【Day 23】 大地の力をかりて
一歩ずつ、母指球に力を入れて、歩いてみた。
『歩いてる』
全身がぶるっと震えて、一気に、血がめぐった。
『地に足をつける』とは、きっと、根っこをはるというよりも、『大地を踏みしめながら歩いていく』ということに、近いのだろう。
『風のように軽く』とは、きっと、その大地の感覚を知っているからこそ、できることなんだろう。風に翻弄されるのではなく、風の力を借りて、意志を持って、進んでいきたい。
さみしさも、あたたかさも、すべてがからだを巡っていく。
とどまらずに、巡っていく。
なにをするかも大事だけど、それよりも前にある、大事なこと。
感じている、ということ。
生きることは、感じているということ。
感じているということは、生きているんだよね。
意識すべきなのは、本当は、自分しかいない。
逆にいうと、意識にあるのは、意識できるのは、自分だけなんじゃないだろうか。
だからきっと、わたしたちは、他人を見ているようで、やっぱり自分を見てるのだと思う。
自分がさみしい思いをしてることを直視できなければ、なにをしたって、ずっとさみしいまま。
わたしは、わたしのことを、まっすぐに見てほしい。
ただ、それだけ。
ひとのことを、まっすぐに見る自分で在りたい。
わたしは、自分ってダメだなぁ、て思うことが、いっぱいある。本当に、いっぱいありすぎる。
でも、どんなに落ち込んでも、嫌いにはなれない。自分のこと。
降参してる。
わたしが経験する、すべてのこと。
世間の正しさに合わせたくもなければ、自分の中にある正しさで罰することすら、したくない。
怒るときは、怒る。
悲しむときは、悲しむ。
だけど。
かたくなに意地を張るよりも、そっと、握った手を緩めたい。
緩めたぶんだけ、受け取りたい。優しく流れてきたものを、受け取りたい。
自分の中にある火に焼かれるよりも。その情熱の灯りが照らすものを、しっかりと、生きていきたい。
自分に正直で在りたい。
すべてのこと。
自分の素直な想いを知り、それをかたちにあらわして、そして生きていくための、糧にしたい。
相手の素直な気持ちを、受けとりたい。
それが、すごく大切なこと。
わたしにとって、大切なこと。
しっかりと、意識する。
大地を、踏みしめる。
誰よりも自分が信じる。わたしの美しさを。
もうまもなく、12月15日1時17分、射手座新月入り。
日蝕も重なる。
『死と再生』を、感じる。