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星と風と海流の民#33/ビショップ博物館

https://www.youtube.com/watch?v=KnEO0-fzpUU

ハワイに私用で出かけたことは一度もなかった。いつでもビジネストリップで、大抵は一泊乃至二泊のショートスティだった。リタイヤして、そんなサーカスみたいな巡業が無くなって・・いつのまにか15年経ってしまった。となるとハワイとはすっかりご無沙汰になってしまった。ハワイどころか太平洋の島々も全て僕の視界から消えて・・今回は20年ぶりのハワイとなる。
それも私用で・・私用でハワイかよ。自分でも驚いている。
ポリネシア・トライアングルのことはずっとアタマの中に残っていたけどね、またこうして仕事の合間に訪ねた「星と風と海流の民」の偉大な軌跡へ会いに行けるなんて思っていなかったから・・なんとも感慨深い思いがした。それも孫たちと共に・・だ。

実は、ビショップ博物館を訪ねるのは初めてだった。あれほど所用で訪島していたのに、工事中だったりMTGが伸びに伸びたりして、どうしても寄れなかったのだ。もう行くことはないな・・とおもっていたのだが、今回「今年の家族旅行はハワイで!と娘たちに言われて「何処へ行きたい?」と聞かれて咄嗟に言ったのが「ビショップ博物館!」だった。「他は?」娘が言った。
「他はない。あとは不便な所ばかりだから。もう体力的にムリだ」
ハワイ島のワイピオ渓谷やオアフのワイメア渓谷そしてワイアナエ山脈の麓カネアキ・ヘイアウのことを同時に思ったが、口にはしなかった。まあ孫連れで行くようなとこじゃないしね。
「ビショップ博物館がいいよ。小さい子供たちのエキシビジョンも豊富らしい」
「へえ」

同館はハワイの金融王チャールズ・ビショップ・Charles Reed Bishopが、先だった妻バーニス・パウアヒ・ビショップBernice Pauahi Bishopのために興したものだ。彼女はハワイ王家の一人だった。此処は彼女の家系にまつわる宝物や遺産を保管から始まった博物館である。1889年創立。何回かの改装と増築を重ねながら、今はハワイ諸島だけではなく、太平洋域の文化、自然、歴史にまで守備範囲を広げている。
特に2000年代に入ると同館は大規模な改修を行い、展示スペースやインフラの近代化を進めている。プラネタリウムや自然史に関する展示が強化されるともに、新しい展示技術も導入されて、より体験型の展示へと進展している。
それでもハワイ先住民文化に関する展示やポリネシア文化のコレクションは充実しており、ハワイ諸島でその軌跡を追えるのは、ここビショップ博物館と、マウイ島にあるハナ文化センターHana Cultural Center and Museum、そしてハワイ島にあるライマン博物館Lyman Museum and Mission Houseくらいしかない。
「星と風と海流の民」の偉大な軌跡を見つめることが出来る重要な博物館である。

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勝鬨美樹
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました