社の談合(つまり汚職)だといわれています。
停電はまさに「与党ANCの統治不全の象徴」。
政権与党のイメージダウンにつながることはいうまでもありません。
そんなことから、野党第一党のDA(民主連合)も、選挙前に政権の圧力でエスコムがフル稼働してるのでは?と訝しげです。
というか、停電って頑張ればなくなるもんなんかい!
だったら普段からもっと頑張れ!?!?
これで、停電ともおさらばか……。
淡く期待する私に、南アの知人らは「6月になった瞬間にまた停電が始まる!絶対そう!!」と、無情に言い放ちます。
「選挙前だけだから今のうちに停電がない生活を楽しみましょう!」とか、「また始まる停電に向けて準備したほうがいい」とか……。
私の周りでは、ひとりを除いて全員、停電は選挙後に復活すると確信していました。えーんえーん。
国は選挙との関係を"否定"
昨今の停電が「ない」というニュースについて、国はなんとコメントしているかというと……。
ラマポーザ大統領が自ら、選挙と停電減の関連を否定しています。
大統領によると、停電が減ったのは電力会社がメンテナンスを頑張ったこと、再生可能エネルギーやソーラーパネルによる発電が増えたことなどが要因だそう。
結局、「選挙対策で停電が減ったのか」、真偽のほどは定かではありません。
でも、こんな噂が蔓延して、大統領みずから否定する事態にまでなっているということなので、国民の政権与党への不信感は拭えないのが実情のようです。
さて、投票日まであと数日。
次は「各党の主張」まとめをしようと思います……!
Miki's Johannes-blog #18
2024.5.25
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