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意外と知られていない?日本が誇る世界的ブランドNoritake

先日、名古屋にある世界的に有名な陶磁器メーカー「ノリタケ」の施設を訪問した。とてもよかったので、愛知出身の友人知人にその感動をお伝えしたら、皆、ノリタケについてよく知らないようだった。それは非常にもったいないので、ここでも感動したことについて書いておくことにしました。 


私がNoritakeに興味を持ったのはブルネイでの出会いから

私はもともとNoritakeの存在は知っていたが、具体的にNoritakeに興味を持ったのは、2015年、ASEAN諸国の一国であるブルネイ・ダルサラームでそのロゴを発見してからだった。ブルネイでは毎年、ラマダン明けのハリラヤホリデイ(日本のお正月のような祝日)の時に、王宮が一般開放され、男性は王様と男性の王族、女性は女王様と女性の王族と握手ができるというイベントがある。その握手の前に無料ブッフェを楽しむことができるのだが、そのブッフェで使用されていた食器がNoritakeだったのだ。異国の地で思いがけず日本ブランドのロゴを発見して誇りに思ったことを今でも覚えている。

表面にはブルネイの国章、裏面にはNoritakeのマーク
ブッフェスタイルですが、すべて係の方が盛ってくれます。なのでお皿は大盛。
食事後には握手のための列に並びます

NORITAKE CORPORATE REPORT 2023を確認すると、食器事業の海外売上比率は57%だった。伝統と信頼からこういった依頼もあるのだろうと想像する。

ノリタケの諦めない歴史もすてき

何となく世界的に有名な日本の老舗ブランド、という認識だったのだが、今回ノリタケの森を訪問し、ノリタケミュージアムを見学することで、ノリタケの凄さ・素敵さを再確認した。
まず、1897(明治27)年に純白の洋食器を製造販売しようと決めたものの、その洋食器が完成し発売されたのは20年後の1914(大正3)年なのだそうだ。様ざまな困難の中、よく20年間も諦めずに対応したものである。最初は米国で販売されたらしいが、初年度は20セットのみの販売だったのに、4年後には約4万セットが出荷されたというのだから驚く。この製造は他社の技術では成し得なかったことなのだろうと推測できる。 

陶器だけじゃない、幅広く展開する森村グループ

この他に驚かされたのは、ノリタケから派生したり創業者の森村家が作った多くの企業があることだ。ノリタケの森の中にあるウェルカムセンターに森村グループの一覧とその説明があった。
・TOTO株式会社
・日本ガイシ株式会社
・日本特殊陶業株式会社
・森村商事株式会社
・株式会社大倉陶園
・学校法人森村学園
・公益財団法人森村豊明会
・公益財団法人大倉和親記念財団
TOTO株式会社も海外でよくロゴを目にする日本を代表する一企業だが、言われてみれば便器は陶器である。学校法人森村学園はノリタケ創始者である森村市左衛門が創立している。なんと手広く展開していることか。
 

ティーセットの驚きのお値段

この他にも1枚ずつ絵付けをしているところを見学したりしながらノリタケの森を満喫したが、その最後に「ライフスタイルショップ ノリタケスクエア名古屋」を訪れると、なんだか色いろと購入したくなってしまう。この訪問が仕事の合間でなかったら本気の買い物をしていたかもしれない。

このショップには様々な食器が陳列されているので、見ているだけでも楽しい。その中に目を引くゴージャスなティーセットがあるな、とふと値段を見てみたら「23㍶ティーセット 税込¥3,080,000」の表示。ここに来る前に製造工程の見学をしているので、全く理解できないという値段でもないが(とても手間のかかる製造工程だった)、驚かずにはいられない値段だった。そしてこんな値段のものが「普通」に陳列されていて驚いてしまう。思わず持っていたバックを自分の方に寄せて後ずさりする。 

グループ会社の大倉陶園のティーセット

驚きのお値段もあれば、シーズンもののリーズナブルな食器まで様ざまあるので、食器を探す時に訪れると楽しい場所だと思う。食器好きの人も、歴史好きの人も楽しめる施設です。ぜひ近くまで行かれる方におすすめしたい場所です。

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