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ワインと地中海#53/シラクサ散歩01


CDGシャルルドゴール空港からFCOレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港を経由して、CTAカターニア・フォンターナロッサ空港Aeroporto di Cataniaへ入る所要時間は、だいたい9時間から11時間の間。いつものようにローマ経由はトランジットが長い。しかし最近はEASYJETが飛んでいるようなので2時間半でCDG-CTAは繋がっている。カターニア・フォンターナロッサ空港にはEASYJET専用のターミナルがあるそうだ。ぜひ次回はそれを使ってみたいと思う。

カターニア・フォンターナロッサ空港Catania–Fontanarossa Airportは、シチリアに入る最も一般的な空路である。カターニアの街から南へ6kmほど南にある。今回のシチリア散歩は、採取の拠点をシラクサにしたので、カターニアには寄らなかった。
ホテルはオルティージャ島の中にあるLùme Ortigia(Via Larga, 30, 96100 Siracusa)をえらんだ。
空港へはホテルが手配したタクシーが迎えに来た。ホテルまでは一時間ほど離れている。国道E45を南へ下りるルートだ。
国道E45は立派に整備された専用道路だった。
「シチリアといえばパレルモでしょ?パレルモに絶品のパスタ・コン・レ・サルデのレストランが有るって雑誌に書いてあったけど」と嫁さんが言った。
「ん。西の方は後で回りたいと思うんだ。まずはフェニキアの夢から辿りたいんで、東側・それもシラクサからにしたい。Lùme Ortigiaはミシュランでも紹介されている佳いホテルらしいよ。ここを中心に何日か、周辺を歩こう」
「ふうん。ミシュランご推薦ねぇ」
「併設のレストランはないらしい。でも程度の高いレストランが周りにたくさんあるらしい。まあウロウロと歩きながら宝探しをしよう」

E45をSS124へ右に曲がり、少し行くとパオロ・オロシ通りにぶつかった。ここからがシラクサの市街になる。左側に古代ローマの円形競技場の長い垣根が見えた。一部、採掘時に出た石灰の壁石が覗けていた。
「左側に、ローマ時代に作られた円形闘技場址がある」
「道路からだと見えないわね」
「巨大な設備だ。ローマは掘削して闘技場を作ってる。フェニキア人もギリシャ人も、シラクサの町を作るための石を此処で採掘したんだ。その跡を使ってローマが巨大な円形劇場を作ったんだ。おそらくローマが作った闘技場の中でも最大級だったらしい」
「いくの?」
「あとでね」
そのままマルタ通りへ入ると、サンタルチア橋が見えた。橋は短い。
「橋を渡るとオルティージャ島Ortigiaだ」
島内に入って少し走るとアポロ神殿Apollonionが見えた。
「あれはアポロ宮殿跡。もともとシラクサは南から島伝いに上がってきたフェニキア人が作った町だったが、バルカン半島からギリシャ人が移植し始めると、かなり早い時期にフェニキア人はこの町を彼らに引き渡したんだ。あの宮殿はその頃に作られたものだ。BC600年ころだな。あとで町を歩きながら寄ってみよう」
ホテルの前までは、島内に入って10分ほどで辿り着いた。狭いラルガ通りに面していた。
http://www.lume-ortigia.com/
チェックインすると、そのまま1階の奥の部屋へ案内された。バルコニーが二つ、奥のパティオに向いていた。
荷物を置くと、僕らはそのまま町へでた。

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勝鬨美樹
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました