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夫婦で歩くブルゴーニュ歴史散歩4-1/コンブランシャンの採石場

https://www.youtube.com/watch?v=g7eA7rk4F70

停留所ALOXE-CORTONで、バスに乘ったのは12時21分。
「今日はVOSNE-ROMANÉEへ泊るんだけど、一度コンブランシャン・バルコンCOMPLANCHIEN Balconで降りる。見学したいところがあるんだ」嫁さんに言った。
「りょうかい」
バスは10分ほどでCOMPLANCHIEN Balconに到着した。
バスを降りて100mほど先にAuberge du Guidonというレストランがある。横長の青い看板が目印だ。店は小さくて目立たない。その三叉路を左に曲がった。D115Jである。ゆっくりと登り道になった。ワイン畑を挟んで左側に先ほど降りたバス停のところに有った建物が見えた。その少し先に未舗装のワイン畑の間を通る道がある。
「ここだ」僕が言うと嫁さんが不安そうに言った。
「行ったことあるの?」
「ない。でもここだ」
300m進んで「だいじょうぶか?」と僕まで思うくらいのあたりでT字路にぶつかった。舗装されている。
「これを右に曲がる」
右に雑木林を見ながら、100mもしないうちに左右とも雑木林になり、また未舗装になった。その林の間道を抜けると・・・あった。
Polycor Franceの採石場だ(3WW4+2C, 21700 Corgoloin)
https://www.rocamat.fr/wp-content/uploads/2014/05/MCMAi2014.pdf
「これがコート・ドールの断崖だ」
「大理石の石切り場?これ見に来たの?」
「ん。まだ事業として機能している。いまも生きているんだ」
「び・びっくりね。これ見に来たの?」


「コート・ドールはソーヌ川に向けての石灰質の断崖が続く・・となんども言ったろ?でもそれを見たことのある人は少ない。今回はそれを見に来たんだ。コレだよ、これが細かく砂利状になって他の土砂物に混ざって出来たのがコートドールの土壌なんだよ。素晴らしいね」
大きく開かれたPolycor Franceの採石場は、切り出された巨大な大理石が整然と幾十にも重ねられて置かれている。クレーンリフトとトラックが動ているのが見えた。

「コンブロンシャンの石灰岩Calcaire de Comblanchienと言うんだよ。高価で珍重だ」
しばらく見つめていると、嫁さんが言った。
「お邪魔になるから、戻りましょ」
「あ・・うん」
名残惜しく振り返りながら採石場を見下ろす崖から離れた。
「北へ行くと教会は泥と漆喰と木で作る。でもブルゴーニュやシャンパニューは石造だ。すぐそばに石切り場が得られたからだ」
「シャンパニューのcaveもそうね」
「ん。すべて石切り場の跡だった。COMPLANCHIENの大理石は磨くととても美しい色彩になる。だから古くから教会や貴族の家では使われていたんだ」
「運んだの?あれを?」
「ん。パリでも多用されている。オペラ座の大理石は有名だ」
そのまま今来た道を、未舗装の左へ曲がらずに直進した。すぐにD974に出た。バス停までは1kmが直進である。歩いて20分程度でバス停までたどり着いた。次のバスが来るのは14:29。30分近くあった。
「この先に大理石を利用したインテリア・ショップがあるんだ。時間まで見に行ってみるか?」
Le Comptoir des Pierres(42 Rte nationale, 21700 Comblanchien)
https://www.lecomptoirdespierres.com/
覗いてみたら、洗面台とか風呂桶とか・・壁材の店だった。
早々に退散して、バスを待った。


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勝鬨美樹
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました