北ティア申し込み、夏コミ参加報告、ヘイローインフィニット遊戯録
先ごろモンハンNowリリースから一周年だったそうで、ようやく実装されたヘビィボウガンをあれこれ試している日々。シンプルな操作でヘビィボウガンらしさを表現していて、良いですね。
●北海道コミティア20
2024年10月27日に、札幌コンベンションセンター 大ホールで開催予定のイベント「北海道COMITIA20」へサークル「三龍戦騎団」で申し込みました。
文明育成AI艦隊TRPG「永遠なる星のトランセンダーズ」基本ルルブ、試製版サプリ「侵蝕の獣」を頒布予定です。
侵蝕の獣は、夏コミで頒布したものと同じです。制式版は、来年をめどに政策をがんばっております。
なお、冬コミは申し込みしておりません。来年の夏コミは申し込み予定ですが、仕事の日程との兼ね合いなどもあり、また申し込んだら告知します。
●夏コミ(C104)参加アフターレポート
8月11日、三龍戦騎団でコミケにサークル参加して、試製版サプリ「侵蝕の獣」をぶじ頒布できました。
試製版なのでコピー本ですが、リモートで入稿からの前日キンコーズ受け取りは、すべての段取りが上手くいくかどうか、どきどきしましたね。
結果的には綺麗に製本していただいていて、さすがキンコーズさんクオリティでした。
素敵なイラストを作成いただきました岡亭みゆさん、山田牛午さん、今回もありがとうございました!
西ホールでの参加で、午前中はまあ涼しいかなと思ったんですよ。
そしたらやはり、午後以降は空調がきかなくなったのか、たいへんな蒸し暑さで、ぐったり疲れましたね(笑)。
聞けば、近く空調設備が更新されるようで、期待したいですね。
荷物を抱えての移動が体力的に厳しくなってきていて、この暑さだと、夏コミ参加は考えてしまうかなあ。
やはり気候変動対策は急務。
そういえば、コミケ一極集中でなく、ジャンルごとに最近はイベント参加者が分散しつつある、みたいな話もありましたね。
コミケ後に秋葉原で、たまねぎ須永さんがセッションを主催なさるというので、久々にオフで参加させていただこうかなと思ったのですが、疲れたのでご連絡だけして、帰らせていただきました。どうもすみません。
またの機会にぜひ!
午前中、わざわざ東ホールから、コミティアのハーピークラスタの方がいらしてくださって、何年ぶりかの再会だったので、とくにうれしかったですね。最近は関西方面でイベント出展されているようで、なかなかお会いする機会がなかった。
で、お礼にと、お昼ごろにこちらもホールをつっきって東にご挨拶に行こうとしたんですが、炎天下の屋外を通る上に、途中から大変な人波にまきこまれてしまい、動けなくなりそうだったので断念しました(汗) またの機会にぜひ!
目標のサークル番号だけでなく、ホール番号もメモしていかないと、まったく違うジャンルのエリアに出てしまうんですな。多分、男性向けで、人の多さがすごかった。
普段あまり買いに出ていかないので、うっかりしていました。
●ヘイローインフィニット遊戯録
コミケ直前、デスクトップPCが息も絶え絶えで、一太郎を立ち上げただけで固まったりしていたので、おもいきってノートPCに買い替えた。
友人の助言で、絵をかいたりシミュレーションゲームしたりするならゲーミングノートがいいよというので、そうした(素直)。
で、Xボックスのサブスクが入っていたので、なんとなくバンドルになっていた「ヘイローインフィニット」(Halo Infinite)をプレイ。
そうしたらこれが、リングワールドの上質な映像化ともいえる映像美で、良い意味でビックリしてしまった。
拙作TRPG『トランセンダーズ』の参考作品としてもお勧め。
ヘイローは二十年来の歴史ある有名FPSだそうで、しかし三龍戦騎団のリサーチから漏れていたな(汗)
ヘイローインフィニットは、ストーリーを進めるキャンペーンモードと、プレイヤー間でオンライン対戦するモードがあって、本稿で主に述べるのはキャンペーンのほう。
▼キャンペーンモードのぼんやりした概要
舞台は未来、人類は宇宙に進出し、異星種属連合と宇宙戦争をしているらしい。
冒頭、どこかの星で乗っていた軍艦が破壊されたのか、遭難したパイロットに、主人公の兵士「マスターチーフ」が救助される。
どうやら敵対的な異星連合は、小型リングワールドというべき人工天体「ヘイロー」を支配し、起動しようとしているらしい。
ヘイローはただの人工天体ではなく、恒星間戦略兵器らしく、起動すると、地球文明は滅ぶようである。
それどころか、恒星間スケールで広範囲の知的生命体が滅ぶらしいのだが、ともかく異星連合はそれを起動しようとしている。
この辺はシリーズ初心者なのでよくわからなかった。
敵である異星連合バニッシュトは、より大きな銀河組織の一部らしいが、反旗を翻したとかナントカ。
しかも通信を聞いていると、バニッシュトの内部でも、小型爬虫類種属と大きなゴリラ型種属との間で確執があるようで、頻繁に悪口やグチをはいているのが聞こえる(笑)。敵種属は一枚岩ではない。
このあたりのふんいきが「知性化戦争」っぽくて良い。
地球軍の部隊は壊滅しており、たった二人(+AI少女)で、ヘイローの起動を阻止する戦いが始まった。
▼ゲームシステムとプロット
お話はヘイロー内部で展開し、敵異星連合の地上部隊をつぶして地球軍の残存兵力を集めつつ、古代文明が遺したヘイローの制御システムに肉迫していく……という流れ。
FPSなので、基本、単身で銃撃戦したり、武装バギーや戦車に乗ったりして戦う。
ヘイロー上で、地球側の前線基地をとりかえしたり、部隊を助けたりすると、主人公の利用可能な軍事リソースが増えていく。
銃撃戦のみならず、いろいろなビークルに乗れるのが楽しい。終盤は1人乗り戦闘機にも搭乗可能となり、いっきに行動範囲がひろがる。空中戦もできてTRPGワイバーンエレメントの作者的にも満足。
地上車両は現代ミリタリーよりのデザインで、模型がほしくなる良い出来だった。
味方の海兵隊NPCが手助けしてくれることもあるが、銃撃戦のあとにふと見ると倒れていたりして、切ない。
ヘイロー上はオープンワールドで、ビークルに乗るか徒歩で、ほぼ自由に探索できる。メインプロットを進めてもよいが、寄り道しても支障はなさそうだった。
難易度イージーにして、寄り道したりしつつも、27時間ほどでエンディングまで到達。
主人公であるマスターチーフは、強化兵士を作るスパルタン計画の被験者で、そこからしてSFである。常に装甲スーツを着ており、素顔を見せない。寡黙だが、圧倒的な敵軍にもひるむことなく挑んでいく。カッコいい。
ヘイローを建造した古代の超種属とのコンタクトや、相棒のAI少女とのドラマもある。宇宙SFらしいシナリオで、面白かった。
▼リングワールドとは
そもそもリングワールドとは、70年代から展開していたラリー・ニーヴンによる同名のSF小説シリーズで、それに登場する人工天体の名でもある。
今では他のSFにも登場するので、一般名称としてその名を使うこともあり、拙作「トランセンダーズ」でも言及した。
太陽を囲むように、半径が1天文単位(1億5000万km、太陽と地球間の距離に匹敵)もある巨大なリング状人工地盤を作り植民するという設定で、その壮大なアイディアと情景描写に、初めて読んだときは頭がくらくらした。
リングは自転していて、遠心力によって内側に土壌や大気を保持し、人や生物が住むことができる。表面積もまた莫大であり(地球の数百万倍)、人口数十兆人! を擁するという。
まぁ、
一体構造のリングが恒星を中心に自転していても安定しないとか、そんな強度の人工地盤を構築できる物質はまだ現実には存在しないとかあるけれども、はるかに進んだ技術があれば実現しそうな工学的設定にもとづいて、見たこともない壮大な異世界が構築されている、そこに痺れるのである。
巨大構造物にはロマンがある。
軌道エレベーター建造計画を描いたクラーク御大の「楽園の泉」も面白いし、現実でも、巨大ダムや運河建造の話は興味深い。
人の手で、巨大構造物を作るというのはテクノロジーの具現化であり、自然法則への挑戦でもあり、背後には数々の困難をのりこえるドラマがある。だから惹かれるのかもしれない。
そういう物語のはるかな延長線上に、リングワールドやダイソン天体という概念は位置しているように思う。
ただ、意外と映像作品で見たことがなかったので、本作をプレイしたら不意打ちでビックリした。
ヘイローは惑星サイズであり、本家リングワールドに比べるとかなり小さいが、それでも内側地表に降り立ったキャラクターの視点で眺めると、おお……異世界だ……と、息をのむ壮大さであった。
本作はオープンワールドで、自由に探索できるのも、異世界への没入感を高めている。
ニーヴンの本家リングワールドは、恒星を中心にして自転しているので、昼夜を人為的に作り出すために内側に小さめのパネル群を自転させ、その影で夜を作っている設定だったと思う。
ヘイローの場合、中心に恒星はなく、惑星として恒星の周囲を公転しているようである。
リング自体が公転面に対して斜めになって恒星を公転しているようで、それによって昼夜が生まれているようだ。(おそらくヘイロー自体も自転しているので、恒星に対して影になる部分と光が当たる部分が順次生じていく)
そういった理屈を、キャラクターの視点で体感できて、すばらしいSF体験であった。
▼ヘイローの風景
自分が巨大な輪っか状の人工天体に降り立っていることが一目でわかる。
スクリーンショットに常に銃が写っているのは、FPSなので。
色々な銃器を扱うことができて、状況によって使い分けるのが面白い。
デフォルトのアサルトライフルは、フルオートで撃てるが反動があり、遠くの的にはあまり当たらない。
状況に応じて対物狙撃ライフルや、異星人側のプラズマ銃器などを使い分けていくことになる。
小型ミサイルを撃てるハイドラや、セミオートで精度の高い射撃ができるバトルライフル系の武装が好み。
グレネードランチャー付きバギーや戦闘機のミサイルなど、ビークルの武装は弾数制限もないうえに破壊力も大きい。自分が乗るならよいが、襲われる側になると厄介。
ただ、ビークルはいつでも入手できるわけではないし、電磁系の攻撃を受けると操縦できなくなったりするデメリットもある。
歩兵がとびついてハイジャックできるため、乗っていても油断できない。
本作の銃撃戦は、プラズマ銃器でまず敵スーツの電磁シールドを消滅させ、次にアサルトライフルなどの運動エネルギー弾でとどめをさすのが基本的な流れであるらしい。
プラズマ兵器は反動がない利点があるが、弾速が火薬式の銃弾より遅いのは難点。
一人乗り戦闘機にのって、のんびり見て回ることもできる。
光の加減、大気で遠方の地形が霞んでいる描写が、巨大感を強調していて素晴らしい。こういう背景を描きたい。
この画像はキャンペーンクリア後に撮っている。クリア後も、主人公が着ているパワードスーツの追加パーツなど、隠しアイテム収集要素もある。
ランダム遭遇なのか、頻繁に敵機が現れるし、地上の敵兵から銃撃されたりはするので、散歩しているだけでも面白い。
本作はリング全体で話が進むのではなく、リングが破断した事件現場での冒険を描いている。
本来なら遠心力で大気や土壌は宇宙に放り出されるはずだが、何らかの力場によって? どういうわけか大気は保持されているっぽい。
破断した人工地盤の破片も、島のようになって虚空に浮いていて、情景がすばらしい。多分、この情景を見せたいがために、この地を舞台にしたのだろうな。
主人公は、スーツ左手にワイヤーフック発射機を装備していて、数十m離れた場所にフックを飛ばし、それを巻き取ることで、スパイダーマンのように移動できる。
絶壁でも、フックの発射と巻き取りを繰り返して登ることが可能だ。
このフックで離れた場所にある爆弾を回収したり、迫ってきた戦闘機に飛び移って、敵パイロットをコクピットから引きずりだしたりもできる(笑)。
このアクション要素を引き出すためにも、このリング破断箇所が最適だったのだろう。
エリアの各所が、こういう真っ暗な谷間になっていて、最初、海かと思ったんですよね。
で、エイヤっと飛び込んでみたら即死した(笑)。
よくみると、谷底の海らしきところには星々が輝いていて。
人工地盤の断片らしい多角形ブロックも、島のように浮いている。
それは海ではなく、リングの破断箇所が裂け目となって、外側の宇宙空間が直に口をあけた無限の深淵だったのだ……。気づいたとき、恐ろしさにぞくぞくした。
異世界ならではの物理構造が生みだす地形、良いですね。
空気は保持されていても、一定以上の重さがある人間や物は吸い出されてしまうということだろうか。地上の動物とか、うっかり落ちたら大変そうである。
で、この絶壁を落ちないように移動する場面が多々あり、ここでワイヤーフックが役立つ。
それでも頻繁に着地に失敗して落下死するわけだが、本作に残機の概念はないので安心ではある(笑)。
メカのデザインもよい。
主人公が乗る軍用バギーや航空機もかっこいいし、古代遺跡にみられるオーバーテクノロジーっぽいパネルラインの入り方、銀色の輝きなど、良いですね。
異星連合の現用テクノロジーによる宇宙戦艦の内装とは、デザインや色調で差別化してあり、文明圏やテクノロジー水準の違いでインテリアをかき分けているのが秀逸。
メカ生体ゾイドで、共和国と帝国で戦闘機械獣の基本デザインラインが違う、あれだな。
空を見ると、視界を一周するリングが常に見えている。こんな世界に生まれた種属は、どんな神話や伝承をはぐくむのだろうと思った。
本作では、原住種属はいないが。
山岳地帯を歩いていたら、紫色のネズミのような生き物や鳥に似た生物が群れをなしていて、なんとなく撃ったら当たり判定があるのでびっくりした。血が出てばらばらになった(ショック)。
遠くに浮かぶ敵の宇宙戦艦がまた巨大で、よいアクセントになっている。
右側のトゲトゲ地形は、なんなのか不明。知っている人がいたら教えてください。
反対側の人工地盤は昼だから、夜空に光って見えるわけだな。なるほどなぁ、と感心した。
地球では月にまつわる数々の神話や文化があるが、この世界ではどうなるだろう。
沼地を歩くと水面に反射があったり、滝に入るとカメラが飛沫で曇ったり、表現が細かい。
魚は見当たらなかった。人工天体だから、生物多様性が希薄なのかもしれない。
虫のような異星生物もちょこちょこ飛んでいて良い。
蝶のたぐいもいて、激しい銃砲撃戦で自キャラが倒れ伏した傍らにひらひら飛んでいたりすると、戦いの虚しさと自然の美しさがよい対比になっていた。シン・レッド・ラインか(笑)。
▼ビークル
少し被弾した状態だが、クリア後に多用している1人乗り垂直離着陸機ワスプ。
動き方はヘリコプターに似ている。地上の敵兵に照準したまま、横スライド機動で対空砲火を躱せるので便利である。敵の固定翼機に襲われた時には、垂直上昇してやりすごし、後ろをとって反撃することもできる。
昔、セガの空戦ゲーム「ウィング・ウォー」で、プロペラ戦闘機と攻撃ヘリで対戦すると似た状況になったことを思い出した。
主翼内にファンがあるデザインは、ウルトラマングレートのハマーを彷彿とさせる。
下降はctrlキー、上昇はスペースキーである。
バニッシュトの固定翼機バンシーにも乗る機会がある。こちらは固定翼なので常に前に進み続けるため、操縦感覚はワスプとは異なる。
武装が機銃とミサイルの切り替え式なのはワスプと同様だが、火薬式ではなく、プラズマ兵器である。
マウスで指向した方向に向かって飛ぶので、それにより上昇下降、左右旋回も行う。シフトキーを押せば、アフターバーナー的な加速も可能である。
余談だが、飛行機もののゲームで慣れているせいか、マウスを下に向けたら上昇と誤解していて、しばらく混乱した。(バンシーはマウスを下に向けると下降する)
操縦かんを手前にひくと飛行機は上昇するので、マウスを下に向けると上昇するのかと思った。筆者だけだろうか?
対戦モードでは、固有の戦場で、最大24人のプレイヤーで交戦でき、車両やこれらの航空機にも乗れるため、お祭り騒ぎのような戦場になる。
あくまで主人公は歩兵なので、簡易化された表現であるが、ビークルをシームレスに戦場で乗り回せるシステムは興味深い。
レーダーや補給関係をそぎ落としても、メカ戦闘らしさは表現できるなあと実感。このへんは、プレイヤーの立場・視点次第なのであろう。
トランセンダーズでは、プレイヤーは数百隻の宇宙艦隊なので、とうぜん、表現が異なってくるし、カノンイェーガーやワイバーンエレメントのメカ表現もまた違う。
本作プレイを通じて、そんな振り返りができたのも面白かった。