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娘の髪は誰のもの

全頭型脱毛症で
大半の髪を失った娘
大学病院に入院して
集中してステロイド治療予定で
ベッドの空き待ちだ

当然外に行くには帽子を被る
そして家の中でも
旦那(娘の父)がいるときには
帽子を被る

彼女はまっすぐな黒髪で毛量多め
幼い頃は旦那がかいがいしく
彼女の髪の世話をしていた
時間が合えば彼が髪を結んでいた

大きくなり彼女が
最初ピアスをあけたときには
何も行ってこなかった旦那
髪を染めた時に意見してきた
(そのことに母娘で驚いた)

今回の脱毛
彼女は父の様子を気にしていた
そして昨夜タイミング悪く
帽子なしの様子を父に見られてしまった
その後の彼女は
どうも深く傷ついているように見えた

旦那も充分に彼女を気遣っているのだが
幼い頃からの流れで
彼女の方がとても気にしている様子だ

あなたの髪は
あなたのものだよ
いつだってそうなんだよ
今も今までも
これからも

彼女の中に
まだまだ強く「父」が居座る
もしかしたら今回のこの疾病は
それを大きく変えるための
「出来事」なのかもしれないと
私は密かに考え初めている



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