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【書籍レビュー】言語化の魔力

「言語化力の魔力」は精神科医である樺沢紫苑先生の著書です。樺沢先生はyoutubeでも発信をしており、本も何冊も書いている発信者でもあります。

正直、この本を読むまではあまり期待していませんでした。しかし、読み終わる頃には、「悩んだ時に読んでみよう。」と思えるほど、ほぼ全ての悩みを解決する方法が書かれているような気になりました。帯どおり、この本を読むことは、究極の「悩み」解消法です。

この本の概要は以下の通りです。

「悩みがある」と言う状態はネガティブではなく、自己成長できる大きなチャンスである。そして、悩んだ時には3つの軸で捉えると良い。1つは「コントロール軸」、2つ目は「時間軸」、3つ目は「自分軸」で捉えると言うものです。

1、コントロール軸:「なんとなる」で楽になる
例えば、1000万円の借金をした自営業の社長が「死にたい。」と来院されたそうです。その話を聞き、「銀行には相談してみましたか。」と聞くと、社長は「まだしてない。」と答えたそうです。そこで、「まずは銀行に融資の相談をしてみてください。」とアドバイスしたところ、次に来た時には、「銀行から融資を受けられて、毎月6万円の返済すれば良いことになりました。これなら返済できそうです。」と笑顔で話されていたそうです。1000万円借金があり、その状況が変わらなかったとしても、「なんとかなる。」と思った瞬間に悩みは解決すると言うことです。

「無理」と思えば、死にたくなる。
「できる」と思えば、楽になる。                樺沢紫苑

本書より

自分ができることを、やれる範囲でやっていくことが大切である。


2、時間軸:「今」にフォーカスすると悩みは消える
例えば、老後の資金が不安だとしましょう。30歳の人がそのように悩むのは時間の無駄です。悩んでもどうしようもないのです。老後を65歳だと仮定すると、あと35年もあるのです。では、「今」何をすれば良いのか。老後の資金が不安なら、積み立て投資などをして、資金の不安をなくしていけば良いのです。

今できることにチューニングすれば、悩みは消える。

3、自分軸:「自分」が変われば悩みは消える。
例えば、キレやすい性格の妻を優しく穏やかな性格に変えたいという悩みがあったとします。妻の性格は変えることができません。そこで、「妻のキレる回数を減らしたい。」と言う悩みの設定に変えるのです。妻がキレるのは、部屋が汚い時、飲み会で遅く自分が帰った時などだとしたら、自分が部屋を片付ける、飲み会へ行く回数を減らすなど、自分の行動を変えれば良いのです。

過去と他人は変えられない。
未来と自分は変えられる。    精神科医 エリック・バーン 

本書より

自分でコントロール可能な悩みに変え、自分の行動を変える。

その他、悩まない方法として、レジエンス(心のしなやかさ)を高めることを推奨していました。闘牛が来た時の対応法としては、受け止めるのではなく、受け流すのが正解である。そのため、誰かが何かを言ってきた時に、それを受け止めイライラするのではなく、「へー」、「そんな人もいる」、「ありがとうございます」と言って受け流せば良いのです。

また、社会貢献する(ありがとうと言われる行為をする。)のも効果的だそうです。「ありがとう。」と言う言葉は言う方も言われた方にも、幸せホルモンのオキシトシンが分泌されるのです。そして「ありがとう。」と言うと「エンドルフィン」と言うモルヒネの6.5倍の鎮痛作用を持つ脳内麻薬が分泌されます。

最後に、アウトプットすることも、悩みの解決につながるそうです。そのため、noteを書くという行為も悩みの解決に繋がると思います。言語化をすると、悩みが可視化され、整理化され、行動化に繋がったり、ガス抜き効果にもなります。

この本を読み、悩みを解決する方法が、私の中で整理されました。
悩んでいる時には、本を読むと言う行為すら負担になるため、本を読めなくなってしまう人もいるそうです。そのため、「悩んでから読む。」のではなく、今回の私のように、悩む前に一度この本を読み、少し悩んだらもう一度この本を読んでみると良いんではないかなと思います。


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春野 さとみ【理学療法士×ワーママ】
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