日記祭ありがとうございました
※ 12/15にオンライン販売情報を追記しました
12月8日(日)に下北沢のボーナストラックで開催された第5回「日記祭」に、ブース出店で参加させていただきました。
「佳き日」とラベルを貼った瓶に入れたくなるような、とびきり素敵な1日でした。
『すくいあげる日』を手に取ってくださった方、ご購入いただいた方、ブースに立ち寄ってくださった皆さま。本当にありがとうございました。
「一部ください」とお声がけいただくたび、心から嬉しい気持ちになりました。
書きたいことが沢山あるので、ひとつずつ。
(サムネイルの写真は本を購入してくださったNaneyさんに提供いただきました。素敵なお写真をありがとうございました!)
お守りのような本をつくりたかった
“わたしにとっても、だれかにとっても、お守りのような本にしたい。”
装丁や中面のデザインをすべて手がけてくれたデザイナーの水迫さんに、「本をつくりたい」と相談したとき、最初に伝えたのがこの言葉でした。
読まなくてもいい。本棚に置いたり、積読したり、カバンに入れたり、ぱらぱらとめくったり。それだけで心が少し柔らかくなるような、息が深く吸えるような、そんな本にしたいと思いました。
その思いをどう伝えればいいか迷って、原稿よりずっと前に、ある日記を水迫さんに見せました。『すくいあげる日』の最後の章に入れた日記です。
そこから「光の粒」という言葉を汲み取り、光の粒が無造作に散らばっていくようなデザインを提案してもらいました。製本された完成品を手にしたとき、活版印刷で刻まれた光の粒のひとつひとつが立体的に浮かび上がり、星空みたいだ、と嬉しくなりました。
ブースに訪れた方が口々に「デザインがいいですね」と言ってくださったこと、とても嬉しかったです。はじめての経験で緊張していましたが、お守りみたいで、ずっと力をもらっていました。
「その先のあなた」に会える嬉しさ
本を目の前で読んでいただき、持ち帰っていただく体験は、想像を超える嬉しさでした。
じっくりと試し読みされていた皆さんの姿や表情、ずっと覚えていたいです。本を読むひとの姿はうつくしいなと、心から思いました。
たくさんの嬉しい言葉をいただきました。
「1行、2行読んで、言葉のリズムがとても好きだと思いました。」とおっしゃってくださった方。「TikTokで日記を見ました」と声をかけてくれた方。
そして、「noteを書いてくれてありがとう、と直接言いたくて」と足を運んでくださった方。
思い出すたび、胸があたたかくなります。
とりとめない言葉を綴り、それをSNSに投稿してきたわたしにとって、はじめて「その先にいるひとりのひと」にお会いできた日でした。足を運んでくださることも、言葉を伝えてくださることも、夢みたいに嬉しかったです。心からの感謝を伝えたいです。
日記祭が終わった夜のできごと
日記祭が終わり、深夜にTikTokを見ると、新しいコメントが付いていました。文字数制限のために3回に分けて投稿されたコメントを読んでいるうち、涙が溢れてきました。
ちゃんと届いたんだと、実感した瞬間でした。これからもずっと書いていきたいと思わせてくれてありがとう。
日記祭の購入品
ひとりで店番をしていたため、他のブースを回ることができませんでしたが、お隣のブースだったQwertyさんの本を購入させていただきました。
綺麗な水色の装丁がご本人の雰囲気にぴったり。凛とした佇まいとキュートな笑顔が素敵でした。片面が手書きの日記になった名刺もたのしいアイデア!『きみが知らない3ヶ月』、ゆっくり拝読させていただきます。
そしてもう1冊、有機栽培さんの『何も起こらない通勤電車日記2024』を購入させていただきました。有機栽培さんは『すくいあげる日』を最初に購入してくださった方。本当に嬉しかったです。まだ数ページしか読めていませんが、生活の温度が伝わる日記、もうすでに好きです。
友人、家族のこと
友達、同僚、家族が次々に訪ねてくれた1日でもありました。
みんなに「おめでとう!」と言ってもらって、懐かしい顔にも会えて、結婚式ってこんな気持ちなのかしら、と思ったりしました。
数年会えていなかった友人が、大きなお腹を抱えて「絶対に駆け付けたかったけど、妊娠中で体調が分からなくてサプライズになっちゃった」と来てくれたこと。人混みが苦手なのに、「これだけは絶対に来たくて」と足を運んでくれた友人がいたこと。嬉しかったなあ。
そして、お祭りのように喜んでくれた家族。
「今は誰でも本が出せる時代だから。個人出版だし...」と言っても「出版おめでとう!」と何度も言ってくれて、少し気恥ずかしくて、とびきり嬉しかったです。
ぞろぞろ来てくれたとき、授業参観みたいな気持ちになりました。
この写真があまりにも愛おしいので、ここに置いておきますね。(掲載許可全員に貰いました)
わたしの父方の祖父は作家として生きたひとだったので「逗子のおじいちゃまが生きていたら喜ぶよ。」と父が言ってくれました。
母もFacebookに「小さな頃から自分だけの世界を持つ不思議な子だったけど、いつの間にか素敵な大人になっていました。彼女の世界を少しだけお裾分けしてくれるようで、楽しみ。」と書いてくれました。
そして、去年の夏「柚佳ちゃんは一歩を踏み出してないだけだよ」と言ってくれた彼にも、感謝の気持ちでいっぱいです。わたしが落とした夢をすくいあげて、手のひらにのせてくれたひと。
最後に
月日の皆さま、ボーナストラックの皆さま、本当にありがとうございました。スムーズな進行と細やかなお気遣いに、ずっと助けられました。だれにでもひらかれたお祭り、本当にやさしいお祭りでした。たくさんの方にとって、佳き日になったと思います。
『すくいあげる日』販売について
オンラインストアでの販売を開始いたしました。
また、置いていただける、あるいは検討のためにサンプル本を希望される書店さんがおられましたら、下記メールアドレスまでご連絡いただけますと幸いです。
contact.yukakusama@gmail.com
わたし自身も、書店に置いていただけるよう、来年は積極的に色々な場所に足を運んで、本をお届けしに行こうと思っています。
世界と繋がることはたまにこわくて、不安にもなるけど、世界に出るから嬉しいことに出会える。そのことを、あらためて思い出した1日でした。お守りみたいな記憶になりました。
長文お読みいただきありがとうございました!