医療者は診療報酬を学ばない方が良いのではないか。
訪問リハビリスタッフの春野さとみです。
私の職場では「在宅の診療報酬のテスト」を毎年受けており、
そのため、職場のすべてのスタッフ(在宅医療に関わる医師・看護師・リハビリスタッフ・事務)は在宅医療の診療報酬について学んでいます。
しかし、診療報酬を学んでいるがために、「これはどうなのか。」と思うことがあるため、本日はその内容について軽く触れたいと思います。
医療職が診療報酬を学ばない方が良い理由、それは医療・介護のサブスクを助長させるからです。
例えば、生活保護の人について考えたいと思います。
生活保護の人は、医療サービスも介護サービスも本人への実質負担はありません。そのため、患者様本人は全く金銭的なことは気にしません。一方、医療者側も患者様の金銭的な負担がないため、不必要なサービスを提供しがちです。なぜなら、病院側の収入を多くするためです。特に、在宅医療は医療者が患者様の家に伺うのため、患者様側も身体的な負担も時間的な負担も生じにくい状況です。
医療費や介護費が無料の人は、サービス過多になる傾向が今までもありましたが、最近は、患者様の医療費を無料にするためにはどうしたら良いか、介護保険を医療保険切り替えるにどうしたら良いのか、と言うことが話題と上がることが出てきて、あの手この手で患者様の金銭的な負担を減らしてあげよう、そして、たくさんサービスを入れてもらおうと言う雰囲気が感じられるようになってきました。
そうなると患者側も病院側もwin-winとなりますが、必要以上の医療・介護サービスは社会保険料の負担を増やします。持続不可能なサービスとなってしまいます。
もちろん、きちんとした制度上のルールに従って行っていることです。
しかし、私自身はモヤモヤしてしまいます。
医療者もきちんと診療報酬のルールを知っていた方が良い、そうしないと利用者様や患者様に不利益が生じると言うのは確かです。しかし、必要以上の診療報酬のルールを知っていることに対しては懐疑的になってきました。それよりもMSWやケアマネなど、一部の人のみが知っている方が、良いのではないかと言う意見に変わってきました。