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マンハッタン/ストランド・ブックセンター

NYCに居るときは、週に一回はストランド・ブックセンターへ顔を出す。此処は蔵書を並べると60マイルというのが自慢の古本屋だ。新刊書も取り扱っている。だからバーン&ノーブルあたりで見かけた書籍も、必ずその場で買わずに、此処をチェックすることにしている。新刊書だって20%30%オフしているからね。その差はでかい。
http://www.strandbooks.com/
ここへ最初に行ったのは、75年の夏だったと思う。
ふっと入ったら、植草先生が居た。ビックリした。小さな身体で、派手なTシャツで、書棚に向かってる姿は、神保町でお見かけするものと全く同じだった。先生には、新宿のDUGや門前仲町のTAKANO、日劇の下のATGなんかで、よくお話を伺っていた。
「先生、本、お持ちしましょうか?」と僕が声をかけたら、振り向くとニコニコと満面の笑みを浮かべた。
その思い出もあって、ぼくにとってストランド・ブックセンターは宝物なのだ。
14丁目からブロードウェイを南下して、ほんのちょっと行ったところの通り東側にある。店外にも神田の古本屋みたいな棚を出して書籍を並べているから、歩いていると一発で分かるよ。
僕は、いつもこの外に並んでいる安売り本をチェックしたあと、店内のカウンター近くに設けられた新刊コーナーを眺めてから、地下のNY関連のコーナーへ行く。僕のNY関係の情報はたいてい此処で手に入れているンです。
ちなみにZAGAT なんぞも歴代のものが全部ならんでいる。
マンハッタンのテラコッタについての本は、このコーナーで見つけた。
マンハッタンの公衆トイレ・ガイドも、ここで見つけた。
発売されては消え、発売されては消える、まるでこの街の澱のような「NYの見どころガイド・ブック」のタグイも、このコーナーには乱雑にヤマのように置いてある。実はひとつひとつチェックしてみると、このテの本が本当に面白いんだ。さすがに出版物として出されただけあって、必ずひとつはどこかキラリと光るものを持っているのだよ。もちろん、どこかひとつね。決して幾つもはありゃしない(自戒)そんな「NYCが大好きだ!本」を眺めていると、それだけで一日が終わってしまいそうになる。
特に写真集ね。有名なものとしてNewyork from the air(Yan Artthud-Bernard ABRAHM 社) という空撮による摩天楼の写真集があるけど、これなんかはストランド・ブックセンターに何時行っても見かける。ウィジーのNYCを撮った写真集Naked Cityも、わりとよく見かけるね。 
ちなみにこれは提言です。面白いなあ!と思った本に出会ったら、その時買えるお金を持っていたら迷わず買うべきです。世の中には「人」と一緒で、たった一度しか会えない「本」といものが有るんです。

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勝鬨美樹
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました