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仕事を「断る」と言う決断をすること

私の大して長くない個人事業主人生の中から、以前やむを得ず仕事を断った自分の経験についてつらつら書いてみる。

それは今では黒歴史(笑)になってしまった美容系の起業であれこれやっていた時のこと。だからもうだいぶ前だよ。

とある地元では名の知れた飲食店のオーナーの女性社長から問い合わせがあった。「女性向きの文化講座のようなものとランチを組み合わせた企画を考えている。この企画の講師をお願いできないか?」とのことだった。

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ネットで自分の活動を色々と発信し続けて来て、地元では名の通った飲食店の社長からの直々のお声がけは、自分が認められたみたいでとても嬉しかった。

まずは企画の日程や条件をざっくり聞き、大丈夫だったのでお引き受けすることにした。直にお会いして会場がどんな感じの場所なのか。実際にはその場ではプロジェクターを使うのでその件も含めてその飲食店の下見も兼ねての打ち合わせに伺うことになった。

だけどその社長、打ち合わせの時間通りに現れない。そのお店のスタッフにも打ち合わせの件も周知されていない。そんな風だからもちろん「遅れる」との連絡も来ず。結局その時は小一時間待たされたわ。(出掛けに急を要する案件が飛び込んでしまって、と言っていたが、遅れてきた時の態度から誰か身内に事故があったとか、そういった喫緊の件ではなかった様子)

そして一応の名の知れた店で、玄関や店内装飾は華美だったが掃除が行き届いておらず、何となく雑然とした店舗だったことが気になった。

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その後もメールの返信は遅い。時に全く返信がないこともある。電話しても出ない。そんな事が何度も続いた。

そんな調子で事前の告知や講座が守備よく行くはずもない。引き受けた以上しっかりやりたかったが、この様子では無理だ。

結局講座の半月ほど前に「事前の打ち合わせが十分に出来ずこれでは責任を持って講座をお引き受け出来ません。講師の件はお断りします」と言う内容を文書とメールと両方で通知した。確か文書は速達で送ったかと思う。

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これ、自分では断る時には相当迷ったし勇気の要る決断だった。一旦は引き受けた仕事を断るのだ。だけどこれ、思い切って断って良かったと思う。自分は予定していた仕事がパーになっちゃった訳だが、ただそれだけの事だ。連絡や事前打ち合わせもまともに出来ていない会場での講座など上手く行くはずもない。その場でなんとか講座を引き受けても、その後の評判を落とすよりはずっと良い。


そしてその事があって一年ほど過ぎたある日、街なかでその社長にばったり会い声を掛けられた。私は彼女に対して良い印象も無く、あんまり話したくもなかったけれど、そう言う訳にもいかずちょっとの時間立ち話に。

話によると、私が講師依頼されたちょうどその辺り、次期社長をどうするかで「お家騒動」が勃発し社内が大変なことになっていたとの事。その話し方の悪気と責任感の無さ加減。「何も分からなくていきなり家業を継ぐことになった創業3代目女性社長」の全くそのままを体現しているかのような感じ。目の前の若干派手目で(多少歳は行ってるけれども)キレイな顔立ちの同年代の女性のこれまでの人生を考えちゃったよ。なんでも若い頃は女優を目指して上京したとかの話だった。

その後の事、飲食店としては老舗で良い場所に店舗を構えていたそのお店はその場所から撤退した。お店の建物は取り壊され、今は全く別の店舗が営業をしている。今もお店はどこか別な場所で営業を続けているらしいが。


何ごともやってみないと分からないし、それが結局失敗に終わっても「いい経験だった」と思えればいい。でも事前にトラブルが予測されるなら断る事も当然有りだ。個人事業主は自分の仕事に自分ひとりで全責任を負わなければならないのだ。

私ももう若くもないから、あんまり「失敗した〜💦」みたいなことは増やしたくないからね〜(^◇^;)



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櫻井みけ子久美
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