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昭和の主婦って最強じゃないか、と思った件

この民泊清掃の仕事をしていると、まぁホントに臨機応変に物事に対処する必要がある件ばかりでね。

フロントが常駐している訳じゃない。ゲストはその場所を自由に好きなように使い方をする。ひどいゲストなど、キッチンを使っても全く後片付けナシで食べ残しも汚いまま、ゴミ箱の存在もガン無視で部屋中がゴミだらけ、なんて事もある。

時間内にゴミをまとめて、キッチンの洗い物も片付け寝具を剥がして洗濯。浴室とトイレ、洗面台も掃除したら、新しいリネン類をセットして……とフル回転で身体を動かさないと、仕事が終わらない。

こんな時、家事経験のある人は身体の機敏さが違う。洗った食器は伏せて水を切り、水気が切れるまで他の作業を効率よくこなす。最近はせっかく洗った食器を、普通に食品が入る部分を上にして、それで食器洗いお終い、としている人が非常に多い。こういう人はきっと自分で食器を洗って片付けることを、日常的にしていない人なんだろうな、と想像する。食洗機しか使った事がない人は、洗い終えた食器を伏せて布巾の上に置くことなど、考えもしないかも知れない。表にして置いたら、ゴミやホコリや虫なんかも入り放題だし、水も溜まったままだよ。やったことない人は、そんな事さえ分からないんだよね。

掃除をする時は、汚さが酷くない部分から取りかかり、次第に汚れ具合の酷い場所へ移動して行く。汚い部分から掃除をすると、返って床に散らばった髪の毛やホコリを他の部分のに広げてしまうことになる。

まだ掃除中なのに「荷物を預かってくれ」と大荷物を持ってチェックインのだいぶ前の時間に民泊に来るゲストもいる。お預かりしたいのは山々だが、こちらは掃除中なので荷物を責任を持って預かれる訳ではない。セキュリティの緩いマンションなのよ。外部から関係のない人も入り放題なのね。「掃除が終わるまでは玄関のカギは開けっぱなしになっちゃうんです。それでもよろしければ、玄関内に置いていただくのは構いません」こちらとしては、そう案内するしかない。

専門のクロークがある訳じゃないし、万が一、預かった荷物に何かあった場合、一介の掃除担当者には責任が取れないから。申し訳ないけどその辺りはご理解いただくしかない。

また宿泊人数が多く、リネン類に余裕がないのに、洗濯した時の洗剤の溶け残りが付いていて、シーツが汚れて見える時。とっさに裏返してカバーをかけたり、部分的に水で洗って汚れを落とし、その後に急いでドライヤーで乾かして時間内に間に合わせる、など。

そういう些細な事や、ちょっと機転を効かす必要がある事、ゲストには角を立てずに話してご理解いただかなければならない事も多々ある。それも掃除の作業をしながらだ。そんな時は、「経験の豊富な中年以上の人」の一言が重みを持って伝わる事もある。若い人が「あ〜分かんないっす。出来ないっす。」と言ってしまっては収まる件もトラブルになりかねないよ。

「申し訳ないですが、私はここの掃除を担当しているだけなので、その件については責任者に確認しないとお答えしかねます。問い合わせしてみますので、少しお待ちいただけますか?」最低でもこのくらいの言葉はスルッと口から出ないと、支障があるよね。

現在やっている民泊の客室清掃の仕事に関しては、ひとまずは「何があってもひとまず対処は出来る」って感じだ。体力があって仕事が早くても、ゲストが納得のいく清潔さで仕上げないと合格ではない。

身体を使ってベッドメイクや掃除をすることや、隅々まで神経を行き届かせて掃除にあたる事。チェックイン前の時間の、急なゲストからの荷物預かりの依頼にも角が立たないように、こちらの事情を説明できる。今、民泊の掃除を手伝ってくれている人は皆、昭和生まれの主婦なのだが、その点では安心して仕事を任せられる人ばかりなので心強い。

しばらくはこの体制で仕事を続けられれば最強かな?とか考えている。




↓ガラス器に桜の花を描いた、美しく優雅なボンボニエールです。夢がいっぱい詰まったような、可愛らしいお品物が見る人を魅了します。


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櫻井 みけ子 久美
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