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「こばなしひとつ」発売間近、三龍戦騎シリーズAI作画遊戯メモ

●こばなしひとつ発売間近

TRPG「ゆうやけこやけ」サプリメント第三弾「こばなしひとつ」、いよいよ12月17日、新紀元社様より発売です。よろしくお願いします!
http://www.shinkigensha.co.jp/book/978-4-7753-2195-9/

イエローサブマリン様の各店舗など、一部専門店では、もう発売しているところもあるようです。

TRPG書籍を置いてないようにみえる書店さんでも、じつはゲーム攻略の棚にあったりしますので、店員さんに聞いてみるか、取り寄せるかしてみると良いですよ。
落語や時代劇のような大江戸の世界で、もののけになって、ぜひ遊んでみてください。
基本ルルブに迫る大ボリュームで、
●シナリオを元にした巻頭小説
●大江戸の世界背景解説
●シナリオ10本以上(R&R掲載分のみならず書き下ろし複数)
●新もののけ「カワウソ」「貧乏神」データ
●大江戸アイテムリスト
などなど、盛りだくさんの内容です。

●R&R233「ゆうやけこやけ」

『Role&Roll Vol.233』、発売中です。

今回のゆうこやサポート記事は、前号の続きです。
しゃみずいさん/くるとんさん、ご両名による4連作シナリオ「白黒の女の子とハッピーハロウィン」も、いよいよ後半。今回も、以前お孫さんが作成したシナリオを、しゃみずいさんが仕上げてくださいました。
鴉のノワールや幽霊のましろちゃんと紡ぐ、賑やかで、ちょっぴりしんみりする物語、ぜひ最後までお楽しみください。


●三龍戦騎シリーズAI作画遊戯

ふと、ツイッター(X)のAIグロックやチャットGPTで、絵を描いてみた。
チャットGPT君、前はそれほどでもなかったが、今は実写特撮のような絵が出てくるので、びっくりした。
グロックも、空気感や質感など、実写のような絵が出来てくる。

AIイラストには関心が薄かったが、特撮ごっこが出来るとなると、がぜん面白くなってくる。
もちろん、まだ多くの議論があるので、最終的な成果物として作品に使うことは避けるが、遊ぶ分には面白い。

一言だけ指示すれば思うような画像ができるわけではない。

世界設定を反映させて作画しようとすると、指示を練ったり、何十枚も作画させて目的に近づけていく必要がある。日本語の語彙が豊富でないと、使いこなせいんじゃなかろうか。
これはこれで独自のテクニックを要する作業であり、生成AIもまた、数あるツールの一つなのだな、と感じた。

というわけで、三龍戦騎RPGシリーズの実写版を妄想して楽しんだ流れを貼っていく。

ここしばらく遊び続けている「永遠なる星のトランセンダーズ」侵蝕生物シナリオ「海神の吠える星」の、12日のセッションレポート呟き。↓

この絵だが……

グロックによるトランセンダーズ艦隊の絵(ツイートに採用)
チャットGPTによるトランセンダーズ艦隊の絵

同じ指示文でも、出力される絵がかなり違うのが面白い。
セッションのレポート呟きに付ける絵として、セッション終了直後、20分ぐらい試行錯誤して出来た絵。

最初に、グロックに、衛星軌道上に集結した艦隊の絵を……などと指示したら、以下の絵が出てきた。

グロックくん作画ミスの図

ちっがーーーう。
なんで艦隊が、水上艦なのか(笑)。あと明らかに大気圏外の視点なのに、艦一隻ずつのスケールも大きすぎて、おかしい。
指示文に「海洋惑星の軌道上に」と書いた気がするので、海洋という単語に引きずられたのかもしれないなあ。

この後、「水上の船じゃない」「宇宙を飛んでいる」などと、いろいろと指示を変えてみて、冒頭の絵にたどりついた。

今回は、実写特撮っぽいグロック君の艦隊絵のほうが、トランセンダーズのイメージに近かった。(もちろん、トランセンダーズ劇中の各文明圏ごとの宇宙船デザイン設定を反映させるような精度の高さは全くない。ふんわりしたイメージ画としてはまあ良いか、という程度)

GPT絵のほうは、きれいなんだが、なにも艦隊ぜんぶに噴射炎を吹かせなくても……とおもってしまった(笑)。

宇宙船なんだから、噴射しないで、慣性で航行する時間の方が長いだろう。いくらトランセンダーズ艦隊がオーバーテクノロジーの産物といっても、有限な推進剤を消費する以上は、無駄に噴射しないと思うんですよ。
あと宇宙船なのに翼が目立つのも、ちょっと違うな。(真空中で翼は役立たない)


次に、TRPGワイバーンエレメントやトランセンダーズに登場する有翼種属エンリルを実写化したらどうなるか? 

グロックによるエンリル1

最初にこれがでてきて、オッ、と感心した。

エンリルのデザイン設定とは違うんだが、雰囲気はよかった。羽耳のクオリティはかなり高い。
また、髪が羽毛状になっているのも、設定とは違うけど、これはこれで人外娘の表現として良いなあと。

この後気づくんだが、どうしてもAIくん、人間の耳も作画してしまうね。
いわゆる4つ耳キャラになる。
三龍戦騎シリーズの設定ではそうじゃないので、やはり自分で描いたほうが早い(笑)。


グロックによるエンリル2

実際はこの数倍のテストケースがある。
これは翼の配置が、かなり設定に近い。服の色を赤と黄で、と指定したら、翼も合わせた色になっていた。
こう、洋画SFの特撮人外キャラっぽくて、良いですね。
ただやはり、人間の耳が残るんだな。

グロックによるエンリル3

エンリルは足が鳥や竜の足になっているので、描かせてみようとしたのだが、なかなか構図に入れてくれない。
あとなぜか、羽耳を指定すると、もふもふした団子が頭に出現しがち。まあ、そういうエンリルがいても悪くはない。

何枚も試しているうちに、だんだん絵が2Dイラスト風になっていったり、体のバランスが不気味に崩れていったりした。

ライチョウ風エンリル グロック作画

仕切り直して、ライチョウ風を指定して描かせたエンリル。なかなか良い。
羽耳の形状も、清水三毛による設定に近い。
空中を跳ねているポーズで、などと指定すると、足も描いてくれるようだ。

膝の、肌と羽毛部分の境界を隠して描くように指示するのに苦労した。
そのまま人の皮膚と羽毛の境界線をみせると作り物感がでるので、それはやめてほしかった。
尾羽は指示しなかったが、勝手に付けてくれた。良いと思う。


あと、エンリルは顔に民族的なペイントを書いているので、それも再現したいなと思ったものの、グロック君のほうはどうもパッとしなかった。
同じような指示で、チャットGPTに描かせたエンリル。↓

チャットGPTによるエンリル案

この紋様は良い。頬の模様は好みに合致していた。
あと耳の装飾品の付け方も、清水三毛が自作で描く時にそっくりで、とても良かった。
実写というより、3D・CGアニメ映画寄りですかね。質感ふくめて綺麗で、以前生成AIを触ったときとは隔世の感があり、びっくりした。


鯨鬼属を実写風にするとどうなるだろうか。

↓これは、以前、清水三毛がワイバーンエレメントのルールブックに描いた鯨鬼の絵。これを実写風にしたい。

清水三毛作画の鯨鬼

ところが、どうもグロック君は、こういう、体の上にエクソスケルトンのハーネスを装着しているという物理的な構造を理解できないようで(AIには肉体がないからな)、すぐにシャチの体にメカを埋め込んだ不気味な絵にしてしまう。不気味なのでここには掲載しない。


グロック鯨鬼1

これは、エクソスケルトンの構造としては悪くないが、フレームが細すぎてかっこよくない。これでは陸上での機動で自重を支えられまい。設定と違う。


グロック鯨鬼2

これは比較的ましなほうだが、胸びれを変なアームにしないでほしかった(笑)。尾びれの位置も、どうも不自然でイヤな感じである(笑)。


グロック鯨鬼3

あんまりしつこくリテイクしていると発狂してくるらしい(汗)。
軍用機っぽいマーキングという指示を出したところ、それは守られているが、どうしてシャチの肉体を異形にしてしまうのか(滝汗)。頭は1つですよ、といちいち言わないと分からないんだろうか。


チャットGPT作画の鯨鬼

こちらのほうが、メカ部分ふくめてかっこよかった。
ライトを装備していると書いたら、やたら発光部位が多くなったが、胸びれの処理とか、かっこいいと思う。
ライトが浮遊しているのも謎だが、ドローンっぽくてアリだと思った。

ただ、状況がよくわからないね。
あとAIくん、惑星という単語に反応して、すぐ惑星を背景に描きがち。


上記のデザインで海洋惑星探索の絵をかいてもらった(チャットGPT

水面に飛び出てしまっているが、これはこれで良い。
ただ、どうもAIくん、キャラのデザイン画にもとづいて同じキャラを書くということが出来ず、同じデザインを再現できないっぽい。それだと出来る作業はかなり限られてしまい、そういう意味でも、作品に最終的に使用するのは無理があるか。

次に、カノンイェーガーや、トランセンダーズで、砂漠の星に登場するクープー属を実写化してみようと思った。


グロック作クープ-1

ところが、モチーフとしたトビネズミという単語に反応してくれず、砂漠という単語とあいまってか、なぜか執拗にフェネック風のキャラが出力される。
布の構造もよくわからなくなってるな。

カカポを描かせるとかなり正確だったが、ニホンアナグマもどうしてもヨーロッパアナグマ風になっていた。学習元の画像が、欧米圏中心なんだろうか。

トビネズミを「英単語で」付記したら、ようやく近いものができてきたが、例によって、顔を布で隠しているという構造の理解がAIには難しいらしく、失敗が連続した。


グロック作クープー3

いい線いってるんだが、口元を隠してほしかった。
あとクープーは、人類より背丈が小さく、頭身も低い設定なのだが、それも再現させるのが大変であった。

グロック作クープー4

明らかにフェネック狐っぽい。なぜなのか。
トビネズミがモチーフだって言ってるでしょ。単体のキャラデザとしては、悪くない。

チャットGPTくんに描いてもらった。

チャットGPTによるクープー

これは全体にかなり設定に近くて良かった。服の構造もそれほどおかしくない。

ほかにも、ワイバーンエレメントに登場する空中母艦「大竜母」をチャットGPTに描いてもらおうとしたら、なぜか何らかの禁則事項に抵触してかけなかったりとか、面白かったですね。
グロック君は普通に描いてくれたが……。


グロック作大竜母1

何枚も修正して行き着いたものの1点。
地盤が二重になっているのは、意表を突かれた。アリだと思う。

指示文に「ガス惑星」と入れないほうが上手くいく。入れると、なぜか惑星を外から見た絵になりがちであった。
あと、ワイバーンエレメントの舞台はガス惑星なので、地面を作画させないようにするのに苦労した。油断するとすぐ地面が作画される。


衛星つき大竜母、グロック作画

惑星ナーガローカ3にはいくつかの衛星があり、エンリルらの信仰にとって重要という設定なので、月を追加させてみた。

これも、油断すると、光の当たり方がおかしくなったりする。この絵は月の陰が自然だった方。

というわけで、実写版を想像して個人的に楽しむぶんには、なかなか面白いツールである。

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