夫婦で歩くブルゴーニュ歴史散歩6-02/ディジョン#02
https://www.youtube.com/watch?v=I_0vqHBHUa8
The Little Italy Shop-Dijonで夕食を済ませた。
Dijonでイタリーは嬉しい。街だからできる商いだ。客入りも良いから素敵だと思う。
「帰りにムッシュ・ムタードに寄るか?」
ムッシュ・ムタードMonsieur Moutarde(40 Rue des Forges, 21000 Dijon)はデジョンで一番お気に入りのBarだ。
http://www.monsieurmoutarde.com/
「ちかいの?」
「ん。」予約を入れた。「のんびり歩くか」
ホテルMaison des Ducsの前を通って、デューク公園Dukes Squareを目印に右へ曲がって200mも行かないうちにHôtel Aubriot(40 Rue des Forges, 21000 Dijon)の前になる。店はこの奥にある私邸の中庭にある。知らない人しか行かない店だ。
おそらくDijonで一番マトモなカクテルを作る店だと思う。
「あら、混んでるわね」と嫁さん「予約して正解ね」
料理は簡単なオードブルと、嫁さんは婦女子のためのカクテル。僕はAndré Bonhommeのフィーヌにした。
http://www.vireclessebonhomme.fr/
マコンの生産者だ。
「ふうーん。フィーヌねぇ。
ねぇ、カルバドスとフィーヌってどう違うの」
「calvadosは林檎から作る。正確にはシードルから作る。カルバドス地方だけのものしかカルバドスとは言えない。Fineは葡萄から。もう少し正確に言うとワインから作る。大体はAOCの企画からは外れたワインを蒸留して作るんだ。fineは通称で正式にはEaux-de-Vie de Vinだ。でもフィーヌは一般名称なんで、シードルから作った蒸留酒だけどカルバドス産じゃないのはフィーヌ・ブルターニュFine Bretagneなんぞと言ってる」
「ふくざつなのね」
「このフィーヌは、マコンでマコンヴィレを作ってる生産者André Bonhommeが作ったフィーヌだ。葡萄だ。なかなかよろしい」
https://www.wine-searcher.com/find/dom+andre+bon+homme+vire+clesse+maconnais+burgundy+france
「ちなみに葡萄を絞った滓から作るのがマールmarlだ。マールってそのままは「搾り滓」のことだよ。よ~するにmarcher・・潰すこと、だな」
「あら、グラッパと一緒ね」
「ん」・・グラッパには深い思い出があるんだが・・嫁さんにはナイショ。
https://note.com/mikebear555jp/n/nc6e386104ca3
「エスプレッソにグラッパという手はあるが、角砂糖をエスプレッソカップの下に置いてもこれに注いで呑むという手もある」
「あは♪お酒とお酒の飲み方だと、あなた、話が止まらないわね」
「ん。でも果物使った婦女子のカクテルと西海岸のカクテルの話はしない」
「ははは。でもその婦女子のカクテルが一番美味しいわ♪」
結局、日にちを越えるまでMonsieur Moutardeにいた。フィーヌからジンベースのカクテルに進み、相当酩酊してホテルへ戻った。
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました