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カスティヨン06/サンテミリオン村歩き#58
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M氏が紹介してくれたレストランLa Fontaine de Manonでの昼食後、M氏は車でぐるりと工業団地の中を回った。
「此処は農業機器の団地なんですが、地ビール工場がございます。すこぶる出来が良いので、ビール党には評判です」M氏が建物を指しながら言った。「パブを併設してるので、団地で働く方が夕方から集まりますよ」
Le Bercail Bières(9 Rue de la Rhode, 33350 Saint-Magne-de-Castillon)
https://lebercail-wub.fr/
「あ。今夜ホテルで飲みたいので、買いたいです」と僕が言うと、M氏が哄笑した。
「ぜひ!ワインもいいですが、地ビールも此処でしか飲めないので、試してみてください」
僕らは30分ほどLE BERCAILで楽しい時間を過ごした。おかげで14時を越えてしまった。
今回の旅はどうも予定超過が多い。
M氏の車はもう一度D936へもどった。
「Château d’Aiguilheには、サン=テティエンヌ=ド=リス村Saint-Étienne-de-Lisseを抜けていきたいと思います。D130からD243を通りますので、途中でVignobles Jean Coste(15 Av. de la Bourrée, 33350 Saint-Magne-de-Castillon)そしてChâteau Haut-Villet(33330 Saint-Étienne-de-Lisse)もうひとつChâteau Haut Rocher(1 Haut Rocher, 33330 Saint-Étienne-de-Lisse)の前を通ります。それとChâteau de Pressac(Chateau de pressac La carrière, 33330 Saint-Étienne-de-Lisse)です。もし前を通って気になるところが有りましたら声をかけてください。途中下車するようにいたします。またまた時間が伸びてしまいますが」M氏が笑った。
しばらく走ると右側にVignobles Jean Costeが見えた。ツタの絡まる醸造所だった。
「ここはChâteau Grand Barrailの管理下なんだよ」僕が言うと嫁さんがびっくりした。
Château Haut Rocherはもう少し先に有った。瀟洒なシャトーだった。
「寄りますか?」M氏が言った。
「いや、いいです」
「では、Château de Pressacの前を通って前進しましょう」
「実は、今回ホテルをLogis Hôtel l'EpicurialではなくChâteau de Pressacにしようかとも思ったんです。夕食のことを考えるとエピキュラルかなと・・」僕が言うと「おお!」とM氏。
「では寄りましょうか?」
「いや、次回にします」
それでも車はChâteau de Pressacの玄関の前に停まった。
「ん~ワイナリーというよりホテルねぇ」と嫁さんが言った。
「ん。でもワインもカスティヨンらしい優しいワインだ。キャラクターはサンテミリオンワインに近しい」
「へえ~」
https://www.wine-searcher.com/find/tour+de+pressac+st+emilion+grand+cru+bordeaux+france/1/japan
車はそのまま直進した。そしてサン・ジェーヌ・ド・カスティヨンSaint-Gènes-de-Castillonを10分ほどでChâteau d’Aiguilhe(1 Aiguilhe Sud, 33350 Saint-Philippe-d'Aiguille)に到着した。
![](https://assets.st-note.com/img/1716739190772-hf9PfsbG7O.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1716739154849-fpHbMF8FJH.jpg?width=1200)
「で。なぜサン・ジェーヌ・ド・カスティヨン村を通過したの?」嫁さんが言った。
「あそこは、ローマ時代に作られたワイナリーが有ったんだよ。1906年に遺跡が発見されている。カスティヨン地区でも最古参のワイン生産地だった。だから寄ってみたかったんだ」
「なるほどね」
「村の傍に二つ川が有ったろ?エギーユ川とバルバン川だ。あの川を利用してワインをドルドーニュ川に運んでいた。あの川のおかげで葡萄畑が維持できたんだ」
「ふうん」と嫁さんはあまり興味ない口ぶりだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1716739108221-do0AoBJmCr.jpg?width=1200)
見学のあと、試飲で出されたワインを見て家内が驚いた。
「あら!ウチでよく見かけるワインだわ。サンテミリオンだと思った」
「いや、ここのワインだ。ステファン・フォン・ナイペルグのワインだよ。彼が此処を買ったのは1990年だ」
「有名なの?」
「達人級の人だ。ラ・モンドットやカノン・ラ・ガフリエール、クロ・ド・ロラトワールの所有者だ。ここもね、彼の所有になってからステファン・ドゥルノンクールをコンサルティングに入れている。いまはステファン・ドゥルノンクールらしい濾過は一切しない、凝縮感あるワインに仕上がってる」
「逢えるのかしら?」
「ははは♪」
「アラン・ムエックスは逢ってくれたけど」嫁さんが呟いた。
![](https://assets.st-note.com/img/1716738969694-2XXTnyjoR8.jpg?width=1200)
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