閑話夜話#04/人は以て備わると求むべからず
在職時代、うちの会社の飲み会で良くやった余興があります。
それは「社長を誉めろ」と呼ばれていた。宴たけなわになると、必ず僕が云いだすからです。
「では、行こうか!♪」と僕が言う。「え~、またですかぁ」と全員が言う。
僕は、適当に目の前にあったものを取ります。・・たとえば、楊枝。
「じゃ、これ誉めろ」と言って隣の席に渡します。
「え~これはですね、歯の間をですねぇ」と渡された者が言います。そして誉め終わると次に楊枝を回す。「これでですねぇ~こんなふうにすると」と次の者が誉める。いちど誰かが使った誉め言葉は二度と使ってはいけないというルールです。
こいつがホントに難しい。3順くらいすると全く誉める要素が無くなる。実はこれからが、その人の本領発揮です。
如何ほど-他の人が見いだせない長所を探り出すのは難しい。誉めるのは難しい。
人以不可求備 必舎其短所 取其長所
「人は以て備わると求むべからず 必ず其の短所ずるを舎て 其の長ずる所を取る」
司馬光の書「資治通鑑」の中にある言葉です。
他者のたち振る舞いは、往々にして短所ばかりが目につきます。そして何よりも短所を探る方が楽です。如何ほど長所を見つけるのは難しいものです。しかし、長所の発見は、習慣と訓練でもある。
「社長を誉めろ」ゲームで僕は、それをみんなに知ってもらいたい・・と思っていました。
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました