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Jリーグ延期で『GIANT KILLING(ジャイアントキリング)』50話分が無料公開。この機会に絶対読んで欲しいから紹介します

セレッソ大阪サポーターのうっちぃです。

2020年、新型肺炎の影響によって社会ではテレワークが推奨され、学生にも政府が休校要請を行うといった事態が発生しています。

Jリーグも開催が延期。

そんな中でサッカーをテーマにした漫画「GIANT KILLING(ジャイアントキリング)」が50話まで無料公開というサービスを行いました。

ジャイアントキリングは本当に熱い漫画で、せっかくの機会ですのでジャイキリを読んだことがないサッカーファンに向けてこの漫画の魅力をできるだけネタバレ無しで紹介したいと思います。

試合がないとJリーグ全体、クラブ、そして選手やスタッフ全員にいろいろな負担が掛かってきます。
ジャイアントキリングっていう名作でサッカーに対する熱い気持ちを途絶えさせずに燃やし続け、再開後にみんなでまた熱く応援できたらと思っています。

はじめに「ジャイアントキリング」という言葉について

サッカーファンならご存知と思いますがジャイアントキリングとは大判狂わせとか、格上のチームを格下のチームが破ることを指します。

天皇杯ではこのジャイアントキリングという言葉をよく使われていて、Jリーグのチームvs社会人チームや学生チームでジャイアントキリングが起きるともの凄く盛り上がります。

いやJサポ的にはめっちゃプレッシャーあるんですけどね、こういう時ってw

漫画「ジャイアントキリング」はETUという弱小チームが舞台

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この漫画はETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)というチームが舞台の物語です。

ETUはかつて達海猛っていう日本代表のスター選手が所属していたのですが突如として海外に移籍。
その達海の移籍に伴ってETUは人気も成績も落ち続け、2部リーグでくすぶり、やっと1部リーグに復帰するものの毎年残留争いというようなチームです。

そんな中でETUのスタッフは海外で監督をしている達海に10年振りに再会し、ETUの監督になって欲しいとオファーを掛けるところから物語が始まります。

ぼくはセレッソサポーターなんですけど、ジャイキリが連載始まった2007年ってセレッソがJ2に降格しての最初の年だったんです。
2006年までいたチームの顔の選手が抜け、先行きが見えない不安をサポーターが感じていました。

そんな中で始まったジャイアントキリングがテーマの漫画。

そらぼくの胸に響きますよねっていう話ですよ。

クラブ、監督、選手、スタッフ、そしてサポーターまでもがテーマとなる漫画

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この漫画の面白いところが視点がどんどんと変わっていくところなんです。

最初は達海を監督として呼びに行ったETUフロントの後藤や有里の視点。

次に監督として帰ってきた達海の視点。

達海が指揮を取りはじめると今度はETU選手のベテランと若手に壁があることが分かり、それぞれの選手たちの視点になります。

さらには達海現役時代を知る過去のサポーターがスタジアムに駆けつけると、若いサポーター達がゴール裏に陣取っていて過去とのギャップを感じるシーン。

そしてETUのダービー相手である東京ヴィクトリーを始め、対戦相手の各選手たちとのマッチアップ。
もちろん達海監督も各チームの監督と試合の読みあい、化かしあいが展開されます。

それぞれの人たちに物語があり、それぞれの正義があり、それぞれの悩みがあり、それぞれの戦いがある。
ETUというチームを通じて数々の人の物語を知る事ができて、サッカーとは何かやサッカークラブとは何かなどを考えさせられます。

そして、読んでいるうちに自分自身がETUサポーターになってしまいます。
ついETUを応援してしまっている自分がそこにいるわけです。

達海監督の名言の数々

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ここで達海監督の監督としての資質が現れているような名言も紹介します。
サッカーを見ている方々ならぐっと来るはず。

「やる前からひるんでどうすんだ。
スコアは常に0対0から。
誰に対しても平等だ。」

強豪チーム相手だと試合前から不安になるサポーターもいるはず。
でも始まりは0-0から。
やる前から悩む必要は無いんですよね。

「この国の今年のサッカー界、俺が面白くしてやるよ。」

達海監督がシーズン前のカンファレンスで言ったセリフ。
本来なら弱小チームなのでマークされ辛いETUですが、あえて他の監督にケンカを売ることでETUというチームに注目を集めたセリフ。

「想像してみろよ。ここでレギュラー組を倒す。レギュラーの座をつかむ。
リーグ戦で勝ち進む。その時、お前たちの立場は変わる」

ETUの控えメンバーに紅白戦で言った言葉。
ジャイアントキリングとは試合結果だけではなく、個人でも起こすものだっていう熱い言葉です。

「俺言ったろ?
大事なのはお前らがこの試合を面白がれるかどうかだって。
圧倒的劣勢のなか、2点差をひっくり返す。1点差じゃなくて2点差。
コッチのほうが面白い。」

前半に2失点したETUが選手たちを鼓舞するために言ったセリフ。
そらそうや、後半に2点ひっくり返す試合とか面白いとしか言い様がない。
そしてそれを出来るのがピッチにいる選手達。
これで燃えない選手はおらんやろーって思う名言。

「サポーターが戦ってんのに俺達が戦わないわけにはいかない。
向こうはチャンピオン。俺達はチャレンジャーだ。
挑戦しない奴はチャレンジャーとは言えねえ。
勝利ってのは挑戦の先にあるもんだ。」

サポーター達を姿を見て選手達に言った言葉。
監督がこんな言葉を言ってたとしたらサポーター冥利に尽きると思いませんか?

椿大介の成長を見届けよ

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ジャイアントキリングの主人公は達海監督ともう一人います。
それがETUの若手選手、椿大介です。
ジャイキリって椿成長物語でもあるんですよ。

椿はセンターハーフの選手でスタミナやスピードはあるけれどもメンタルが弱く、好不調の波がめちゃくちゃ激しいです。
少しのプレッシャーでミスをしてしまって、それをずっとコンプレックスにしてきました。

ただ、なぜか人の目を惹きつける様なプレーをする選手で、達海監督との出会いによって大きく成長していきます。

「いいことじゃんか椿 コンプレックス持ってる奴は強いぜ
長年お前が自分を変えたいと思ってきた想い・・・そいつはすげえパワー持ってる
お前の力になってる お前には過去の実績は何もねえ
それでもお前は今プロクラブのトップチームにいる
お前を育てた人達は皆同じような事を言ってたよ
10回のうち9回はヘマをするがたった一回・・・輝かしいプレーで全ての人を魅了する
お前に魅せられた人達が・・・ここまでお前の背中を押したんだ
お前の実力だ 椿
そのまま行け 何度でもしくじれ
その代わり一回のプレーで観客を酔わせろ 敵のド肝を抜け
お前ん中のジャイアント・キリングを起こせ」

達海監督はいわゆるモチベータータイプの監督で、精神面がもろい椿を何度も何度も焚きつけます。

物語の最初はETUという弱小クラブの控え扱いだった椿。
でも物語が進むにつれ、何度も挫折を味わいながら、それでも応援してくれる人に背中を押され、そのたびに成長し、そしてなんと…っとこれはぜひ漫画を読んで確認してくださいませ。

まだまだ説明しきれない見所が多すぎるけどサポーターの話だけさせて

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このあと達海監督がなぜ海外移籍をしたのかとか、椿以外の悩める選手達の話とか、立ちはだかる対戦相手選手とか、もう語りきれないことがたくさんあります。
もうとにかく読んで欲しいんですけど、ETUサポーターの話だけ少しだけ最後に紹介させてください。

10年前にETUのコールリーダーをしていた田沼吾郎というおっさん。
しばらくスタジアムに足を運んでいなかったんですが、当時応援していた達海が監督として復帰するということで過去のサポーター仲間を連れてスタジアムに足を運びます。

しかし今ゴール裏はピリピリと緊張感のある状態になっており、羽田というリーダーが率いるユナイテッドスカルズという若手サポーターグループが陣取っていました。

田沼は昔はもっとみんな仲良く応援していたのにと思い今のゴール裏に馴染むことができず、その過去のサポーター仲間と江戸前応援団という小さなグループを作って達海ETUを応援し始めます。

田沼は過去のゴール裏に戻したいという気持ちがあるのですが、あるとき羽田にこう言われます。

「俺達はどんな時でもチームを見捨てたりはしない
死んでもあんたらみてえにはならねえよ 田沼さん」

田沼は羽田のことを知らないけど、羽田は田沼のことを知っていた。

ここからサポーター同士の物語も大きく変わっていくんですけど…続きは漫画でどうぞw
サポーターとは何か、それぞれのサポーターがどんな気持ちで応援しているかなどなど、サポーターとして視野が広がる素晴らしい話に展開していきます。

田沼と羽田、そしてETUのサポーターはどう変わっていくのか。
いやもうこれはほんとにみんなに読んで欲しい。
ほんまに。

というわけで無料のジャイアントキリング50話ぜひ読んでください

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ジャイアントキリング読んでたら「これセレッソの話か?w」って思うシーン沢山出てくるんですけど、それはセレッソサポーターだけじゃなくて各チームそれぞれ共感するシーンって出てくるのかなとも思います。

それだけ様々視点を描いた漫画で、サッカー好きなら気付きを沢山得れる漫画だとぼくは思ってます。

今回、無料で読める50話はジャイアントキリング公式がツイートされたとおり、本編では延期となった4節までが描かれています。

ETUはリーグ4節までに様々な出来事が起こり、抗い、力を合わせて試合に挑みます。

そして4節目の名古屋グランパレス戦はジャイアントキリング最初の山場で、いやほんといい試合まで無料にしてくれたなって思ってます。

50話以降もそれぞれの選手の過去だったり、ぼくが一番読んで欲しいサポーター同士の話だったりが展開されるんですけど、まずは最初の50話を読んでジャイアントキリングの魅力を知って欲しいです。


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