言われるがままに尻尾をふる犬
防衛費肥大化させるキシダコメントを見ていて、暗い気持ちになるのは・・「防衛」とは何かについてのリアルな知見が「東大話法」でしかされてないことです。なにをもってして「防衛」とするのか?なぜその「防衛」のために、アメリカから兵器を買い増ししなければならないのか?その議論がごっそりと削ぎ落されていることです。
まさか本気で日本が独自で攻めてきた敵に、あるいは脅威に立ち向かえると思っているのか?そんなこと親方アメリカは認めていないことを忘れたのか?日本には「軍」はない。あるのは「隊」だけだということ。忘れたのか??
鳥肌が立つ思いです。
ご存じでしょうか?あのとき戦負国になった日独伊には、いまでも全て米軍の駐留基地がある。しかし自国軍による戦闘を認められていないのは日本だけです。日本だけが相変わらず「俺たちが守ってやるからお前たちは俺のために金を稼いで貢げ」のままです。日本だけ「軍隊」がないのです。日本にあるのは朝鮮戦争の時に増設された警察予備隊の進化系である自衛のための「隊」です。あれは軍隊ではない。警察予備隊/うちに向かう戦力です。だから「隊」で十分なんです。だから「自衛」とは何かについての議論も詰めて考える必要はないのです。見ているのは「うちなる」国家への脅威だからです。
欧州列強の植民地政策に楯突いた枢機国は、先の大戦で敗北した。すべて連合軍(米国)の占領化に入った。しかしその占領から、独伊の戦後を統率した指導者たちは、じっくりと時間をかけて見事独立を果した。しかしなぜか日本だけは、相変わらず漫然と・・77年も占領されたままでいる。なぜなのか???
見つめるべきはこれです。
・・判った。買うとする。じゃ買った兵器類をどうするのか?並べとくのか?並べとくと(米軍産のセールスマン)金さんはミサイル撃たなくなるのか?100歩下がって言う。22年8月4日、中国は日本の排他的経済水域にミサイルを5発撃ちこんだ。国内新聞もメディアも日本政府も「ミサイルが落ちた」としか書かなかった、アレだ。排他的経済水域EEZとは、国土から200海里(370Km)である。きわめて正確に着地ポイントを定めて撃ち込んだということだ。あの「脅威」に対して、具体的な効能がどうあるのか?
日本政府は「自衛隊」についてこう規定(東大話法で)します。
「憲法第9条第2項で保持が禁止されている「戦力」にあたるか否かは、わが国が保持する全体の実力についての問題であって、自衛隊の、個々の兵器の保有の可否は、それを保有することで、わが国の保持する実力の全体が、この限度を超えることとなるか否かにより決められます」わかりにくい言い回しは東大話法の技術です。
ここでいう「わが国の保持する実力」が具体的に何を指すか分からない。"戦力"と指す具体的なものが・・主格がない。保持が禁止されている「戦力」とは何かが、さっぱり分からない。「限度を超える」とは何か?どこをもってして限度とするのか?
・・いつものように意味が分からないように意図的に書かれた説明です。
日本政府は「戦力」についてこう解釈する。「戦闘機、爆弾、ミサイル、戦車、軍艦をもつ自衛隊は、小規模なので戦力ではない」ここでも「戦力」とはなにかの規定がされていない。
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/kihon02.html
寝言です。
「東大話法」でいうところの「防衛」が「敵から自らの身を守っても撃ち返すな」ということなら、必要なのは兵器ではなく絶対に外国が国内に入れないように・・体毒をもつことでしょう?あたかもフグのように。
それが「東大話法」でいうところの「防衛」でしょう?
議論すべき、主議題は「交戦権なき日本」にとって、何が有効な「防衛」なのか???を考えることでしょう。
それなしで「交戦するため兵器」をアメリカから買うのはナンセンスを通りすぎて愚鈍(!)です。
言われるがままに尻尾をふる犬です。
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました