ケアンズへの道⑩
朝の2時頃にトイレに行くと大雨だった。これは駄目だな、と思った。せっかくツアーに申し込んであったのに。それが6時に起きると嘘のような快晴だった。スーパーでもらったバナナとりんごとフィッシュ&チップスの残りで朝食を手早く済ませて、7時に娘を起こす。いつもならなかなか起きないのにパッと起きた。
ちなみにオーストラリアはキャッシュレス社会なので現金を使ったのは3ドルだけ。ホテルの部屋はエアコン使用が1時間1ドルなので1ドル硬貨を三枚使った。あとは娘に10ドル紙幣を記念にやった。関空で五千円を両替していたのだが大半が余った。
バルコニーには誰もいないので娘は置いてあるソファーに座って南国風の景色を眺めながらフィッシュ&チップスとオレンジジュースの優雅な食事。
『深夜特急』の著者が香港島に行く渡し船で風に吹かれながらソフトクリームを食べる、50セントで王侯貴族でも味わえない優雅な時間だった、と書いていたのを思い出した。
パッキングして早めに出ていく。オフィスは閉まっているのでキーをボックスに入れてチェックアウト。良いホテルだった。親切、環境、アメニティ、アクセスの良さ、申し分なかった。われわれが泊まった日は一泊ダブルベッドで約15,000円。もう一度ケアンズに来ることができたらまた泊まりたい。
今日は日本語のツアー、「ジェイさんツアー」に参加する。集合場所は目の前のケアンズ駅だ。集合時間は8時35分から40分。今日はTraveller's oasisのほぼ隣のホテルを予約しているが(こんなに近くだとは思ってもみなかった。昨日、下見に行ってみてびっくり)、そこは8時半から荷物を預かってくれる。荷物を預けて身軽で参加するか迷ったが、手続きに時間がかかるかもしれないと、リュックを担ぎ駅へ。
ホテルの前の道路を渡っている時、娘が左折してきた車にひかれそうになった。とっさにひじを掴んで引き寄せる。
「道路を渡る時は左右を注意しないと駄目よ」
娘は「だから信号のない道を渡っちゃダメだと言ったでしょ!」
とキレ気味。動揺が言葉に表れているのだろう。確かにこっちも不注意だった。スミマセン。
集合場所には様々なツアー参加者が待っていた。バンで迎えに来てくれたのは20歳代のさわやかイケメン風の青年。兵庫県出身だそうだ。
ホテルを回って参加者をピックアップ。皆さん、いいホテルに泊まっていらっしゃる。
娘に言わせると昨日泊まったのはホテルじゃないとのこと。まあ、ゲストハウスやからねえ。
全員日本人(当たり前だ)の総員7名。60歳代の夫婦、海外に行くほど仲が良いことは素晴らしい。あんたと旅行なんか行きたくないわ、と言われたらおしまいです。あとは女性が三人。グループではなく、個々の参加。参加者は多い時でバス二台になるらしい。