東京21世紀管弦楽団ニューイヤーコンサート@東京文化会館 1番フルートを担当させて頂きました!
こんにちわ、フルート奏者の井坂実樹です。
ご無沙汰してます!実は年末の振り返り第一稿で書いていたちょっと暗い過去話を真面目書こうとしてたら筆が進まなくて……(笑)それで更新が滞っていました。また今度にしますね。
さて!今日はその話ではなく、今年最後のニューイヤーコンサートに参加させて頂いてきたお話をしたいなと思っています。
今回初めてお声がけ頂いたのが、東京21世紀管弦楽団さんという団体です。
コロナ禍の大変厳しい時に発足したプロオーケストラと伺っていました。
指揮者の浮ケ谷先生はブランデンブルク国立管弦楽団の首席客演指揮者でいらっしゃいます。
去年2回ほど公演に伺っていましたが、まるでドイツ時代に立ち返ったような、懐かしいドイツサウンドがしました。アーティキュレーション処理もまさにドイツの伝統を踏襲していて、私は興奮しながら帰ってきたのを覚えています。
大体初めましての団体に1番で呼ばれるなんてことはほぼありません。
年の瀬に急なお話しですが1/25のニューイヤーに1番で乗って頂けませんか、と事務局の方から丁寧なご連絡を賜った時には物凄くびっくりしました。
大変光栄でしたが不安もあって、オーケストラの大先輩方に「今度一番やるんです……一番ってどんなこと普段気を付けていらっしゃいますか……」って聞きまくってました。(笑)
今回のプログラムはニューイヤーにふさわしく歌あり、オペラのOvertureあり、ワルツありのてんこもりハッピープログラム。
楽譜を頂いてから譜読みを始めて、本当に初めましての曲が多くてウオオ……となりながらも思ったのはですね なんか……おおくない………?ってこと……。
ハンガリー舞曲の10番はなくなりましたが、その他に8曲+アンコール2曲。
普通にプログラムだけで2時間くらいあるんじゃないかな?これは相当な花火を上げるコンサートになるなと感じました。
オペラやワルツは元々フルート活躍しますし、ピッコロパートもバリバリありましてね、持ち替えに5秒もかけられないところとかもあって、こりゃぁ忙しいぞ……!とこの時から戦々恐々としてました。
リハーサルは2日間ありまして、浮ケ谷先生の大変熱のこもったご指導になんとか食らいついていきました。
フルートもっと!ってとてもご指示いただきましたね。目立て、目立ってなんぼだ!と。他の場所では違うかもしれないが、ここではそれを求めてると何度も強く言われました。
初めてのオケで目立とうとするのは怖さを感じながらも、何より指揮者が求めるものを出せなければいけません。
求められている音はどんな音か?ここはどういうフレージングにするべきか?悩みながら汗だくになってました。
周囲には様々なプロオーケストラ団体の現役・OBの大先輩方が沢山いらっしゃいました。
隣のオーボエは千葉交響楽団首席の姫野さん。真後ろには東京フィルハーモニー管弦楽団OBのCl荒井さん、Fg大兼久さんなどなど……!
初めてのオケで1番ってただでさえ緊張してるのに、こんなにも大ベテランの方々に囲まれてわたし――やるしかありません。
それにしてもですね、諸先輩方の何気ないフレージング処理やリズムの捉え方が物凄く素敵なんです。ユニゾンパートなどが多いので、いかにしてそれを模倣するか、どれだけちゃんと聴けるかが鍵でしたね。
リハを重ねるたびに少しずつ見えてくるものがあるので、都度相談に行ったりしました。冗談を交えながら快く聞いて頂けたのも大感謝でした。
それぞれの楽器には特有のアーティキュレーションやリズムがあるんですよね。それはフルートをいくら頑張って練習していても中々分からないものです。
そしてそれをフルートだからこうできる/こうできないでは調和しない。どんなパートとも一緒に混ざり、時に上に乗り、時に下で支えることが絶対に求められます。
頭では分かっていたとしても、経験に勝るものはありません。本当に大変有難かったです。
まだまだ経験不足ではありますが、これまで様々なオーケストラで演奏させて頂いて参りました。2番や3番、ピッコロも色々。
その時にはやはりまず一番に聴くのは1番フルートです。もちろん他の楽器の音も聴くのは当然ですが、2番やピッコロがソロでない限り1番と一緒なので、やはり1番フルートを最もよく注意深く見ています。
私はとても気にしいなので、ヴィブラートの数まで揃えたくなってしまいます。できていると良いのですが(笑)
でも1番フルートを担当する場合、聴くのは周囲の木管の音、金管の音、後ろから聴こえてくる打楽器の音、目の前には重厚な弦楽器の音色ーー耳がいくつあっても足らないですよね。
更に視覚では指揮者の動き、時に表情、目が合うこともよくあり……コンマスの弓……隣のオーボエさんと時に動きを揃え……もちろん2番フルートさんとも呼吸を揃え……そうして楽譜も見て……目もいっぱい必要ですね。
「オーケストラ(演奏)の上手さは、どれだけ一気に沢山の音を聴けるかだ」と過去の師に言われたことがあります。まさにその通りだなと痛感しましたね。
各オーケストラで演奏を務められる方々に、改めて深く尊敬を抱きました。
ソプラノの佐藤美枝子さん、テノールの村上敏明さんをお迎えして、ソロやDuetなど歌って頂きましたが本当に素敵でした。歌入りの曲ではフルートパートはよくユニゾンになったり掛け合いになったりするので、ご一緒するのがとっても楽しかったです。
大ボリュームプログラムに、更にアンコールには美しく青きドナウ、それに定番のラデツキー。特大ハッピーニューイヤー・プログラムでお届けしました。
改めて指揮者の浮ケ谷先生には本当にお世話になりました。これだけフルートを気にかけて頂けることもそうそうありません。物凄く丁寧に見て下さっているのが伝わってきました。本当に有難い限りです。
奥様の順子さんは、ベルリンフィルのトラにも行っていらっしゃった凄いフルートプレーヤーなんです。私Youtubeで聴いてうおおお凄い!となってCD買いましたよ。
それだけではなくリハ中も暖かい言葉と共に差し入れまでして下さって、なんて心優しい人なんだろうと。良い笛吹かなきゃと一層思いましたね。
弦楽器にも管楽器にも打楽器にも、諸先輩方が沢山で大変勉強をさせて頂きました。今回ご一緒できて、本当に嬉しかったです。
ヤ!練習頑張りたいですね!これは!
ここまで読んで下さってありがとうございました🌟
広告を挟んで一番下に、あの写真で私の顔が強張っていた理由を書こうと思います。
正直ただの自分のアホ話ではあるので……返金申請も受け付けにしました。苦笑
またお目にかかれますように🌟
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