わくわくがとまらない!梼原町 雲の上の図書館
こんなにテンションの上がる国内の図書館は久しぶりだった。高知県の梼原町立図書館(雲の上の図書館)を訪れたのだ。私のテンションにその場にいた知人たちは驚いていたようだが、そんなのお構いなしに存分に図書館を楽しんだ。そんなわくわくのとまらない、雲の上の図書館について書こうと思う。
雲の上の図書館が有名なワケ
雲の上の図書館は気になっていた図書館の一つだった。でも高知市内から車で約1時間半の場所にあるので、なかなか訪れるハードルが高かったのだが、この度、知人に連れて行ってもらうことができた。そもそもなぜ私が雲の上の図書館が気になっていたかと言うと、第37回日本図書館協会建築賞を受賞していたからだった。
雲の上の図書館の設計は隈研吾建築都市設計事務所が手掛けているので、素敵であることは訪問前から想像できていたが、訪問してみて分類方法から配架についても工夫されていて、受賞するのも納得な図書館だった。
図書館の目的
「棟札」というのが掛かっており、その内容もとても素敵だった。
梼原の住民の年齢などが考慮されての文章だと思うが、これこそが公立図書館の目指すところなのだと思う。
わくわくが止まらない本棚と居心地の良い空間
図書館に一歩入ると、開放的な空間が広がっていた。どこの本棚から確認しようか迷う。本棚を見ているだけでわくわくするのだ。
このわくわくする本棚は、独自の分類を採用することにより作られていた。雲の上の図書館は日本十進分類法(NDC)ではなく、独自の分類法を採用しているのだ。独自分類の管理は、LENコード(カメレオンコード)を使っているのだという。多くの図書館では、本の背に3行の数字と文字のシールが、背表紙にバーコードが付いているが、LENコードでは背にコードが付いているだけでシンプルだ。私はLENコードを初めて見たので、図書館員さんに色いろ質問させていただいたが、笑顔で質問に答えてくれた。なんでも、全国で初めてLENコードを採用した北海道の幕別町図書館に学んで導入したのだという。
公共図書館ではNDCが一般的なのに、独自分類にして、事例が少ないLENコードを導入するという、既存の図書館の在り方にとらわれない柔軟な図書館運営がされているのだと思った。その図書館の想いが、私のわくわくを生み出しているような気がした。
ただ、図書館には来館者が少なかった。雲の上の図書館のHPでも新型コロナ感染拡大防止のため滞在は短くしましょう、というアナウンスがされていることも影響しているのかもしれない。でもそれにしても少ない来館者数に寂しさを覚えた。
これは世界中のどこの図書館にも言えることだが、図書館はもっと図書館を活用する意味のようなものをアピールしていかないと、来館者は減る一方なのではないかと思う。図書館の活用者が増えれば良いなと思いつつ、雲の上の図書館を後にしたのだった。
おまけ
ちなみに、高知市中心部にあるオーテピア高知図書館も居心地が良くて好き。NDCで規則正しく並ぶ本たちを見ると落ち着く。
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