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大昔、パリの蚤の市で買った1個のグラス、不思議な巡り合わせで再びみけ子の手に⁉️その②
前回の話その①はこちら↓
骨董古道具屋さんA店主とダンナとの会話
県内のある骨董古道具屋さん(A店)を訪ねたみけ子夫婦。そして可愛らしい小さなグラスを見つけた。何となく見覚えがある感じのするグラス。そして一緒に店内に居たダンナと、お店のオーナーが世間話をしていたのが耳に入って来た。品物の仕入れに関しての話らしかった。
なんでもA店オーナーの話ではつい最近、県内のあるアンティークショップの廃業により、商品をまとめて引き取ったのだと言う。その廃業したアンティークショップ(ここはB店とする)は店主が亡くなり、お店にあった品物全てを買い取る事になったみたいだ。
話を途中からしか聞いていなかったみけ子は、目の前にある小さなグラスと「廃業したアンティークショップの店主」と言うキーワードにハッとした。そのアンティークショップのオーナーってもしかしたら@@さんの事???その@@さん、最近亡くなられた???
アンティーク店Bの店主は友人の@@さん?
みけ子がその友人である@@さんと付き合いがあったのは、結婚前の30数年前からのこと。@@さんは市内の中心部で、ちょっと気の利いた感じのアンティークショップを経営していた。そのお店を気に入って出入りしているうちに、オーナーの@@さんと友だちになった。みけ子より10歳くらい年上だったかと思う。結婚後も子供たちがまだ幼かった20年程前まで付き合いは続いた。その後に疎遠になって彼女にお会いしなくなってからもうだいぶ経つ。家族が増えて、アンティーク店を見に行くことも買う余裕もなくなっていたから。
その後しばらくして@@さんはアンティークショップを閉店されていたはずだ。閉店後の@@さんは、ご実家がある県内のS市に戻ったとは聞いていた。その後の彼女の事は存じあげなかった。
みけ子には「亡くなられたアンティークショップオーナー」と「みけ子の友人の@@さん」が同一人物という確信はなかった。だけど目の前にある小さなリキュールグラスは、35年前に自分が選んでパリの蚤の市から持ち帰ったグラスと、同じ物に思えた。
お店のオーナーが亡くなり、廃業になったお店からやって来たこの小さなグラス。それがこの時立ち寄ったA店の店頭に置いてあったのだ。
このグラスは、みけ子が35年前にパリのお土産として@@さんにプレゼントしたグラスなのか?当時のおぼろげな記憶が蘇って来た。可愛らしいからと、一目惚れしてお土産に買った小さなグラス。目に止まって「@@さんへのお土産にしよう」と思ったそのグラス。パリで買って日本に持ち帰り、@@さんへのお土産として手渡すまで、みけ子の目に触れた時間や回数はほんのわずかなものだった。だけどなぜか、その小さなグラスのことは、みけ子は鮮明に覚えていたのだ。
このA店のオーナーは、その廃業したアンティークショップBの店主の事はよく知らないらしかった。アンティークショップBのオーナーのかつての仕事仲間が「廃業したお店の商品を全部引き取って欲しい」と最初に相談したのは、神奈川県にある西洋骨董を購うお店だった。だけど遠いから行けないと、その神奈川のお店から骨董雑貨店Aに買い取り話が回って来た。引き取り希望の品物が置いてある場所は同じ県内、それもA店の所在地と同じS市だったから。そして品物を一括で引き取ることになって、つい最近A店店主が店舗兼自宅に引き取りに伺ったという話だった。
グラスを販売していたA店が品物を引き取りに行った場所はS市
みけ子の友だち@@さんがお店をたたんで戻ったご実家もS市
見覚えのある小さなグラスも引き取った品物の一つであったこと
この事実がみけ子の中で一つにつながり、確信になった。
この小さなグラス、
みけ子が35年前にパリの蚤の市で
一目惚れして買ったグラスだ‼️
長くなりましたので、また次回に続きます。
↓続きはこちらです
↓海からの贈り物と、大地からの贈り物。ガラス器の中に一緒に封じ込めた、イマジネーションを喚起するオブジェ。
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