日本を覆っているアンシャンレジーム
全日病のデータを引用します。
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20180601/news06.html...
現在(2021)我々は、医療費・介護費として53.4兆円負担しています。これはGDPの10%に充当する。これが2040年には92~94兆円になると、厚労省は予想しています。つまり現在の1.8倍です。そんな先のことではない。20年後です。再三書きます。20年後は遠い未来ではない。20年前が遠い過去ではないのと一緒です。僕らの子供/孫の世代の日本国の「来るであろう近未来」の話です。
もちろんGDPが安定して毎年3%伸びれば別です。しかし年間0.6%ずつ国民が減り、団塊の世代が去り、国民の多くが三低(低学力/低意欲/低収入)の世代に入れ替わり(すでに1/3です)始めたとき・・1人当たり生産性を毎年4%伸ばし続けることが可能でしょうか?・・きわめて困難です。
つまり「まあ、こんなもンでいいや」としている世代に(一部は余儀なく)人民の1/3が入れ替わったいま(GDPが上がらない社会構造になったいま)生産性が上がらない日本は、円安によって輸入のための資金の増加に晒されているのです
結果として生活必需品の半分以上(とくにエネルギー)を輸入に頼っている日本国民の生活水準は、今後さらに悲惨な事態へ陥ります。
それに前述、医療費・介護費の暴騰が重なるわけです。世代間資金移動でしかない「国民保険」は、少子化によって早晩機能しなくなります。使えるお金を供出する人より、お金を使う人のほうが多いからです。
現在、その穴埋めに円をじゃぶじゃぶと刷ってるわけですが"実"であるモノと"虚"であるお金のバランスは、壊れれば必ず自動的に安定化へ向かうものです。したがって応急処置的に行っている円の希釈化は対外的な信用を喪失することで貨幣としての価値を著しく損ないます。大変失礼な例えをさせてください。あなたはリンギットで貯蓄しますか? そもそもリッギットってどこの通貨だかご存じですか? 円もそのくらいの対外的な価値しか持たない貨幣になってしまいます・・このままでは。
本質は、どこにあるのでしょうか?
「まあ、こんなもンでいいや」としている世代(三低世代)に、人民の多くが入れ替わり始めていることです。
そんな世代を指して、一時「マイルドヤンキー」なる言葉が使われた時がありました。
日本から「中流家庭」がなくなって、大半が「下流家庭」になってしまう・・そのコアになる人々を「マイルドヤンキー」と称した。
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%8B%E6%B5%81.../dp/4334033210
マイルドヤンキーはきわめて家庭的で小さいコミュニティの中だけに生きがいを見出す人々です。伸びよう/高い収入を得ようという「意志」は希薄です。したがって生産力は極めて低い。
言うまでもないですが、こうした「社会的生産性が極めて低い」世代も「社会を消費する量は、頑張っている人と同じ」と同じです。そのことが何をもたらすか? 先の世代の人々が作り上げた「公共を食いつぶすだけ」の人々が無数に増えるということです。
どういうことか? 「まあ、こんなもンでいいや」としている世代(三低世代)から、次の世代のための「公共投資」はないということです。つまり、家庭的な「マイルドヤンキー」は、その子供たちが使うインフラは作らない。
どうでしょうか?
「意欲を失う」ことの、社会的な意味・・見えるでしょうか?いつも・・どんな時代でも・・こうして泡沫な民族は滅んできました。
日本の本質的な問題は、国民の三低化です。
1990年以降、年収200万で「まあ、こんなもンでいいや」としている世代を大量生産したことです。これは戦後の政府が為した犯罪です。・・僕は問う。あなたは、そんな人たちと共倒れしたいですか? あなたは公共物を使うだけのマイルドヤンキーのために、インフラを整備するためのお金(税金)を出し、国民皆保険を支えるために暴騰するであろう保険料を払い・・まさにお荷物を「アンシャンレジーム」を背負い続けますか?
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました